Webマーケティングのメリットとは?

Webマーケティングは、顧客が求める情報をインターネット上に公開し、集客から接客、購入まで導くための手段です。

今は商品の購入や、サービスを利用する前に、インターネットを使い、内容や口コミを調べるのが当たり前になりました。自社サイトを作成し、Webマーケティングを進めて顧客が求める情報を提供しなければと感じてはいるものの、メリットがぼんやりしている方へ。

このページでは、Webマーケティングに取り掛かりたくなる具体的なメリットと、知っておかないと損する可能性もあるデメリットについて解説します。

Webマーケティングを進めるメリットだけでなく、成功させるコツも紹介しているので、ぜひ最後までお付き合いください。

そもそもWebマーケティングとは

Webマーケティングとは、Web(=インターネット)上で行うマーケティング活動を指します。

自社サイトを作成して集客し、問い合わせを受けて顧客にアピールして自社商材を購入してもらいます。Webマーケティングは、商材を購入してもらったら終わりではなく、利用した顧客から口コミをもらって購入を検討している新規顧客の購入を促したり、リピート獲得を狙うこともできます。

インターネット普及前のオフラインマーケティングは、テレビCMや雑誌・新聞、電車の中吊り広告を使い、不特定多数の顧客に商材を知ってもらうものでした。Webマーケティングでは、SEOを始めとした様々な手法を用い、自社商材の対象となるターゲットに直接、情報を伝えられるメリットがあります。

新しく商品を開発したときも、自社で運営しているWebサイトやSNS、Web広告を使えば、広告費用を使う必要がありません。年齢や性別を絞った顧客へ、素早く情報を届けられます。

Webマーケティングのメリットを活かすためには、そもそもWebマーケティングがどのようなものか、理解しておかなければなりません。以下のページでWebマーケティングの基礎知識をご紹介していますので、ぜひ、ご一読ください。

競合他社もサイトを運営しているし、インターネットの普及も進んだから、という理由だけで自社サイトを作っても、ユーザーは勝手に集まりません。これまでアナログ広告媒体に使っていた予算を、広告運用に回せば必ず結果が出る、というものでもありません。

Webマーケティング手法にはいくつか種類があり、その特徴と自社商材との相性を調べ、最も効率の良い戦略を立てることから始める必要があります。言い換えれば、Webマーケティングを理解し、正しい戦略を立てれば、成果を出すことが出来ます。

Webマーケテイングで得られる成果には、どのようなものがあるのでしょうか?Webマーケティングに取り組むメリットを紹介します。

Webマーケティングにおける5つのメリット

これからWebマーケティングを始めようとしている方へ。Webマーケティングに取り組むと得られる、5つのメリットを紹介します。

1.顕在顧客だけでなく、潜在顧客にもアプローチできる

1つ目のメリットは、潜在顧客へアプローチ出来ることです。

Webマーケティングでは、これから商品やサービスを購入しようと検討している顕在顧客だけでなく、潜在顧客にもアプローチできます。

潜在顧客とは、まだ自社商材を知らない顧客を指します。自社商材を購入することで、悩みが解決するなどのメリットがあるものの、まだその悩みも、自社商材の存在も知りません。Webマーケティングによって顧客のお悩みを明確にし、自社商材を利用すれば解決できることを知ってもらうことで購入につなげられます。

中でも、Webマーケティングの手法の1つであるSEO対策は、購入に直接結び付くコンテンツの発信だけでなく、関連情報を網羅的に発信することで、課題を認識していない顧客へのアプローチが可能なため、潜在顧客の獲得に向いています。


例えば、当サイトのような「SEO対策ツール」を取り扱う場合には、ターゲットとなるユーザーが、はじめから「SEO」という用語を知っているとは限らないため、「ホームページに人を集める方法」や「どうすればサイトに人が来る?」などのキーワードで検索すると予想し、ホームページやWebマーケティングに関する情報を網羅的に発信することで、潜在顧客へのアプローチが可能です。

また、サイトに訪れた潜在顧客に対して、ウェビナーへの誘導やメールマガジンへの登録、ホワイトペーパーダウンロードなどを促し、顧客の購入意欲を育てるナーチャリングに繋げることもできます。

