
- 「ウェブサイトを作る(持っている)ならSEO対策をしなければならない」と聞いたけど、SEOってそもそも何をすることなの?
- “SEO”という言葉は聞いたことはあるけど、自社サイトで対策できているのかわからない…
インターネット(ウェブ検索)を通じてビジネスや情報発信をするすべての方にとって、非常に重要な取り組みが「検索エンジン最適化(SEO)」です。
近年ウェブサイトへの集客方法も多様化してきましたが、依然としてウェブ検索からの流入数は多いので、検索結果の上位に自分のウェブサイトを表示するための検索エンジン最適化(SEO)は必要不可欠。
さらに、効果的な検索エンジン最適化(SEO)はコンバージョン(成果、目標達成)にも繋がりやすい傾向にあるので、検索エンジン最適化(SEO)はウェブサイトの収益化を目指しているすべての方にぜひ習得していただきたいスキルです。
そのためにはまず、検索エンジンの仕組みについてよく知ることが大切。このページでは、日本で最も主要な検索エンジン「Google」がおすすめするウェブサイト最適化の方法に基づいて、検索エンジン最適化(SEO)の基礎知識と対策方法をご紹介していきます。
- これからWEBコンテンツを作って、インターネットからも集客したい
- ホームページをもっと宣伝して、商品のお問い合わせやお申し込みの数を増やしたい
- 自社のウェブサイト(オウンドメディア)を収益化するために、検索エンジン最適化(SEO)について理解したい
ウェブサイトを検索結果で上位表示したいと考えているすべての方にとって役立つ内容となっていますので、ぜひじっくりご覧いただき、できるところから早速検索エンジン最適化(SEO)を実践していきましょう。
目次
- 1 検索エンジン最適化(SEO)とは?
- 2 Googleが考える理想のウェブサイトとは?
- 3 SEO初心者向けスタートガイド:SEO対策を始める前に押さえるポイント
- 4 SEOの基本対策①:Googleから評価してもらえるウェブサイト(コンテンツ)を作成する
- 5 SEOの基本対策②:検索エンジン(とユーザー)に対して適切な構造でコンテンツを作成する
- 6 SEOの基本対策③:Google検索エンジンの仕組みを理解して正しくインデックスしてもらう
- 7 検索エンジン最適化(SEO)では実施した内容の分析・改善が重要
- 8 最新のSEO情報を入手してウェブサイトを最適化する
- 9 コラム:SEO(検索エンジン最適化)の歴史
- 10 まとめ:検索エンジン最適化(SEO)で最も大切なこと
検索エンジン最適化(SEO)とは?
検索エンジン最適化とは、ユーザーに対して価値あるコンテンツを提供するために、ウェブサイトの内容を検索エンジン(とユーザー)に適切に理解・評価されるように改善するプロセスのこと。
一般的には、検索エンジン最適化の英語表記「Search Engine Optimization(サーチ エンジン オプティマイゼーション)」を略して「SEO(エスイーオー)」と呼ばれます。
検索エンジン最適化(SEO)に取り組むことで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索をしたユーザーに対して、自分のウェブサイトを検索結果の上位に表示することが可能となります。
SEO対策で取り組む施策は、大きく分けて以下の2種類があります。
- 内部施策:ウェブサイト内の構造やコンテンツなどを最適化する施策
- 外部施策:良質な被リンクを集めるなどの施策
内部施策で高品質なコンテンツを作成すれば被リンクを集めやすくもなるので、まずはSEOの内部施策から取り組むのがおすすめです。
※SEOは、検索エンジン最適化(search engine optimization)以外に「検索エンジン最適化業者(Search Engine Optimizer)」を意味する場合もあります。
※検索エンジン最適化(SEO)という言葉には、対策する意味も含まれているので、厳密には「SEO対策」という表現は相応しくありませんが、このページでは、検索エンジン最適化に取り組むことをSEO対策と表現しています。
なぜSEO対策が必要なのか
検索エンジン最適化(SEO)の1番の目的は、自分のウェブサイトを検索結果の上位に表示させること。
検索エンジンでキーワード検索(自然検索、オーガニック検索)をしてウェブサイトに訪問するユーザーは、目的の情報を得るために自ら商品やサービスを検索しているモチベーションの高いユーザーです。
SEO対策で検索結果の上位に自分のウェブサイトが表示されていれば、収益化に繋がりやすい確度の高いユーザーを集客することが可能になります。
つまり、検索エンジン最適化(SEO)を成功させることが、ウェブサイトの成功、ひいてはプロジェクトの成功に繋がる大きな鍵となるのです。
ただし、検索結果で上位表示させることだけがSEOのゴールではありません。
検索結果の上位に表示されることは、あくまでウェブサイトへ集客するための第一歩。
ウェブサイトの最終的な目標である成果発生(商品の購入やサービスの利用)を達成することで初めて検索エンジン最適化が成功したと言えます。
そのため、検索エンジンのキーワード検索からウェブサイトに訪問したユーザーの意図(どんな情報が欲しくて検索したのか)を正しく汲み取り、ユーザーニーズを満たすためのコンテンツの作成や目的の情報までのたどり着きやすさ、ウェブサイトの構造・デザインに至るまで細く確認してSEO対策をしていく必要があります。
SEO対策のメリット
検索エンジン最適化(SEO)には以下のようなメリットがあります。
- 低コスト(または無料)で実施できる
- 検索結果で上位表示されることで、広告費などをかけずに安定した集客が見込める
- 自ら検索して訪問したユーザーを集客できるため、成果達成に繋がりやすい
- 検索結果で上位表示されることで、ブランディング効果も高まる
SEO対策のデメリット
一方、SEO対策にはデメリットと考えられる一面もあります。
- 広告などと比較して即効性に欠ける
- コンテンツ作成などに膨大な時間がかかる
- SEO対策するキーワードによって上位表示が難しい場合がある
- Googleなど検索エンジンのアップデートなどにより検索結果の順位が大きく変動することがある
SEOは地道な細かい改善の繰り返し。効果が出るまで時間がかかることが多いです。
そのため、費用をかけて広告を掲載する方が即効性が高いです。
日本における主要な検索エンジン
日本で良く利用されている検索エンジンには、Google、Yahoo!、bingの3つの検索エンジンがあります。
Yahoo! | bing | ||
---|---|---|---|
パソコン | 79.01% | 12.07% | 8.44% |
タブレット | 70.30% | 26.17% | 3.05% |
モバイル | 75.24% | 24.13% | 0.26% |
全デバイス | 77.13% | 17.72% | 4.70% |
データ引用元:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan
ご覧のように、日本における検索エンジンのシェア率は、GoogleとYahoo!の2つの検索エンジンで90%以上となっています。
モバイル検索に至っては、GoogleとYahoo!の2つの検索エンジンだけでほぼ100%に近いシェアを占めています。
その中でもGoogle検索のシェア率は70%〜80%近くまであり圧倒的ですよね。しかも、実は現在Yahoo!が利用している検索アルゴリズムはGoogle検索のものです。
つまり、実質、日本の90%以上の人がGoogle検索を使っているということです。
そのため、SEO対策ではGoogle検索における検索結果が非常に重要。はじめのうちは、Google以外の検索エンジンへの対策は考えなくて大丈夫です。
よって、まずは「検索エンジン最適化(SEO)=Google検索への最適化」と考えて進めていきましょう。
※検索エンジンとインターネットブラウザ(Chrome、Safari、Edge、Firefoxなど)は別物です。よく混同されますのでご注意ください。
Googleが考える理想のウェブサイトとは?
今あなたがGoogleでキーワードの検索をしたとき上位に表示されているウェブサイトは、ユーザーにとって有益で価値のあるコンテンツを発信しているとGoogleが判断しているサイトです。
自分のウェブサイトのSEO対策で上位ページと近い順位、ひいてはそれを上回る順位を獲得するためには、現在Googleが評価しているページ以上にユーザーに価値を提供するオリジナルコンテンツを作らなければなりません。
そこでまずは、Googleが検索エンジンとしてコンテンツを評価する基準や理想とするウェブサイトについての考えを見ていきましょう。
参考にしたいのが、「Googleが掲げる10の事実」という、Googleの会社としての理念を掲げたリストです。
Googleが掲げる10の事実とは?
