コンテンツマーケティングの目的とは?今さら聞けない本質を解説

コンテンツを用いて、ユーザーの獲得〜育成を戦略的に行なっていく「コンテンツマーケティング」を自社でも展開したいと考える企業が増えています。

そこで、注意しないといけないのが、コンテンツマーケティングの目的の設定です。

「コンテンツマーケティングの目的は何ですか?」と聞かれると、トラフィックを集めるため・より多くの人に見てもらうためと答える担当者も多いのですが、トラフィックの増加はコンテンツマーケティングの施策を行なった結果に付いてくるものであって、本質的な目的ではありません

本記事では、コンテンツマーケティングの目的とは何か?について深く考察し、企業が目的として設定すべきものについて解説していきます。

コンテンツマーケティングの本質的な目的とは?

コンテンツマーケティングを進めていく上で陥りがちなのが、PV数やUU数といったトラフィックを増やすことを目的となってしまうことです。

よくコンテンツマーケティングの成功事例として、「月間数百万PVを達成」といったオウンドメディアの事例がありますが、「トラフィックが多い=コンテンツマーケティングの成功」ではありません。

実際に、トラフィックを多く集めているサイトでも事業への貢献度が低く、コンテンツマーケティング施策を途中で辞めてしまうケースも多くみられます

目的は、現状の事業課題から設定しよう!

コンテンツマーケティングの目的を決める際は、まずは「自社の事業課題」を明確にすることが大事です。 

コンテンツマーケティングは、自社事業の抱えている課題を解決するために行うものです。現状の事業課題を整理して、コンテンツマーケティングの正しい目的設定をするようにしましょう。 

仮にいま展開しているサービスのユーザー獲得数が伸び悩んでいるのであれば、「お申し込み数の最大化」や「資料請求数の最大化」といった目的を設定しましょう。

誤ってこれを「トラフィックの最大化」にしてしまうと、「PV数は多いけれど、サービスのお申し込みに繋がらない」といったケースに陥ることがよくあります。 

以下の「コンテンツマーケティングの目的の設定例」を参考に、自社の課題解決に繋がるコンテンツマーケティングの目的を設定してみてください。

【コンテンツマーケティングの目的の設定例】

  • 売上の拡大
  • 利益率の向上(ROAS・ROI) 
  • リード獲得数の最大化
  • 顧客のファン化促進 
  • ユーザーのリピート率の向上 
  • 商品やブランドの認知力の強化 
  • 企業イメージの向上(ブランディング) 
  • カスタマーエデュケーション 
  • 採用力の強化

目的別でみるコンテンツマーケティングの成功事例

ここからは、具体的に目的ごとのコンテンツマーケティングの成功事例についてみていきましょう。

なお、もっと多くのコンテンツマーケティングの事例や最新のトレンドについて知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、そちらも合わせて参考にしてください。

リード獲得数の最大化|経営ハッカー(会計ソフト)

引用元:経営ハッカー

経営ハッカーとは、会計ソフトを販売しているfreee株式会社が運営するオウンドメディアです。

「経理の効率化」でなく「経営の効率化」を目的に、経営者や個人事業主をターゲットとしてコンテンツマーケティングを展開しています。

コンテンツマーケティングの目的は、ターゲットに自社の会計ソフトを利用してもらうこと。つまり、リード獲得数の最大化です。

会社設立・経営戦略・経理財務・人事労務・上場準備・働き方改革・開業・確定申告・経理の基礎知識・フリーランスの働き方といったカテゴリーの記事を継続的に発信しながら、ターゲットが日々抱えている悩みの解決に取り組んでいます。

経営ハッカーは保存系コンテンツと呼ばれる「ブックマーク保存してから後でじっくり読める記事」が多く、はてブなどの自然リンクの獲得にも成功し「確定申告」というビッグキーワードでも10位以内を獲得しています。

また、各記事が資料ダウンロードやLPに誘導する作りになっており、記事を読んでくれたターゲットが会計ソフトに申し込んでくれる導線も作られています。

顧客のファン化促進|ティファニー(ジュエリー)