このように、Webマーケティングでは潜在顧客を獲得し、ナーチャリングを通じて成約に結び付けることが可能です。

2.細かくターゲットを絞ったアプローチができる

2つ目のメリットは、ターゲットを絞ってアプローチできる点です。

Webマーケティングなら、情報を伝えるターゲットを絞り込めるというメリットがあります。

どんな商材でも、基本的に「万人向け」であることは稀です。商材を購入してもらいたいのは、個人なのか企業なのか、男性または女性、さらにはどの世代かなど、「ターゲット」が決まっていることがほとんどです。

ターゲットを絞ってアプローチする場合、ターゲットに合わせた手法を選択することが可能です。例えば、20代の個人がターゲットとなる場合は、TwitterやInstagramなどのSNSを使ったマーケティングが可能です。また、ターゲットが法人の場合は、SEO対策や広告運用、ウェビナーなどが効果的なマーケティング手法となります。

具体的には、SEO対策の場合、ターゲットの検索意図に沿ったコンテンツを作成します。

ターゲットを具体的に「ペルソナ」として設定し、年齢や性別、職業や生活習慣を予め設定した上で商材購入までのカスタマ―ジャーニーを作成します。ペルソナはどのようなキーワードを使って情報収集するかを検討し、そこで出てきたキーワードの検索意図を分析してコンテンツ作成を進めます。

Web広告運用の場合には、あらかじめターゲットを絞る機能がついているものもあります。正しく設定しておけば、指定した性別や世代にのみ、自社のWeb広告を効率よく表示可能です。

このようにWebマーケティングでは、アプローチしたいターゲットを明確にし、ターゲットに合わせた手法を選択することで効率よくマーケティングができるようになります。

3.少ない費用からでも情報発信を始められる

3つ目は、少ない費用でも実施できる施策があることです。

インターネットでWebマーケティングについて調べてみると、お金がかかりそうな情報も出てきます。しかし、実は費用をかけなくてもWebマーケティングを始められる手法もあります。その典型的なものが、SEO対策です。

SEO対策には、サイトを設置するサーバーおよびドメイン取得といった初期費用と、担当者(リソース)は必要です。担当者は必ずしもSEOに関する専門的な知識を持っている必要はなく、基礎的な情報を抑え、質の高い記事作成を続ければSEO対策は進められます。

同じように少ない費用でも始められるWebマーケティング施策がSNS運用です。SNS運用はサーバーやドメインも用意する必要がなく、アカウントを作成し、画像や動画を含む情報を発信し続けます。ファンを獲得できるようになれば、拡散によって爆発的なアクセス数につながる可能性もあります。

SEO、SNSのいずれも少ない費用で運営できますが、成果が出るまでには少なくとも半年以上の時間がかかる施策であることを覚えておきましょう。

素早く実行と改善が行える

4つ目は、実行と改善が素早く行える点です。

一昔前のマーケティングは、雑誌や新聞のような紙媒体などで行われており、1文変更するだけだとしても様々な会社が関係するため、かなりの時間ややりとりを要する必要がありました。

しかし、最近では自社でサイトを保有していたり、制作会社と直接やりとりできるような状態となったため、新たな情報の発信や改善、修正などが素早くできるようになっています。

具体的には、広告運用の1つである「リスティング広告」であれば、広告予算を割き、広告を入稿することで、すぐに検索結果画面に表示させることが可能です。

また、SEOやSNSでは、成果を出すまでの時間はかかりますが、タイトルの変更やサイトデザインの変更、ボタンの設置、投稿画像の変更などであれば、すぐに変更することもできます。

他にも、トレンドにあわせたウェビナーの実施やメルマガの配信なども、自社で完結する施策なため、素早く実施できます。

このように、Webマーケティングは、速度感を持った施策の実施と改善ができることが、メリットの1つとなります。

データが溜まりやすく効果検証がしやすい

5つ目は、数値化したデータを得られるため、効果検証がしやすい点です。

これまでのアナログマーケティング、テレビや雑誌などを使った広告や展示会などは、効果の計測が難しいものでした。しかし、Webマーケティングなら、ツールを使って、施策の効果を数値にして計測することができるメリットがあります。