Googleは会社としての理念「Googleが掲げる10の事実」をユーザーに向けて公開しています。
Googleが検索エンジンとしてどのようにそのあり方を考えているのかを知る上で非常に重要な内容です。
もちろん、SEO対策に取り組む私たちにとっても大切となる考え方となっています。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
さらに、Googleは検索品質評価ガイドラインという、Googleが自身の検索エンジンとしての品質を評価するために、外部の品質評価者に向けて評価方法を説明した資料も一般公開しています。
検索品質評価ガイドライン:
General
Guidelines (Google's Search Quality Rating Guidelines)※英語記事
この検索品質評価ガイドラインには、Googleがどのようなページを高く評価したいと考えているかが記述されているため、ウェブサイトのSEOに取り組むならば必ず確認しておきたい非常に重要な資料です。
中でも、特に重要なのが「E-A-T」という3つの評価基準です。
E-A-T:Googleが最重要視する3つの評価基準
E-A-Tとは、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)の頭文字を取った言葉で、Googleがコンテンツを評価する際に非常に重要視している基準です。
E-A-T:
- Expertise
- Authoritativeness
- Trustworthiness
GoogleのGeneral Guidelinesの中で、E-A-Tは非常に重要です、と明確に記載されています。
「For all other pages that have a beneficial purpose, the amount of expertise,
authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T) is very important. 」
専門性(Expertise)とは
専門性とは、ウェブサイトのテーマが特定の分野や領域において専門性をもっているかという観点。
様々な内容に広く浅く手を出すよりも、特定のジャンルにおいて深く価値のある情報を提供する方が、Googleからは専門性が高いウェブサイトだと評価されやすくなります。
権威性(Authoritativeness)とは
権威性とは、コンテンツの内容ではなく、そのコンテンツを誰が発信しているのかという観点。
例えば、法律に関するコンテンツであれば弁護士、病気の治療に関するコンテンツであれば医者、栄養に関する情報なら管理栄養士、というように、各領域のスペシャリストが作成したコンテンツは権威性が高いと言えます。
信頼性(Trustworthiness)とは
信頼性とは、そのコンテンツに含まれる情報や作成者、WEBサイトの運営者が信用できるかどうかという観点。
例えば、商品やお店のレビュー、クチコミは、実際に商品を購入した人やお店に訪問した人によるものの方が信頼性は高くなりますし、そのコンテンツに専門性や権威性があるほど評価は高まります。
ウェブサイト・コンテンツを作る際は、E-A-Tのどれかひとつだけではなく、3つの要素すべてを満たすように作成することが重要です。
YMYL
YMYLとは、“Your Money or Your Life”の略語で、人々の幸福や健康、経済的安定、安全などに影響を与える可能性があるページのことで、GoogleのGeneral
Guidelinesでは以下のようなページが紹介されています。
- ショッピングページまたは金融取引ページ
ユーザーが購入、送金、支払いを行えるウェブページ - 財務情報ページ
投資、税金、退職に関するアドバイスや情報を提供するウェブページ - 医療情報ページ
健康、薬物、特定の病気や状態、メンタルヘルス、栄養など関するアドバイスや情報を提供するウェブページ - 法的情報ページ
法律上のアドバイスや離婚、子供などのトピックに関する情報を提供するウェブページ - 市民に情報を提供するために重要なニュース記事または公開/公式情報ページ
地方/州/国の政府のプロセス、政策、人、および法律に関する情報 - その他
子どもの養子縁組、自動車の安全性に関する情報など、多数
これらのYMYLページについては、特に厳しくページクオリティの評価をするとGoogleは述べており、中でも重視される評価項目が上でご紹介したE-A-Tです。
E-A-Tについては以下のページでより詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
では、このGoogleの考えを理解した上で、私たちが取り組むべき検索エンジン最適化(SEO)の方法を見ていきましょう。
SEO初心者向けスタートガイド:SEO対策を始める前に押さえるポイント
これから初めてのSEO対策に取り組む担当者に向けて、まずはSEOを始める前にチェックしておくポイントをご紹介します。
はじめに:SEO対策を始める前のチェックポイント
では、SEO対策を始める前に確認しておくべきポイントをご紹介します。
- 自分のウェブサイトがGoogleに登録されているか
- Googleの検索結果に自分のウェブサイトが表示されているか
- SEO(検索エンジン最適化)の専門家が必要かどうか
自分のウェブサイトがGoogleに登録されているかを確認する
SEO(検索エンジン最適化)を行う前に、自分のウェブサイトがGoogleのインデックスに登録されているのかを確認しましょう。
自分のウェブサイトがGoogleのインデックスに登録されているかどうかを調べる方法は、以下の通りです。
- Googleの検索画面を開く(Google 検索)
- 検索窓にウェブサイトのドメインまたはホームURLの前に「site:」をつけて検索する
たとえば、「site:emma.tools」or「site:https://emma.tools/」のように検索する - 検索結果に結果が表示されれば、あなたのウェブサイトはGoogleのインデックスに登録されています
上記の方法を試してみても検索結果に表示されない場合、あなたのウェブサイトはGoogleのインデックスに登録されていません。
ウェブサイトがGoogleに登録されていない(=Googleのクローラによってサイトがクロールされていない)場合、以下のような原因が考えられます。
- 新しく立ち上げたばかりのウェブサイトなので、Googleからまだクロールされていない
- ウェブサイトの構造上の問題で、コンテンツをGoogleが効果的にクロールできない状態になっている
- Googleがウェブサイトをクロールする際にエラーが発生している
- ウェブサイトのポリシーが、Googleがウェブサイトをクロールするのをブロックしている
- ウェブ上の他のサイトから十分にリンクされていない(被リンク数が少ない)
Googleの検索結果に自分のウェブサイトが表示されているかを確認する
基本的には、ウェブサイトがGoogleのインデックスに登録されていれば、検索結果にも表示されます。
ただし、Googleがインデックスしているウェブサイトの数は膨大で、その中から検索されたキーワードに対して最もユーザーニーズを満たすとGoogleが評価した順番にウェブサイトを表示していきます。
そのため、自分のウェブサイトを検索結果の上位に表示するためには、SEO(検索エンジン最適化)が必要となるのです。
なお、Googleの検索品質評価ガイドラインに抵触している場合には、Googleの検索結果には表示されませんので、ガイドラインを遵守してGoogle検索と相性の良いウェブサイトの作成を心がけましょう。
自身のウェブサイトが、「ユーザーに質の高いコンテンツを提供しているか」「アクセスの安全性が確保されているか」「どのデバイスからでも速く簡単にアクセスできるか」など基本的なポイントから確認していきましょう。
SEO(検索エンジン最適化)の専門家が必要かどうかを検討する
SEO(検索エンジン最適化)の専門家とは、検索エンジンがウェブサイトの内容を正しく評価できるように可視性を向上させる方法を熟知している人のことです。
このページでご紹介する内容で、基本的な検索エンジン最適化(SEO)に関する手法は習得可能となっています。
その上で、社内のリソースや費やせる時間・コストも考慮して、ウェブサイトの最適化をSEO業者(SEOコンサルティング会社など)に依頼するかどうか検討してみましょう。
一般的に、多くのSEO業者や代理店、SEOコンサルタントでは以下のようなサービスを提供しています。
- ウェブサイトのコンテンツや構成の見直し
- コンテンツの作成
- ホウェブサイトの構築に関する技術的なアドバイス
- 広告、キャンペーンの管理
- ターゲットキーワードに関する調査
- SEO人材の育成、トレーニング講習
- 特定の分野や領域、地域に関する専門的なアドバイス
SEO業者を利用してウェブサイトの最適化を図ることは、ウェブサイトの根本的な改善や成果が出るまでの時間の短縮、社内リソースの節約など大きなメリットがあります。しかし一方で、無責任なSEO業者に依頼してしまった場合、サイトが被害を受ける可能性もあります。
初めからSEO業者へ依頼するのではなく、まずはGoogleの検索エンジンの仕組みについて理解を深めることが大切です。