顧客をファンにしてブランドロイヤリティの獲得《ティファニーの事例》引用元:ティファニー
ブランドロイヤリティとは、ユーザーがブランドに対して感じる愛着の度合いのこと。ブランドロイヤリティを感じているユーザーはリピーターとなり、継続的にあなたの商品やサービスを購入・利用していくため、企業にとってブランドロイヤリティは、喉から手が出るほど欲しいものでしょう。

では、コンテンツマーケティングは如何にしてブランドロイヤリティを構築していくのでしょうか。過去にあったティファニーの事例を見ていきましょう。

ティファニーといえば、世界中の女性を魅了し、永遠の憧れであり続けるブランド。恋人からの贈り物で喜んでもらえるジュエリーブランドの代表格です。

そんなティファニーでは、コンセプトである『真実の愛』をテーマにしたコンテンツが展開されているページ『What Makes Love True』を2011年より同社のWEBサイトに設置していました(現在は確認できません)。

そのWEBページでは、カップルや夫婦がどのように愛を育んできたのかを美しい写真で語る『Love stories』や、恋愛成就の名言を紹介している『Words of love』などのコンテンツを用意していたのです。

特筆すべきは、商品ページや企業の広告などが一切排除されている点。そうすることで、人々が自然とコンテンツを楽しめるような仕掛けになっていました。これは、美しいビジュアルや心をくすぐるような綺麗な言葉で、人の感性に語りかけて、『真実の愛=ティファニー』のコンセプトを感じてもらうためのコンテンツマーケティングです。

その結果、人々は愛を伝える手段として、ティファニーのプレゼントを大切な人に贈ろうと考えます。

商品を売ることではなく、ブランドのイメージ、コンセプトを顧客に語ることを最優先においたこのティファニーの例は、コンテンツマーケティングでブランドロイヤリティを形成した成功事例と言えるのではないでしょうか。

カスタマーエデュケーション|Apple(IT機器)

メディアを使ってカスタマーエデュケーション《Appleの事例》引用元:Apple
カスタマーエデュケーション(意味:顧客教育)とは、顧客に情報やスキルを提供し、あなたの商品やサービスうまく使いこなすようにすることで、より洗練されたユーザーにすること。日本にはまだあまり浸透していない考え方のため、少々理解が難しいかもしれません。

詳しく見ていくために、例を取ってみましょう。

例えば、iPhoneユーザーがアンドロイドに変更するのは容易ではありません。なぜなら、iPhoneユーザーはiPhoneの操作に慣れており、他のデバイスに対して使いにくさを感じているから。この現象をスイッチングコストが上がると言います。

スイッチングコストが上がった顧客は、結果的にあなたのブランドを使い続け、ロイヤルカスタマーとなっていきます。
では、如何にして顧客のスイッチングコストを上げればいいのでしょうか。

コンテンツマーケティングでカスタマーエデュケーションをしていけばいいのです。エデュケーションとは教育のこと。つまり、顧客を教育していくことになります。

FAQをWEBサイトに用意することは簡単にカスタマーエデュケーションができるコンテンツマーケティングの1つです。

実際に、アップルのWEBサイトを見てみると、iOSのアップデート方法や、初期設定の方法、データ移行の仕方など多くのユーザーにとって有益かつ教育的であるコンテンツが存在します。

このように、多くの顧客が共通して悩んでいること、カスタマーサポートチームが頻繁に質問を受ける事項などをコンテンツにして公開するだけでいいのです。

また、あなたの商品やサービスの利用方法などを動画コンテンツにしたものも、カスタマーエデュケーションをしていくコンテンツマーケティング手法の1つとなるでしょう。

このように、顧客の悩みを解決いていくことで、顧客は次第に洗練されていき、その結果、あなたの商品やサービスに愛着がわきます。悩みから愛着を抱くまでの一連の顧客の心理状況を作り出すことも、コンテンツマーケティングの目的なのです。

採用力の強化|メルカリ(アプリ)