Googleの無料サービス、Google Analyticsを使えば、自社サイトにどのようなユーザーがどれだけアクセスしたか、項目別に計測できます。SEO対策やWeb広告で施策を打った場合も、どのようなユーザーが、どの媒体からアクセスしたか、効果計測が可能です。

各ページにアクセスしたユーザーが、どのくらいコンバージョン(問い合わせや資料請求などの目標行動を実行すること)したかも数値化されるため、コンバージョン率が高いページへの導線を作れば、効率よく成果が出せます。

Web広告の場合は、出稿先ツールで表示された回数と、実際にクリックされた回数(クリック率、CTRといいます)が数値化されます。予算の割振や、CTRが悪い部分の改善を進めるのに役立ちます。

アナログマーケティングでの経験者による感覚的な配分に頼るのではなく、可視化された数字によって、誰でも迅速に調整できるのも、Webマーケティングのメリットと言えます。

知っておきたいWebマーケティングのデメリット

メリットばかりに思えるWebマーケティングですが、着手する前に知っておきたいデメリットもあります。

Webマーケティングを進める上で、知っておくべきデメリットにはどのようなものがあるか、紹介します。

1.施策ごとに知識やスキルが必要

1つ目は、Webマーケティングを実施するには知識、スキルが必要な点です。

Webマーケティング手法にはいくつか種類があり、それぞれ異なる知識やスキルが求められます。

SEO対策は、最初からSEOに関する知識がなくても、自社商材に関するナレッジがあれば、進められます。もし、その担当者がSEOに関する知識があり、経験を持っていれば、成果が出るまでに必要な時間を短縮できます。

時間がかからない即効性の高い広告運用は、広告出稿のシステムや経験がなければ、予算の無駄遣いにつながる可能性が高くなります。

ビジュアル面でアプローチできるSNSは、自社アカウントを簡単に作れます。しかし、SNSは拡散能力が高く、タブーを理解していないと炎上します。結果、火消しに時間がかかるだけでなく、企業の運営そのものに悪影響を出す可能性もあります。

Webマーケティングをスタートさせる場合、自社や他社、市場の分析を済ませ、相性の良い施策や手法が見えてきたら、その道の知識や経験のある人材を集めましょう。

市場やトレンドの把握と情報更新が必要

2つ目は、常に市場(マーケット)の新しい情報やトレンドを掴み、情報更新を続けなければならない点です。

Webマーケティングでは、顧客に役立つ最新の情報を提供し続ける必要があります。そのため、自社で取り扱う商材に関連する市場の動きやトレンドを把握し続けなければなりません。最新情報を顧客に伝わりやすい形に変え、自社サイトに掲載し続ける必要があります。

コンテンツを作成した時点では最新情報だったものが、時間経過によって以前のものから大きく変化が生じることがあります。その場合、記載されている情報を迅速に変更しなければなりません。古い情報のままだと、ユーザーにとって有益な情報ではなく、むしろ他のサイトで表示されている新しい情報との差異によって混乱を招く可能性があります。

コンテンツを作成したまま更新せずそのままにしてしまうと、上位表示されていたページでも、順位を下げられる可能性があります。

特定の地域やターゲット層だと効果が出にくいことがある

3つ目は、地域や年齢などのターゲット別に効果が出にくいことがある点です。

地域や年齢などのターゲットが限定される商材の場合、Webマーケティングでは成果につながりにくいものもあります。

例えば、1店舗のみで運営しているレストランだと、そのレストランに気軽に行ける地域の顧客には効果があります。しかし、遠方に住むユーザーにとっては、検索画面で出てきても、簡単に行けないため役に立たない情報になります。この場合は、MEO(Map Engine Optimization)に注力し、一般顧客ではなく地域に暮らす顧客への対策を進めるべきです。