また、検索エンジン最適化(SEO)のためのサービスやSEOツールを利用することもおすすめします。その際は、なるべく早い段階で導入するのがおすすめです。
SEOサービスやツールを導入するベストなタイミングは、ウェブサイトを新しく立ち上げるときや再構築するとき。検索エンジンとの相性を考慮してウェブサイトの構築段階からSEO対策ができます。
参考:SEO業者の選択(SEOが必要なケース)|Google検索セントラル
検索キーワード(検索クエリ)について理解する
SEO(検索エンジン最適化)を行うには、ウェブサイトやコンテンツのテーマに応じて検索キーワード(検索クエリ)の調査・選定が必要となります。
検索キーワードの調査・選定は、SEOで最初に取り組む最も重要な作業です。
検索キーワード(検索クエリ)にはユーザーがどんな情報を欲しがっているのか、どんな問題を解決したいのか、次にどんな行動をしようとしているのかなど、ユーザーの検索意図やニーズが表れています。
そのため、コンテンツを作成する際には、そのキーワードで検索したユーザーが何を求めているのかを調査した上で、ページに含むべき情報を見極め、構成を考えていくことになります。
よって、このキーワードは何となく集客できそう、というような曖昧な理由でキーワードの選定を行なってはいけません。
ユーザーの検索意図やニーズを汲み取ったコンテンツを作成するためにも、根拠を持って対策するキーワードを選定することが重要です。
そこで、確認しておきたいのが「キーワードの検索ボリューム」と「検索キーワード(検索クエリ)のタイプ」の2つです。
キーワードの検索ボリュームを確認する
キーワードの検索ボリュームとは、そのキーワードが何回検索されているのかを表す値です。
検索ボリュームを確認する方法としては、Googleが提供しているキーワードプランナーで行います。
ウェブ集客数を伸ばすためには、検索ニーズの高い検索ボリュームが大きいキーワードを狙ってSEO対策をすることが必要です。しかし一方で、検索ボリュームが大きいキーワードは競合性が高く上位表示が難しい場合も多々あります。
そのため、キーワードの検索ボリュームだけでなく、そのキーワードを検索したユーザーの意図やニーズなどを分析し、SEO対策していくキーワードの優先度を決めていく必要があります。
そこで、理解しておくべきになのが、検索キーワード(検索クエリ)のタイプです。
検索キーワード(検索クエリ)のタイプを理解する
Google検索エンジンのアルゴリズムがアップデートされるにつれて、ユーザーの検索意図とウェブサイトのコンテンツの中身が適切なものとなっているか、その関係性がより一層重要視されるようになってきています。
そのため、SEOコンテンツを作成するにあたって、検索キーワードからユーザーの検索意図、ニーズを汲み取ることは特に重要です。
検索意図やユーザーニーズを汲み取るには、検索キーワード(検索クエリ)のタイプの違いをしっかり理解しておく必要があります。
まず、検索キーワード(検索クエリ)には大きく以下の3種類のタイプがあります。
-
インフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)
ユーザーが何らかの知識や情報、用語の意味、問題の解決方法などを知りたい場合に検索するキーワードのこと。インフォメーショナルクエリから、ユーザーがどのような情報を求めているのか(ユーザーニーズ)を判断することができるので、特にコンテンツマーケティングで重要となります。 -
トランザクショナルクエリ(取引型クエリ)
ユーザーが実際に商品購入や資料請求、お店の予約など何らかのアクションを起こす際に検索するキーワードのこと。ユーザーは、行動を起こすために必要となる情報を得たいと思っているので、コンバージョン(成果)に繋がりやすい検索クエリです。 - ナビゲーショナルクエリ(案内型クエリ)
ユーザーが特定のウェブサイトやブランドにたどり着くために検索するキーワードのこと。商品やサービスの認知度が高く、ユーザーはすでに訪問したいウェブサイトを決まった状態で検索しています。
また、Googleは検索キーワード(検索クエリ)をユーザーの検索時の状態に応じて4つのタイプに分けています。
-
Knowクエリ
「知りたい(I-want-to-know)」ことについて調べている状態で、コンバージョンにはほぼ結びつかない。ただし、検索の大部分がKnowクエリであること、潜在的なニーズを含む可能性があることから、行動に結びつくようなコンテンツ作りが求められる。 -
Goクエリ
「行きたい(I-want-to-go)」という意図を持って調べている状態で、“〇〇へ行きたい”、などのように目的がはっきりしている場合が多い。ユーザーニーズが顕在化しており、コンバージョンも期待できるのでSEOで作成するコンテンツの中でも重要となるキーワード。 - Doクエリ
「やりたい(I-want-to-do)」という行動意欲がある状態で、コンバージョンに結びつきやすい。Goクエリと共にSEOコンテンツの中では重要で、見込み客を増やす役割も果たす。 -
Buyクエリ
「買いたい(I-want-to-buy)」という意図を持って調べている状態で、Doクエリにも近い状態であるが、ショッピングに特化しているのが特徴。商品やサービスの購入のために、おすすめ、レビュー、評判、口コミ、比較、ランキングなどのキーワードで検索されることが多く、購入の下調べ段階で検索される。コンバージョンと非常に結びつきやすい結びつきやすいキーワードなので、SEOコンテンツの作り込みが重要となる。
このように、検索キーワードから読み取れる情報はたくさんあります。
検索クエリのタイプはどれなのか、また、検索結果の上位にはどのような検索クエリに対応したページが表示されているのかをチェックすることで、Googleがその検索キーワード対して評価しているページの傾向がわかります。
その上で、検索エンジン最適化(SEO)で対策するコンテンツを作成するためのキーワードをしっかり吟味して優先度を決めていきましょう。
SEOの基本対策①:
Googleから評価してもらえるウェブサイト(コンテンツ)を作成する
作成したウェブページ(コンテンツ)は高品質となっていますか?
上部で述べたように、Googleはウェブページ(コンテンツ)の質を重要視しています。
Googleの検索品質評価ガイドラインにもあるように、E-A-T(専門性、権威性、信頼性)を満たすコンテンツは高く評価される傾向にあります。
検索キーワードに対して、ユーザーニーズを解決するための深い内容とオリジナリティを持ち合わせたコンテンツほど、検索結果でも上位表示されやすいです。
そのためには、やはり作成したコンテンツの文字数も重要となります。関連するトピックを網羅するようにウェブページを作成すれば、自然とコンテンツの文字数も多くなります。
ただし、無闇にコンテンツの文字数を増やすのはNG。ユーザーの検索意図を考慮した上で、適切な範囲で関連項目を含んだコンテンツを作成することが大切です。
常に「ユーザーが何を求めて検索しているのか」を考えてユーザーに寄り添ったコンテンツを作成することこそ、Googleから評価してもらえる高品質なウェブページを作ることに繋がります。
ポイント①:専門性と権威性を明確にする
ウェブサイトの質を向上させるために「専門性」と「権威性」は非常に重要な要素です。
例えば、そのトピックに関する専門知識や豊富な経験をもつ専門家がコンテンツを作成・編集することで、ユーザーに対して明確にウェブサイトの専門性を示すことができます。
また、コンテンツで科学的なトピックを紹介する場合、十分に確立されたエビデンス(根拠となるデータ)やコンセンサス(全会一致した考え方)を示すことも有効です。
ポイント②:ユーザーから信頼されるウェブサイトを構築する
ユーザーが安心して訪問できるウェブサイトかどうかは、そのウェブサイトが信頼できるかどうかにかかっています。
Googleから高い評価を受けているウェブサイトであることは信頼性の1つの判断基準となるでしょう。
信頼性の高いウェブサイトを構築するために、以下の要素を確認してみましょう。
- ウェブサイトの運営者情報、コンテンツの作成者、ウェブサイトの目的が明確であるか?
- 金銭の授受が発生するウェブサイト(ショッピングサイトなど)の場合、ユーザーの問題を解決するための十分なカスタマーサービス情報が提供できているか?
- ショッピングサイトなどの決済ページではセキュアな接続が保証されているか?
- ニュースサイトの場合、そのコンテンツの内容を保証する管理責任者に関する明確な情報が示されているか?
ポイント③:テーマ・トピックに対して適切な量のコンテンツを提供する
高品質なコンテンツは、正確な情報で、わかりやすく、必要な内容を網羅していることが大切です。
そのためには、時間や労力、専門的な知識、文章構成力、デザイン力など様々な要素が必要となります。
例えば、料理のレシピサイトの場合は、料理に必要な食材のリストだけでなく、調理の手順がわかるように詳しく調理方法を説明したり、場合によっては画像や動画を使って情報を提供する必要もあります。
ウェブサイトに訪問したユーザーが検索した目的を達成できる高品質なコンテンツを作成することが検索エンジンから高い評価を得ることにも繋がります。
作成したウェブサイトはユーザーに対して最適化されていますか?