会社の情報を記事にして採用を効率化《メルカリの事例》引用元:メルカリ
コンテンツマーケティングの目的は、一緒に働く仲間の採用もあるでしょう。自分らはどのような会社で、何をミッションとし、どんなことに価値を見出しているのか。『自分たちはどんな集団か』を発信することも立派なコンテンツマーケティングです。

実際に、コンテンツマーケティングによって採用を実施している企業にメルカリがあります。メルカリの運営する採用ブログ、メルカンを少し覗いてみましょう。
会社の情報を記事にして採用を効率化《メルカリの事例》-メルカン引用元:メルカン
採用ブログメルカンには、社員がどのような思いで仕事に取り組んでいるのか。どういった仲間がいるのか。社内で何が起こっているのかなど、実際にメルカリで働いている様な気分にさせてくれる様々なコンテンツがあります。

応募者としては、こういったコンテンツを読むことで、どのような職場環境で、どんな仲間がいるのかが分かり、自分がメルカリの雰囲気や価値観とあっているのかなどのカルチャーフィットを図ることが可能です。

また、採用側としては、カルチャーフィットを感じている応募者が集まるため、応募の時点で求めている人材ではない方を効率的にフィルタリングできます。その結果、採用可能性の高い人物にリソースを割くことができ、より採用効率が高まるのです。

カスタマーへのアプローチ以外に、働く仲間の募集という目的に対しても、コンテンツマーケティングは大いに役に立つのではないかと思われます。

ブランドイメージの向上|Volvo(自動車メーカー)

アメリカのマーケティング会社、MarketingProfsによると、北米のBtoBマーケターがコンテンツマーケティングの第一の目的に挙げたのはブランド認知だと言います。

ブランド認知とは、そのブランドがどの程度知られているか、またどのように知られているかということ。ブランド認知度が高い商品やサービスは、よりユーザーに選ばれやすくなるため、非常に重要な指標です。

では、どのようなコンテンツマーケティングがブランド認知を高めることになるのか、解説していきます。まずは、イギリスのクリエィティブエィジェンシーのSuperdreamが作成した、コンテンツマーケティングによるカスタマージャーニーメトリクスをご覧ください。
カスタマージャーニーメトリクス
左側がマーケティングファネルの上流であるブランド認知。右側がCVなど購買行動です。そして、それぞれの象限に有効なコンテンツマーケティングの種類や手法が載っています。

ここでは、マトリクス左側にある(=ブランド認知に関わる)動画コンテンツでのブランド認知度向上に成功した事例をご紹介いたします。

Volvoの動画

ハリウッドを代表するアクションスター、ジャン=クロード・ヴァン・ダムを起用したこちらの動画、2021年現在で1億回以上の再生回数を誇ります。

日の出を背に腕を組み、ゆっくりと語りだすヴァン・ダム氏。
ヴァン・ダム氏
20秒ほどした次の瞬間、画面が引き、驚きの全体像が見えてきます。
ヴァン・ダム氏はサイドミラーの上に立っている
なんと、ヴァン・ダム氏はサイドミラーの上に立っているのでした。

更にその後、トラックの距離は徐々に離れていき、ヴァン・ダム氏の十八番である驚異的な開脚が見られます。
ヴァン・ダム氏-驚異的な開脚。
一歩間違えば、命の危険すらあるこの動画は、Volvoトラックのハンドル操作の正確性、車体の安定性をPRしている大成功のブランディング動画となりました。

このように、直接的にトラックの性能を語らなくても、どれほど優れているのか的確に分かってしまう内容で、非常にセンスの光るブランド認知型のコンテンツマーケティングと言わざるを得ません。

まとめ

まとめ
コンテンツマーケティングの目的を設定することで、事業課題の解決に必要な施策も明確になります。

逆に、事業課題を明確にしないままコンテンツマーケティングに取り組んでも、思ったような成果が出ずに途中で辞めてしまうリスクがあります。

コンテンツマーケティングの方向性をしっかりと明確にすれば、コンテンツマーケティングが事業課題の解決に大きな貢献をしてくれるでしょう。

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