Webマーケティングを行う際は、必ず自社、他社、顧客の3要素(これをCompany、Competitor、Customerの頭文字をとって3Cといいます)を分析し、Webマーケティングとの相性や、どの手法を取り入れるべきかを確認し、最も効果の得られるものを組み合わせて実践しましょう。

Webマーケティングで成功するためのコツ

Webマーケティングに取り組む上で、より効率的に成果を出すためには、抑えておくべき「コツ」があります。

これからWebマーケティングに取り組む方だけでなく、すでにWebマーケティングに取り組んでいるものの、成果を出せず悩んでいる方へ、以下のポイントを確認しておきましょう。

我流ではなく、他社を真似る

Webマーケティングでは、成功している他社を真似することが重要です。

成功している競合他社を見つけたら、なぜ成果を出せているのかを分析します。同じ業種で成功しているWebマーケティング手法を見つけて積極的に真似し、自社の戦略に取り入れます。

我流だと、一部で評価される可能性はありますが、全体で受けるとは限りません。Webマーケティングで成果を出すため、他社を模倣し、成果が出せるようになってはじめて、自社ならではの我流の施策を試しましょう。

成果を急がず、中長期的な視点を持つ

Webマーケティング手法には、広告運用などの即効性のある施策もあれば、SEOやSNS運営のように時間がかかりものもあります。

Webマーケティングをスタートさせ、3か月くらいで成果が出ないと取りやめるのであれば、そもそもやSNSなどのWebマーケティング手法に取り組むべきではありません。SEO対策の場合、途中で放棄すると、更新されていた情報の更新が止まってしまい、評価が下がる可能性もあります。

時間のかかるSEOやSNSなどのWebマーケティング手法を採用する場合は、中長期的な視点でコツコツと施策を進める必要があります。

小さなことから始めてPDCAを回す

自社や競合他社、市場の調査を徹底的に行い、自社商材と相性の良いWebマーケティング手法を選んで戦略を立てて施策を打てばそれで終わり、ではありません。

最終的な目標(KGI)を決定し、期間までのタスク(KPI)を設けてスケジュール通りに完了させるため、進捗を確認します。

対策がうまく回り、良い成果が出せた場合も、残念ながら目標に届かない場合でも、そこには必ず「学び」があります。その「学び」を活かし、次の戦略を立てて更なる成果が得られるように改善する、いわゆるPDCA(Plan-Do-Check-Act)を回すことが重要です。

PDCAサイクルを回し続けることで、自社にとってベストなWebマーケティング手法・戦略が確立します。その上で、成功体験を活かし、さらなる事業拡大を目指しましょう。

Webマーケティングのプロに相談する 

自社なりにWebマーケティングに取り組んできたものの、どうしても成果につながらないこともあります。

試せることは試してみたものの、どうしてもうまく成果につながらず、行き詰まった場合は、Webマーケティングのプロに相談するのも1つの解決方法です。

コンサルタントに自社サイト情報とこれまでに試してみたWebマーケティングの戦略をまとめて送り、プロの目から自社サイトの現状や問題点を確認してもらいましょう。その上で、やるべきことと優先順位を決め、Webマーケティング戦略を立てます。

コンサルティング費用はあまり安いとは言えませんが、効率的なWebマーケティングで成果への近道を見つけられます。Webマーケティングのコンサルティングは、全体的なアドバイスだけでなく、部分的な対策まで自社で依頼したい内容に絞って依頼することも可能です。

相談するだけは無料なところも多いので、まずは問い合わせをしてみましょう。

まとめ

インターネットを通じて情報を集め、その上で商品を購入する今、Webマーケティングなしで成功することは難しくなりました。

メリットやデメリットの有無よりも、企業が優先して取り組まなければならない施策と言えます。

Webマーケティングは、顕在顧客だけでなく、潜在的な顧客へのアプローチや、商材に合わせたターゲットの絞り込みも可能です。施策を打ったら、数値化されたデータで効果測定もでき、次に打ち手も見つけやすいメリットがあります。

色んなWebマーケティング手法を試している、でもうまくいかず成果が出ないことにお悩みの方へ。このページで紹介したWebマーケティングの「コツ」をチェックして、活かせるものがあればぜひ、試してみてくださいね。