思わず読みたくなるような魅力的で有益なウェブサイトにする
人が興味を持つコンテンツは、自然と人を惹きつける魅力を放っているものです。
そのためには、やはり有益な情報を提供することが重要です。検索ユーザーにとって有益なコンテンツを作成することができれば、ウェブサイト全体としての評価も高まります。
というのも、検索ユーザーはそのウェブページを訪問したときに「これは良いコンテンツだな」と感じると、自然と他の人にも教えてあげたい(シェアしたい)と思うものです。
そうすると、そのコンテンツはSNSやブログなどで評判となり、ユーザーからだけでなくGoogleからも高い評価を得やすくなります。
こうした自然な口コミ・評判を集められる高品質なコンテンツを作成することは、SEOにおいて非常に重要です。
以下のようなコンテンツは、ユーザーからもGoogleなどの検索エンジンからも低評価を受けるのでご注意ください。
- 綴りや文法の間違いが多く、いい加減で読みにくい文章で記述されている
- そもそも文章が下手で内容が理解しづらい
- 文章(テキスト)が画像や動画で表示されているため、ユーザーがテキストをコピーすることができない(Googleの検索エンジンも内容を読み取ることができない)
ユーザーのためにもGoogleなどの検索エンジンのためにも、読みやすく興味を惹くように工夫してコンテンツを作成するようにしましょう。
検索ユーザーが求めている内容を網羅したコンテンツを提供する
上部で、検索キーワード(検索クエリ)のタイプによって、ユーザーがどのような内容のコンテンツを求めているのか把握することが大切だとご紹介しましたが、同じコンテンツを探すにも、そのトピックについてよく知っているユーザーと、あまりよく知らないユーザーとでは異なるキーワードを検索クエリとして使用する場合があります。
例えば、長年の野球ファンは「メジャーリーグベースボール」の略語の「MLB」というキーワードで試合速報や日程などを検索し、新しくファンになった人は「大リーグ 日本人」のような検索クエリを使う可能性があります。
このような検索行動の違いを予測して、コンテンツを作成する際にキーワードのバリエーションを上手く取り入れて構成することができれば、より多くのユーザーにアプローチできるかもしれません。
実際、検索エンジン最適化(SEO)では、基本的に1キーワードに対して1ページという考え方がありますが、異なるキーワードでもユーザーが同じ内容を探している場合、別々にページを作成しするよりもキーワードのバリエーションを考慮して1つのページを作成するほうがGoogleから良い評価を得やすくなります。
トピックを網羅したコンテンツを作成するためには、ページ内でトピックの
を意識してわかりやすく整理するのがおすすめです。
トピックの始まりと終わりをユーザーが判断しやすいコンテンツは、SEOでも効果的な対策の1つです。論理的な
でコンテンツを分けて構成していれば、ユーザーはすぐに目的のコンテンツを見つけることができます。
逆に、トピックをまったく整理せず、1つのページに様々なトピックに関する内容を大量に記述していると、ユーザーは自分が必要な情報を見つけることができなくなり、検索エンジンからも良い評価を得ることができなくなるので避けるようにしましょう。
他のサイトにはないオリジナルのコンテンツを作成する
作成するコンテンツは、他のウェブサイトがまだ提供していない独自性のある内容、サービスを目指しましょう。
そのウェブサイトにしかないオリジナルのコンテンツやサービスがあると、リピーターに何度もサイトに訪問してもらえるだけでなく、新規のユーザーも取り込みやすくなります。
例えば、独自の調査情報を記載したり、面白いメールマガジンを配信したり、他のウェブサイトには真似のできないようなコンテンツが提供できると大きな強みになります。
逆に言えば、ユーザーにとって付加価値がほとんどない、既存のコンテンツを模倣しただけのウェブサイトや、ほぼ同じ内容のコンテンツ(重複コンテンツ)ばかりを掲載したウェブサイトは、Googleからは低品質なサイトと評価されます。
最悪の場合、Googleからペナルティを受けるので、オリジナル要素を含むコンテンツの作成を心がけてください。
検索エンジンに対してではなく、ユーザーに合わせてコンテンツを最適化する
検索エンジン最適化(SEO)という言葉からも、コンテンツを作る際には「いかに検索エンジンに対して最適なコンテンツにするか」ということを意識します。
一般的に、検索エンジンから読み取りやすくアクセスしやすいようなウェブサイトは検索結果でも上位に表示されやすくなります。
ただし、検索エンジンのみを対象としてユーザーニーズを無視したウェブサイト作りはSEO対策としては不適切です。
例えば、Googleは以下のような方法は避けるように述べています。
- ユーザーにとっては迷惑で意味のない、検索エンジン向けの不必要なキーワードを大量に挿入すること
- 「このページにアクセスする際のよくある入力ミス」のような、ユーザーにとって価値のないテキストのブロックを掲載すること
- 偽装的にユーザーからテキストを隠し、検索エンジンに対してだけは表示すること
SEO対策で検索順位を上げることは、最終的にユーザーの利益に繋がることが大前提です。
検索エンジンだけに最適化したコンテンツはGoogleから評価されないので、ユーザーにとって最適なコンテンツとなっているかを改めて確認するようにしましょう。
ユーザーにとって使いにくいウェブサイトになっていませんか?
コンテンツを読みづらくするような広告表示をしない
Googleは広告サービスを行なっているので、コンテンツに広告を表示すること自体はSEO対策で悪影響となることはありません。
しかし、表示した広告によってユーザーの注意をそらしたり、コンテンツを読むのを邪魔したりするような、いわゆる「気が散る広告表示」は避けなければなりません。
例えば、ポップアップ広告やオーディオを自動的に再生するビデオ広告、コンテンツの大部分を覆い隠すスティッキー広告などは、ユーザーエクスペリエンスを損なう広告です。
もちろん気を引く広告で収益化を目指したい気持ちもわかりますが、こうした煩わしい広告表示をしているウェブサイトはユーザーから再訪問したくない、シェアしたくないと評価され、Googleの検索結果でも上位表示されにくくなります。
参考:Better ad standards - Think with Google
適切にリンクを使用できていますか?
ユーザーや検索エンジンに対して効果的なアンカーテキストを記述する
アンカーテキストとは、リンク内に表示されるテキストのこと。アンカーテキストは、リンク先のページにどのような情報が記載されているのかをユーザーと検索エンジンに対して伝える役割を担っています。
適切なアンカーテキストが設定されていれば、ユーザーとGoogleはリンクされたページの内容を簡単に把握することができるため、SEOでも効果的な対策の1つです。
リンクには、同じウェブサイト内の他のページに遷移する「内部リンク」と他のウェブサイトのコンテンツを参照している「外部リンク」があります。
どちらの場合も効果的なアンカーテキストが記述されていれば、ユーザーを適切なページに誘導しやすくなり、Googleにとってもリンク先のページがどのようなコンテンツなのか理解しやすくなります。
効果的なアンカーテキストを作成するために、以下のようなポイントを意識しましょう。
効果的な方法 | ポイント | 注意点 |
---|---|---|
わかりやすいアンカーテキストにする | リンク先のページ内容がわかる基本的な情報が含まれたアンカーテキストにする。 |
|
簡潔なアンカーテキストにする | 数語や短いフレーズなど、短くわかりやすいアンカーテキストで記述する。 |
|
見つけやすい書式でアンカーテキストを設置する | ユーザーがリンクを見逃したり、間違ってリンクをクリックしたりしないように、通常のテキストとアンカーテキストが容易に判別できるような書式を設定する。 |
|
内部リンクのアンカーテキストは特に注意する | 外部リンクだけでなく内部リンクのアンカーテキストにも注意を払うと、ユーザーと検索エンジンに対して自身のウェブサイトを効果的にナビゲートできる。 |
|
リンク先(外部リンクで移動した先のウェブサイト)に注意する
リンクはGoogleがコンテンツを評価する上で非常に重要な要素です。
自分のウェブサイトから外部の他のサイトに向けてリンクを張るということは、自分のサイトに対する評価の一部を他のサイトに与えるということになります。
この性質を利用しようとして、別のサイトのコメント欄や掲示板に自分のウェブサイトへのリンクを追加するユーザー(コメントスパム)もいます。
このようなコメントスパムを行うような悪質なウェブサイトに関して、他のユーザーへの注意喚起で自分のウェブサイトでコンテンツを作成する場合にも注意が必要。そのウェブサイトへのリンクを掲載すると、自分のウェブサイトへの評価を悪質なサイトに分け与えることになってしまいます。
このようなケースは絶対に避けなければなりません。
自分のウェブサイトの評価を分け与えずにリンクを設置するには、以下のようにリンクの「rel」属性の値に「nofollow」を設定するのが有効です。
<a href="http://www.example.com" rel="nofollow">アンカーテキスト</a>
ユーザーが自由に投稿できるコメント欄などでは、設置したリンクに自動で「nofollow」が設定されるようにしておくとスパムコメント防止になります。
SEOの基本対策①のチェックポイント
- そのキーワードで検索したユーザーが必要としている情報を網羅する内容で、適切な情報量となっていますか?
- 自然とシェアしたくなるような高品質なコンテンツとなっていますか?
- ページ内でトピックごとに情報が整理されてわかりやすいコンテンツになっていますか?
- 他のサイトにはないオリジナルの内容、サービスが含まれたコンテンツになっていますか?
- ユーザーがコンテンツを読むときに邪魔になるような広告表示をしていませんか?
- ユーザーやGoogleを適切にナビゲートするようなリンクになっていますか?
SEOの基本対策②:
検索エンジン(とユーザー)に対して適切な構造でコンテンツを作成する
ページタイトル(titleタグ)を最適化する
ページタイトル(titleタグ、<title>)は、わずか数十文字のテキストですが、検索エンジン最適化(SEO)において最も重要な項目です。
コンテンツの内容を変更せずにページタイトルを変更しただけで検索順位が上昇すしたという例も多く存在するほど、ページタイトルの最適化はSEOで絶大な効果を発揮します。
各ページごとに内容を正確に伝える固有のページタイトルを付ける
ページタイトル(titleタグ)は、ユーザーと検索エンジンの両方に対してコンテンツの内容を伝えるものです。
通常、HTMLドキュメントの<head>要素内の上部に配置されています。
また、ページタイトル(titleタグ)として記述したテキストは検索結果上でも表示されます。
検索結果には複数のウェブサイトが表示されるので、その中からユーザーにクリックしてもらうためにも、ページの内容をわかりやすく表現した各ページに固有のタイトルを付けることが重要です。
ウェブサイト上の各ページごとに別々のタイトルをつけることは、Googleにとっても各ページの違いを認識しやすくなるメリットがあります。
一方で、長すぎるタイトルやコンテンツと関連性の低いタイトルを設定することは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても不適切。キーワードをタイトルに含めることはSEO対策で重要ですが、コンテンツの内容と関係のない不要なキーワードを乱用するのは逆効果です。
簡潔で読みやすく、ページのテーマが効果的に伝わる有益なタイトルを設定しましょう。
見出しタグ(hタグ)を使用して重要なトピックを整理する
わかりやすい見出しを使って重要なトピックを整理すると、コンテンツの階層構造が作成されます。
コンテンツにおいて見出しタグは目次や概要に相当します。本や論文を作成する場合を想定していただくとわかりやすいかもしれません。
例えば、以下のように記述します。
本や論文などの場合 | ウェブページの場合 |
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このように、重要なトピックごとに見出しを使用してコンテンツを作成することで、ユーザーに対しても検索エンジンに対してもページの内容をわかりやすく示すことが可能です。
また、タイトルと同様に、キーワードや関連する語句を効果的に含めて見出しを構成することでSEO対策になります。もちろん、キーワードの詰め込みや見出し内容にそぐわない不要なキーワードを含めるのは禁物です。
なお、見出しタグ(hタグ)を使用する際には以下のような注意点もあります。
- h1タグは1ページに対して1つのみ
- 見出しはわかりやすく簡潔なテキストで記述する
- ページ内で見出しタグを過度に使用しない
- ページの構造を定義する以外(書式を整えるなど)で見出しタグを使用しない
- 見出しタグの書式(サイズやCSSなど)はページ内で統一する
meta descriptionタグ(メタディスクリプションタグ)を最適化する
meta descriptionタグは、Googleや他の検索エンジンにページ内容の概要を伝えるための要約文です。
ページタイトルは数十文字の短いフレーズで作成しますが、meta descriptionタグは1〜2文から成る120文字程度の文章や短いパラグラフで記述します。
meta descriptionタグに記載した内容は、検索ユーザーに対して検索結果ページ上で表示される可能性があるので、SEO対策をする上でも非常に大切な要素です。
meta descriptionタグを設定する上で重要となるポイントをいくつかご紹介します。
ページの内容を正確に要約する
meta descriptionタグが検索結果上で表示された場合に、ユーザーにページに含まれる情報を正確に提供し、かつユーザーの興味を引くような要約文を記述することが大切です。
meta descriptionタグとして記述するテキストに文字数の上限や下限はありませんが、上で述べたように、最大でも120文字程度しか検索結果で表示されません。スマートフォンユーザーに至ってはさらに少ない文字数です。
そのため、meta descriptionタグに記述するテキストの長さは、検索結果上で完全に表示される程度の長さに設定しましょう。
その際、ユーザーが検索の目的を達成することができる有益なページかどうかを判断できるように、コンテンツから得られるベネフィットや結論などの情報を含めた魅力的な要約文となるように心がけましょう。
コンテンツに記載した内容をそのままコピペして作成することは避けてください。
ページのテーマとなる重要なキーワードは冒頭に書く
meta descriptionタグには、ページのテーマとなるキーワードを冒頭に寄せて記述しましょう。
特にスマートフォンでは検索結果ページ上で表示されるmeta descriptionタグの内容は最大で50文字程度までした表示することができません。
そのため、なるべく50文字以内でページの主要なテーマを表現することが重要となります。
ページごとに固有の要約文を設定する
Googleで検索した際に、同一のウェブサイトで複数のページが検索結果に表示されることがあります。
このような場合に、まったく同じmeta descriptionタグが設定されていると、ユーザーはどちらが自分にとってより有益なページなのか判断することができません。
これは、Googleなど検索エンジンがページを評価する場合にも同様です。
重複コンテンツを避けることから、基本的には各ページごとに異なる内容のコンテンツとなっているはずなので、それぞれのページの内容をより正確に表す要約文をmeta descriptionタグで設定するようにしましょう。
コンテンツ内でバランスよくキーワードや関連語句を使用する
検索エンジンがコンテンツの内容を判断する際には、どのくらいの比率でキーワードが使用されているかもチェックしています。
ページ内でバランスよくキーワードを配置してコンテンツを作成することはSEOでも効果的です。
ただし、やはりキーワードの詰め込みは過度なSEO対策だと判断されてペナルティと対象になる可能性が高いので、1番はユーザーにとって有益な情報をわかりやすく提供するためのページ作りを心がけることが大切です。
また、検索クエリに対して関連するキーワードも使用すると、ユーザーの検索意図を満たす網羅的なコンテンツを作成することにも繋がります。同じ語句だけでなく、類似語や共起後なども使用するとテーマ性を強調することができるので効果的です。
ウェブサイト内、コンテンツ内に適切な内部リンクを設置する
内部リンクは検索エンジン最適化(SEO)の内部施策において非常に重要な要素です。
ウェブサイト全体や各ページごとに適切な内部リンクを設置することで、ユーザーを適切な情報にナビゲートするだけでなく、検索エンジンのクローラビリティを促進するなどのメリットがあります。
内部リンクのアンカーテキストには、リンク先のページ内容をわかりやすく簡潔に示すテキストを記述するようにしましょう。
同一ページに向けて複数のページから内部リンクを張る場合もありますが、各ページごとにコンテンツの内容やリンクを設置する前後の文章を考慮して異なるアンカーテキストを記述するとSEOでも効果的です。
逆に、いつも同じテキスト(定型文)を使用しているとスパム行為と判断される可能性もあるので注意しましょう。
コンテンツの作成最後に関連ページへのリンクを設置すると、クローラビリティの促進やコンテンツのテーマを強調することにも繋がるのでおすすめです。
コンテンツに合わせて最適化した画像を使用する
コンテンツの内容をわかりやすくユーザーに提供するためには適切に画像を使用することも有効です。
実際、文章のみのコンテンツよりも画像が挿入されたコンテンツの方がユーザーは飽きずに読み進めることができます。
Googleなどの検索エンジンからも認識しやすいように画像を設置するためのポイントは以下の通りです。
HTMLタグ(imgタグ、pictureタグ)を使用して画像を表示する
画像の表示方法はいくつかありますが、おすすめの方法はimgタグ(<img>)やpictureタグ(<picture>)などのHTMLタグを使用してコンテンツに埋め込むやり方です。
こうしたHTMLタグを使用すると、検索エンジンのクローラが画像を検出して処理しやすくなります。
また、HTMLタグにloading="lazy"属性を指定して画像を埋め込めば、ページスピード(ページ読み込み速度)のアップにも繋がります。
ページスピードは検索エンジン最適化(SEO)における重要な要因の1つで、画像の読み込み速度が大きく影響していることが多いです。
そもそもloading="lazy"属性を指定する前に、コンテンツ幅に応じた最適な画像サイズにすることで画像ファイル自体を軽量化することが可能なので、画像の読み込みに時間がかかる場合は画像サイズもチェックしておきましょう。
関連記事:
ページスピードを改善する方法
一般的ブラウザでサポートされている標準のファイル形式を使用する
現在使われている主要なブラウザでは「JPEG」「GIF」「PNG」「BMP」「WebP」といった各画像形式がサポートされています。
コンテンツに埋め込む画像を作成する場合には、こうした標準のファイル形式に一致するようにファイル名の拡張子を設定しておくと良いでしょう。
画像にはわかりやすいファイル名とaltテキスト(代替テキスト)を使用する
コンテンツ内で使用する画像には簡潔でわかりやすいファイル名とaltテキスト(代替テキスト)を使用します。
画像のファイル名とaltテキストを最適化すると、Google画像検索のような画像検索プロジェクトが適切に画像を理解しやすくなります。
特にaltテキストは、何らかの理由で画像が表示されない場合に画像の代わりとして表示されるテキストなので必ず設定しましょう。
例えば、ユーザーがスクリーンリーダー(音声読み上げ機能)のようなサポート技術を使ってサイトを閲覧している場合、どのような画像が埋め込まれているかaltテキストの内容から判断することになります。
また、画像をリンクとして利用する場合には、altテキストがアンカーテキストの役割を果たします。そのためaltテキストを最適化していれば、リンク先のページを検索エンジンが理解しやすくなります。
このように、画像を設置する際には必ずaltテキストを設定しましょう。
ただし、altテキストにスパムとみなされるような長すぎるテキストや単なるキーワードの羅列、見出しの文章全体をコピペしたりなどの行為は、Googleが正しく画像を認識できないばかりかコンテンツの質を落とすことにも繋がるのでおすすめしません。
SEOの基本対策②のチェックポイント
- ページタイトル(titleタグ)は最適化できていますか?
- 見出しタグ(hタグ)を適切に使用してトピックを整理できていますか?
- meta descriptionタグ(メタディスクリプションタグ)に適切な要約文を設定していますか?
- コンテンツ内でバランスよくキーワードや関連語句を使用していますか?
- 最適なアンカーテキストを使った内部リンクをコンテンツ内の適切な箇所に設置していますか?
- コンテンツに合わせてサイズやaltテキストなどを最適化して画像を使用していますか?
SEOの基本対策③:
Google検索エンジンの仕組みを理解して正しくインデックスしてもらう
検索エンジン最適化(SEO)を行うにあたり、Googleなど検索エンジンがどのようにウェブサイトを認識しているのか、その仕組みを理解することは重要です。
Googleの検索エンジンはウェブページを認識して検索順位を決定するまでに以下のようなプロセスを実行しています。
- クローラー(Googlebot)がウェブページをクロールし、コンテンツの情報を読み取る
- クロールしたウェブページに問題がなければインデックスに登録する
- インデックスに登録した数多のウェブページの中から検索キーワード(検索クエリ)との関連性が高く、評価が高い順に検索結果に表示する
どんなに素晴らしいコンテンツを作成したとしても、Googlebotにクロールされなかったり、クロールされてもインデックスに登録されなければGoogleの検索結果にそのコンテンツが表示されることはありません。
インデックス(index)とは?
インデックス(index)とは、Googlebotがウェブサイト・ウェブページをクロールして得た情報のデータベースのことを指します。
インデックスに登録された状態とは、ウェブサイト・ウェブページの情報がGoogleのデータベースに保存されたことを意味します。
重複コンテンツがなく、質の高い良質なコンテンツが正しくインデックスに登録され、さらにインデックスに登録されたコンテンツ数が多いほど検索エンジンからの評価も高くなる傾向にあります。
なお、Googlebotが1度クロールすればそのウェブページの情報がすべて正確にインデックス登録されるわけではなく、幾度もGooglebotによるクロールを行いインデックス登録を繰り返す中で正確にそのコンテンツを評価していきます。
そのため、Googleに正しくインデックス登録してもらうためには、Googlebotがクロールしやすく、コンテンツの内容を理解しやすいウェブサイト作りが重要となります。
また、新規作成したウェブページや内容を修正したページなど、すぐにインデックス登録して欲しくてもGooglebotがクロールしに来るまでに時間がかかる場合があります。その際は、Google Search
ConsoleのURL検査ツールでインデックス登録をリクエストすることができます。
※Googleからインデックス登録されるのを避けたい場合、対象のページにnoindexの記述をするかサイトのルートディレクトリにrobots.txtファイルを作成する必要があります。
Googleの検索エンジンとユーザーが同じようにコンテンツを理解できるようにする
Googleがウェブページを評価する場合、Googlebotがクロールしてインデックス登録した内容を元にコンテンツを判断します。
そのため、ウェブサイトで使用している画像ファイルやCSSファイル、JavaScriptファイルにGooglebotがアクセスできないと、実際にユーザーに表示されているコンテンツとは異なる内容でインデックスに登録され評価されることになります。
SEO対策をしても全然効果が出ないという場合などは、ウェブページを表示するために使用しているファイルへのGooglebotのアクセス(クロール)を阻害していないか、今一度確認してみてください。
Google Search ConsoleのURL検査ツールを使用すると、Googlebotがそのコンテンツをどのように認識しているのか正確に確認できます。
インデックス登録時に問題がある場合はこのツールで問題箇所を特定して修正しましょう。
作成したコンテンツに構造化データのマークアップを追加する
構造化データとは、Googleなどの検索エンジンがコンテンツの内容をより適切に認識できるように、“検索エンジンに対して”コンテンツを説明するために追加するコードです。
Googleはこの構造化データマークアップを元に、そのページの特徴を検索結果上で効果的に表示することがあります。例えば、商品の写真や価格、お店の営業時間、料理のレシピやレビューの星などが検索結果に表示されます。
このようにユーザーの目を引く検索結果はリッチリザルトと呼ばれ、クリック率向上などSEOにおいて様々な効果が期待できます。
作成したコンテンツに正しい構造化データマークアップができているかは、Googleリッチリザルトテストを使って確認することができます。
また、初めて構造化データマークアップに挑戦する場合は、Google Search Consoleの無料ツール
データハイライターを使用すると、ウェブサイトのソースコードを変更せずに構造化マークアップを試すことができます。
その他、Google Search Consoleではリッチリザルトのステータスレポートでマークアップしたページの効果を追跡することも可能です。
ウェブサイトの階層構造を整理する
検索エンジンのクローラ(Googlebotなど)がコンテンツをクロールしてインデックスに登録するには、各コンテンツを表示するための固有のURLが必要となります。
通常、URLは以下のような複数のパーツから構成されています。
[プロトコル]://[ホスト名]/[パス]/[ファイル名]?[クエリ文字列]#[フラグメント]例:
https://www.example.com/RunningShoes/Womens.htm?size=8#info
検索エンジンは同じページを示すURLの以下のような違いがあればそれぞれ別々のURLとして認識しインデックスに登録します。
- index.htmlのあり・なし
「www.example.com/」と「www.example.com/index.html」 - wwwのあり・なし
「www.example.com」と「example.com」 - SSL化のあり・なし
「http://」と「https://」 - 大文字と小文字
「https://example.com/FISH/」と「https://example.com/fish/」 - URL末尾の / (スラッシュ)のあり・なし
「https://example.com/fish」と「https://example.com/fish/」
このように、同一ページが異なる複数のURLで検索エンジンにインデックス登録された場合、そのページに対する評価も分散することになります。
検索エンジンに1つのページを1つのURLで統一してインデックス登録してもらうためには、URLの正規化を行いましょう。
URLを正規化する方法には、<head>領域内にcanonical属性を使用したlinkタグを記述する方法などがあります。
ユーザーと検索エンジンに対してそれぞれサイトマップを作成する
ユーザー向けのサイトマップは、ウェブサイト内のページの階層構造がわかるように各ページへのリンクをまとめた簡潔なページ(ページの数が膨大な場合は最も重要なページ群を厳選したもの)を作成します。
一方、検索エンジン向けには、ウェブサイトに新しく追加したページや内容を更新したページを検出できるように「XMLサイトマップファイル」を作成します。XMLサイトマップファイルにはすべてのページURLのリストやコンテンツの最終更新日などを記載します。
ユーザー向けのサイトマップはウェブサイト上で公開して、検索エンジン向けのXMLサイトマップファイルはサーバー上にアップロードします。
パンくずリストを表示する
パンくずリストとは、ウェブサイトにおけるページの位置を示す内部リンクの行のことで、一般にはページの上部か下部に設置されます。
パンくずリストが表示されていれば、ユーザーは前のセクション(カテゴリー)やルートページ(トップページ、ホーム)にすばやく戻ることが可能です。
パンくずリストを表示する場合は、パンくずリスト用の構造化データマークアップを使用して追加しましょう。
WordPress(ワードプレス)などを使ってウェブサイトを作成している場合は、自動で構造化データマークアップされたパンくずリストが表示されている場合が多いです。
ウェブサイトをモバイルフレンドリーにする
現在、Googleで検索行動を行うユーザーが使用するデバイスの主流はモバイルデバイスです。
そのため、Googleでは2019年7月1日以降、すべての新規ウェブサイトに対して、モバイル表示コンテンツを優先してインデックス登録しページを評価するのをデフォルトにした「モバイルファーストインデックス(Mobile-first
Indexing、MFI)」をスタートしています。
ウェブサイトをモバイル対応する方法として、Googleはレスポンシブウェブデザインを推奨しています。
実際に自分のウェブサイトがモバイルに対応したウェブサイトになっているかどうかは、Googleのモバイルフレンドリーテストで確認することが可能です。
被リンク(外部被リンク)を調査して低品質サイトからのリンクを否認する
他のウェブサイトからリンクが張られることは、作成したコンテンツやウェブサイトが有益な情報を含んでいて参照するべき内容であると評価されたことを意味します。
実際に、外部被リンクは検索エンジンがページを評価する際の重要な要素です。
ただ、外部被リンクは数が多ければ評価が高くなるというわけではなく、その外部被リンクが良質なリンクであるかが重要になります。
関連性の高いウェブサイトや高品質なドメインから張られた外部被リンクを獲得できればSEO効果が高まりますが、一方で、関連性の低いサイトや低品質なページから張られた被リンクはSEOにおいて悪影響を及ぼします。
実際に、こうしたリンクの特性を利用して競合サイトに悪質なリンクを大量に張って検索順位を落とそうとするユーザーもいます。
そのため、自分のウェブサイトが悪影響を受けないように、低品質な被リンクや不審なリンクが張られていないかは定期的にチェックするようにしましょう。
もし、低品質な被リンクを発見した場合は、直接サイト管理者に連絡をして削除してもらいましょう。もし連絡が取れなかったり、削除依頼に応じてもらえない場合は、Google Search
ConsoleでGoogleに否認リクエスト送ることも可能です。
関連記事:
SEOに効果的な被リンク対策
SEOの基本対策③のチェックポイント
- Googleのクローラ(Googlebot)が正確にインデックス登録できるようにウェブサイトを作成できていますか?
- 作成したコンテンツに適切な構造化データマークアップを追加できていますか?
- ウェブサイトはユーザーにも検索エンジンにもわかりやすい階層構造になっていますか?
- モバイルフレンドリーなウェブサイトになっていますか?
- 低品質サイトからの被リンクを削除(否認)していますか?
検索エンジン最適化(SEO)では実施した内容の分析・改善が重要
実際にSEO対策を行ってみるとわかりますが、初めからすべてが上手くいくということはほとんどありません。
細かい修正や地道な改善を重ねて、ようやくSEO効果が得られることの方が多いでしょう。
そのため、自分が実施した内容が果たして効果があったのか、パフォーマンスやユーザー行動などを分析し、それを踏まえた改善を行なっていく必要があります。
Googleでは、こうしたパフォーマンスの分析やユーザー行動の分析ができる無料ツールを提供していますので、積極的に使用して使いこなせるようになりましょう。
Google Search Console(グーグルサーチコンソール):
検索のパフォーマンスを分析する
Google Search Console(グーグルサーチコンソール)で分析できる情報には、大きく以下の2つがあります。
- Googleが正しくコンテンツを検出できるているかどうか
- Googleの検索結果における自サイトのパフォーマンスはどうだったか
Google Search Consoleを使用すれば、自サイトにある問題を特定することができます。
そして、その問題を解決することができれば、検索結果における自サイトのパフォーマンスを向上することが可能です。
関連記事:
Googleサーチコンソールの詳しい機能と使い方
Google Analytics(グーグルアナリティクス):
サイトでのユーザー行動を分析する
Google Search Consoleなどを使ってウェブサイトのインデックス登録を改善した後は、Google
Analytics(グーグルアナリティクス)を使用して、ウェブサイトに訪問したユーザーがどのような行動をとっているのか分析しましょう。
Google Analyticsを使用すれば、ウェブサイトにアクセスした経路や最も人気のあるコンテンツ、SEO対策した前後の影響の測定など、様々な情報の分析が可能です。
SEO対策を行うなら、最低でもGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsの2つのツールは必ず使えるようになりましょう。
その他にも、SEO対策で利用すべきツールはたくさんあります。特に、検索順位チェックツールの利用は必須です。
以下のページでは順位チェックツールをはじめ、様々なSEOツールについて詳しく解説しているので併せてご覧ください。
最新のSEO情報を入手してウェブサイトを最適化する
Googleをはじめとして、検索エンジンのアルゴリズムは定期的にアプデートされて、ユーザーにとってより有益で価値のあるコンテンツを表示するように進化しています。
そのため、常に最適なSEO対策ができるように、最新のSEO情報が発信されたら必ずチェックできるようにしておきましょう。
少なくとも以下のようなGoogleが公式に発信しているSEO情報は、更新されたらすぐに通知されるように準備をしておくことをおすすめします。
コラム:SEO(検索エンジン最適化)の歴史
検索エンジンの変遷
そもそも、SEOはいつから始まったのでしょうか。ここでは、Search Engine Journalの記事を織り交ぜて、SEOの歴史を紹介していきます。
検索エンジン誕生
SEOの歴史は検索エンジンの進化の歴史でもあります。
諸説ありますが、最初の検索エンジンは、1992年に誕生した”Archie”。カナダのマギル大学の学生だったAlan Emtage氏によって開発されました。
それを皮切りに、その後の約10年間で、いくつかの検索エンジンが生まれます。
1994年にYahoo、1997年にはついにGoogleが誕生。そして、Googleが採用したページランク技術(Webページ間のリンク構造を解析し、各ページの重要度を算出する手法)によって、SEOは大きく変わります。
それまでのSEOといえば、キーワードスタッフィング(キーワードの詰め込み)が主流でした。検索順位で上位に表示させるには、競合サイトよりもキーワードを多く使えばよかったのです。
このキーワードスタッフィングが横行した結果、大量の低品質コンテンツが検索結果の上位に来るようになりました。
しかし、Googleでは、キーワードだけではなく、外部からの評価に相当する被リンクが重要性を持つようになります。
被リンクでページの重要性を評価することは当時、非常に画期的な技術であり、検索順位結果の精度を大きく向上させるものでした。Googleの検索順位の精度の高さはまたたくまに評判となり、Googleユーザーは激増していきます。
2000年代
2000年台に入り、検索エンジンはGoogleの独壇場となります。この頃から、検索エンジンの技術的盲点を突いたSEOが流行り始まりました。特に顕著だったのがリンク。リンクを多くもらっているページは評価が高いというGoogleのアルゴリズムを悪用し、この頃のSEOはリンク集め合戦と化しました。
このようなシステムの穴をつくようなSEO手法のことはブラックハットSEOと呼ばれます。(詳しくは後述)
2000年代は、特にブラックハットSEOが目立った時代。新たな手法が確立されては、Googleがアルゴリズムをアップデートして対応し、WEBマスターはさらに穴をつく。まさに、いたちごっこ状態となっていたのです。
2011年以降
Googleは、2011年以降、ユーザーが真に求めるコンテンツが上位に来るよう、いくつかの大きなアップデートを行います。これらのアルゴリズムは現在にも継承されているため、非常に重要。
どのようなアップデートが行われたか、確認しましょう。
パンダアップデート(2011)
この頃は、検索順位を上げることだけを目的とし、自動生成や無断複製といった大量の低品質コンテンツを保有するサイトが多くありました。
パンダアップデートは、このような質の低いコンテンツにペナルティを課し、検索順位を下げ、相対的に質の高いコンテンツの順位を上げることを目的としたものです。
このパンダアップデートはGoogleが初めて、ブラックハットSEOに対して大鉈(おおなた)を振るったアップデートとされており、これによって多くの低品質サイトがトラフィックを失いました。
また、このパンダアップデートによって、Googleは改めてユーザーファーストの基本理念を見せつけることとなったのです。
ペンギンアップデート(2012)
パンダアップデートがコンテンツの質に注目したものであれば、ペンギンアップデートは、リンクの質を改善させたもの。
具体的には、Googleは以下のようなリンクのあるWEBサイトに対して検索順位を下げています。
- 金銭のやり取りが発生したリンク
- 過剰な相互リンク
- 故意にキーワードを多く使用したアンカーテキストを含むリンク
上記のような、不正に検索順位を上げることのみを目的としたリンクに対して、Googleはペナルティを与えるようになりました。
モバイルファーストインデックス(MFI)
直近のGoogleのアップデートで最も大きいのがこちらのモバイルファーストインデックス。このアップデートでは、これまでと一変、スマホサイトをページ評価の基準とすることを発表しました。
従来、パソコンサイトの評価を基に検索順位が決定されていたこともあり、この発表で業界には激震が走ったと言います。
というのも、それまでは、スマホはおまけという考え方があったためです。コスト削減のため、主要ページのみをスマホに対応させるサイトも多くありました。このような対応方法は、モバイルファーストインデックスが適応されて以降、サイトの評価を大きく下げる要因となります。
モバイルファーストインデックスが導入された背景としては、2015年ほどからスマホからの検索数がPC、タブレットよりも多くなったため。
モバイルファーストの流れも必然と言えるでしょう。
加えて、モバイルファーストインデックスの導入によって重要度が増したのは、デバイスの画面サイズによって表示を変えるレスポンシブデザイン。GoogleもこれまでのPCとスマホのデザインを別に作るダイナミックデザインではなく、レスポンシブデザインの使用を公式に推奨するようになりました。
2021年現在のSEOにおいては、スマホユーザーに対応していること=モバイルフレンドリーであることが非常に大事だと言えます。
SEOの重要性と市場規模
WEBコンサルティングを行うクロスフィニティによる2016年の調査によれば、日本のSEOの市場規模は年々増大しており、2018年には500億円規模(予想)だとされています。
対して、市場調査を専門とするBorrell
Associatesによると、世界最大のSEO市場であるアメリカでは、2020年には約800億ドル(8兆8000億円)に到達する勢いだと言われているのです。その市場規模は日本の100倍以上。さらに、年々4~5%で増加しており、これからより一層重要な市場になることでしょう。
まとめると
- 日本:500億円/2018年
- アメリカ:800億ドル/2020年
このように、毎年右肩上がりの成長を続けるSEO業界。なぜ、市場規模は大きくなり続けるのでしょうか。次項では、SEOの重要性から市場成長の理由を解説していきます。
SEOの重要性が増している理由とは
検索数の増加
人間には『何かを知りたい、深く知りたい』という知識欲があります。この知識欲は、食欲、睡眠欲、性欲と並ぶ4大欲求とする説があるほど強いもの。
検索キーワードを入れると答えを提示してくれるGoogleの検索エンジンは、知識欲を究極までに満たしてくれるため、世界中の人々に愛用されています。
その証拠にGoogleを使った検索回数は、2016年の1年間で2兆回。Googleの登場から2年後の1999年が10億回であったことを踏まえると、10数年の間で約2000倍に増えたことになります。
Googleの検索エンジンがこれほど使用されているということは、SEO対策をして、検索順位を上げることでより多くのユーザーを顧客に変え、ビジネスを成長させるチャンスがあるということです。
費用がかからず、コストパフォーマンスに優れている
2つ目の理由として、SEO対策にかかるコストが非常に低い点が挙げられます。
ブログなどのオウンドメディアを始める場合にかかるのはサーバー代とドメイン代程度。併せても年間で1~2万円程度で済みます。
このように低コストで集客できるにもかかわらず、上手く行けば年間数億円の粗利を生む可能性がSEOにはあるのです。
一方で、従来の広告などの場合は、費用が最低でも数十万、高ければ1000万円近くになることもあるでしょう。
コストに比べて、得られるリターンが格段に大きく、コストパフォーマンスに優れている点も、SEOの重要性が増してしる理由です。
広告を避けたいユーザーの行動心理
近年、マーケターの頭を悩ませているのが、ユーザーの広告離れ。毎日のように広告のシャワーを浴びせられた結果、ユーザーはできるだけ広告を避けたいと思うようになりました。
その証拠に、統計分析の専門とするStatistaによれば、アメリカでは25.2%のインターネットユーザーが広告ブロックのソフトを利用していると言います。
また、アメリカのデジタルコンサル企業、the McCarthy Groupの調査によると、ミレニアル世代(1989年~1995年生まれ)の84%が従来の広告にネガティブな感情を抱き、更にはその広告を信用していないとのこと。
このように、企業からの一方的な押し付け感の強い広告は、ユーザーに避けられる傾向にあります。実際に、SEOとPPC(リスティング広告)の検索結果の動向(Google トレンドより)を見ると一目瞭然です。
従来の広告のように、企業から押し付けてくるタイプのマーケティングはプッシュ型。反対に、SEOのようにユーザーから見つけてもらう方法をプル型といいます。プル型の場合、ユーザーが情報や商品、サービスを求めてサイトを訪れているため、プッシュ型のマーケティングよりも遥かに効果が高くなります。
広告に変わる新たなマーケティング手法としてSEOの重要性が増しているのです。
ブラックハットSEOとホワイトハットSEO
ここでは、SEO対策の具体的な手法を見ていきましょう。SEOの手法は大きく分けてブラックハットとホワイトハットの2つが存在します。初心者の方でもわかりやすいように、できるだけ技術的なことは省き、基本的なコンセプトを中心に紹介していますので、早速見ていきましょう。
ブラックハットSEO
ブラックハットSEOは前述の通り、検索エンジンのアルゴリズムの穴を突く手段。2000年代のまだ検索エンジンの精度が低かった時代は、ブラックハットSEOは有効でしたが、現在はほとんどが意味をなさなくなりました。
代表的な手段には以下があります。
プライベートブログネットワーク(PBN)
『外部からリンクを貰っている=外部からの評価が高い』というアルゴリズムを利用したブラックハットSEO。
検索順位を上げたいキーワードに沿って、ブログを作り、そこからリンクを流すのがプライベートブログネットワークの手法です。2014年頃からGoogleのペナルティ対象となりました。
キーワードスタッフィング
『検索語句がより多く入っている=関連性の高いコンテンツ』とGoogleの検索エンジンが判断するのを利用した方法がキーワードスタッフィング(詰め込み)。過度にコンテンツ内にキーワードを含めることを指します。
タイトルタグやaltタグに不自然なほど繰り返しキーワードを使う。また、悪質な場合には、テキストを背景と同じ色にして、Googleのクローラーだけに認識させてキーワードの詰め込みを行うといった、隠しテキストのケースもあります。
こちらもGoogleのペナルティ対象です。
クローキング
クローキングとは、ユーザーに見せるコンテンツと検索エンジンに読み取らせるコンテンツを別に用意する方法。2つを振り分けることで、検索エンジン用のページは、読みやすさを一切無視した順位を上げるためだけのコンテンツにすることが可能となるのです。
ユーザーが予想したものと異なる検索結果を提供するため、Googleのガイドラインでは違反行為として記載されています。
ホワイトハットSEO
検索エンジンの進化によって、上記のようなブラックハットSEOは意味をなさなくなりました。そのブラックハットの反対側に位置するのが、Googleのガイドラインに沿ったSEO施策であるホワイトハットSEO。
ブラックハットSEOのような小手先のテクニックとは反対に、ホワイトハットSEOは「ユーザーが求めるコンテンツ」という本質にフォーカスしたものであるとも言えます。
ブラックハットSEOのような小手先のテクニックではなく、SEO対策の本質を探るには、Googleが何を目指しているのかを知らなくてはなりません。
Googleは、創業して数年経った時、『Google が掲げる 10 の事実』として、以下の項目を定めました。それからというもの、Googleは随時このリストを見直し、10の真実が不変であることを確認していると言います。
すなわち、この『Google が掲げる 10 の事実』に沿ってコンテンツを作成していくことが、本質的なSEO対策、ホワイトハットSEOだと言えるのです。
では、『Google が掲げる 10 の事実』をご覧ください。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが1番。
- 遅いより早い方がいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいる時だけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を超える
- スーツが無くても真剣に仕事はできる
- 「すばらしい」では足りない。
出典:『Google が掲げる 10 の事実』
普段からGoogleのサービスを使っている方は、『確かにGoogleってこういうサービスだよね』と納得できる内容なのではないでしょうか。
つまり、この10の真実こそがGoogleが目指している姿であり、それに合致するコンテンツを作っていくことこそが、究極のSEOなのです。
では、このコンセプトから見えてくるSEOの姿はどんなものなのか、いくつか重要なポイントを解説していきます。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
これが、Googleが検索エンジンの王者たる理由です。ユーザーのことをいつでも第一に考えるからこそ素晴らしい検索体験を提供できるのです。
これはつまり、自分の利益にとらわれずに、『ユーザーのことを1番に思ってコンテンツを作成するべき』、だということ。ユーザー目線からぶれてしまっては、SEO以前の問題だと言えるでしょう。
遅いより早い方がいい。
検索の手間などを踏まえた上で、SEOで言うとページスピードのことだと解釈できます。Googleはユーザーが必要とする情報を瞬時に提供したいと考えているため、ページスピードを上げることがSEOとして有効です。
自サイトのページスピードがどうなのか気になる方は、Googleが提供する『PageSpeed Insights』で確認できます。
情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない
このコンセプトは、2018年より導入したモバイルファーストインデックスに集約されています。過半数の検索がモバイルからとなった今は、とにかくモバイルでの検索体験を満足させる必要があるのです。
自サイトが、モバイルに最適化されているかどうかは、Googleが提供する『モバイルフレンドリーテスト』で確認することが可能です。
まとめ:検索エンジン最適化(SEO)で最も大切なこと
ここまでSEOに関して解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
SEOというとテクニック勝負だと思われがちですが、その本質は、ユーザーが最高の体験を得られるようにすることです。
また、SEOにおいて本当に重要なことは『Googleが掲げる 10の事実』にすべて集約されているため、SEOの施策に行き詰まったら振り返ってみるといいでしょう。
検索エンジン最適化(SEO)において最も重要なことは、クオリティの高い良質なコンテンツを作成し、ユーザーにとって有益な価値のある情報を提供することです。
そして、そのコンテンツをGoogleなどの検索エンジンからも正しく認識されるように最適化していきましょう。
それでは、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
また当サイトでは他にも、当社が13年以上かけて貯めた独自のノウハウを、チェックリストとして公開しています。SEO対策に取り組んでいる方は、ぜひ下記の資料をご覧いただければと思います。