Geminiとは?使い方や料金、活用例を解説!

生成AIの進化により、文章作成やアイデア出しを支援するツールが日常業務にも広く浸透しつつあります。

中でもGoogleが提供するGeminiは、検索エンジンとAIの機能を融合させた次世代のAIアシスタントとして注目を集めています。多くの人が使い慣れているChatGPTと比較されることも多く、違いや特徴、導入メリットを正しく理解することが重要です。GeminiはGoogleアカウントがあればすぐに利用を開始でき、無料プランと有料プランの料金体系も明確です。

このページでは、Geminiとは何か、ChatGPTとの違い、料金、基本的な使い方、さらに実際の活用例までを初心者にもわかりやすく解説します。AI活用をよりスマートにしたい方にとって、知っておきたい情報を網羅しています。

記事の執筆者
株式会社EXIDEA 執行役員CTO
梶野 尊弘
新卒採用プラットフォームの開発運用に従事し、Webアプリ、スマホアプリの開発/運用、性能改善/PM/データ分析基盤/クラウドインフラなど、多岐に渡って経験。現在はCTOの他、「EmmaTools」のプロダクトから販売までの事業責任を担っています。データ分析基盤や自然言語処理を専門としています。EXIDEAでは「プロダクトで”楽”を創る」をミッションに、プロダクトを通したマーケティング業務の効率化やコンテンツマーケティングの支援を行なっています。
EmmaBlog監修者

Geminiとは?

Googleが提供するGeminiは、文章作成や情報検索、アイデア出しなどに活用できる対話型の生成AIです。元々は「Bard(バード)」という名称で提供されていたサービスが、2024年に「Gemini」としてブランド刷新され、現在ではGoogleのさまざまなサービスと連携しながら使えるようになっています。

特徴的なのは、自然な対話形式でのやりとりができる点です。例えば「週末に行けるおすすめの旅行先を教えて」と入力すれば、エリアや天気、目的に応じた旅行先候補を提案してくれます。これにより、従来の検索よりも一歩進んだ、文脈を理解した提案型の情報取得が可能になります。

また、ビジネス用途でも活躍しており、会議の議事録作成やメール文面の下書き、商品説明の作成といった業務支援にも使われています。Googleアカウントがあれば誰でも簡単に利用できることから、初心者でも手軽に始められる点もメリットです。

GeminiとChatGPTとの違い

GeminiとChatGPTの違い比較表
比較項目 Gemini ChatGPT
料金 無料プランあり
有料版:月額2,900円(GeminiAdvanced、Gemini1.5Pro利用可)
無料プランあり
有料版:月額20ドル(GPT-4.5利用可)
強み Google検索やGmail、ドキュメントなどとの連携が強力
マルチモーダル対応(画像・音声入力に対応)
Googleサービスとの統合がしやすい
高い自然言語処理能力と会話精度
多様なプラグインやカスタムGPTによる拡張性
長文生成やクリエイティブな出力に強み
主な使用用途 検索補助、業務効率化
Google Workspaceとの連携による文書作成・表計算など
会話アシスタント、プログラミング支援
執筆・学習・アイデア出しなど

GeminiとChatGPTはいずれも生成AIでありながら、その開発元や特徴に明確な違いがあります。

GeminiはGoogleが開発したAIで、同社の検索エンジンやGmail、Googleドキュメントなどと連携して利用できるのが大きな強みです。例えば、Googleスプレッドシートと連動して分析や表作成を補助するなど、業務支援に強みを発揮します。

一方、ChatGPTはOpenAIが開発したAIで、自然な会話形式での情報取得や文章生成を得意としています。拡張機能やプラグインが豊富で、特定の用途に応じたカスタマイズ性が高いことが特徴です。また、ChatGPTは有料プランでGPT-4を搭載しており、より高精度な出力が可能です。

このように、GeminiはGoogleサービスとの親和性に優れ、ChatGPTは柔軟な応用力を持つなど、それぞれの強みを理解することが重要です。

ChatGPTに関しては『ChatGPTとは?始め方やできること、無料版と有料版の違いなど紹介』で詳しく解説しているのでご一読ください。

Geminiの利用料金

Geminiの無料版と有料版の違い比較表
比較項目 Gemini無料版 Gemini有料版
料金 無料 月額2,900円
モデル Gemini Pro Gemini Pro 1.5
回答の質と複雑さ 日常的な質問や一般的なタスクに適している より複雑な指示や専門的な質問に対して、より深く、質の高い回答ができる
主な使用用途 簡単な質問、調べ物、アイデア出し より深い分析、複雑なタスク、高度なコンテンツ作成

2025年4月現在、Geminiの無料版では、Webサイトや一部のGoogleサービスを通じて、さまざまな質問や調べ物を比較的自由に行うことができます。

ただし、無料版には一定の利用制限が設けられている可能性があり、高度な処理や大量のリクエストには対応しきれない場合があります。より高性能なモデルである「Gemini Pro 1.5」を利用できる有料プラン「Gemini Advanced」は、月額2,900円で提供されています。「Gemini Pro 1.5」は、多言語対応に優れており、2025年4月時点では日本語でも問題なく使用可能です。

また、GeminiのAPIを利用する際の料金は、選択するモデルや使用するトークン数、リクエスト回数などによって異なります。詳細な料金体系については、Google AI Studioで確認しておきましょう。

Geminiの使い方

こちらでは、Geminiの使い方を紹介しています。

Googleアカウントにログイン

Geminiを利用するには、まずGoogleアカウントにログインする必要があります。

まだアカウントを持っていない場合は、以下のGoogleアカウントの公式サイトをご覧のうえ、作成しましょう。

Googleアカウント公式サイト:https://www.google.com/intl/ja/account/about/

Gemini公式サイトにアクセスまたはアプリを起動

PCの場合、Geminiの公式Webサイトにアクセスしましょう。「Geminiと話そう」をクリックすると、チャット画面に遷移します。
Gemini 公式サイト
スマホの場合は、「Google Gemini」のアプリをインストールして起動します。他にも、「Google Chrome」や「Safari」などのブラウザからも利用することができます。
Gemini スマホ

入力欄に聞きたいことや調べたいことを入力

PCの場合、画面下にある「ここにプロンプトを入力してください」と書かれている入力欄に、AIに聞きたいことや、調べたいことを入力します。マイクのアイコンをクリックすることで音声での入力も可能です。
Gemini 入力
スマホアプリの場合は、下部にある入力欄に直接文字を打ち込むか、マイクアイコンをタップして音声入力ができます。
Geminiアプリ 入力

Geminiの活用例

こちらでは、Geminiの活用例を4つ紹介しています。

アイデア出しやブレインストーミング

1つ目は、アイデア出しやブレインストーミングです。
Gemini アイデア出し
例えば、新商品の企画やマーケティング施策の立案、ブログ記事の構成案を考える際などに、Geminiにテーマや目的を伝えるだけで、関連する視点や切り口を即座に提案してくれます。

また、途中で発想が行き詰まった場合にも、Geminiは追加のヒントや補足情報を提供してくれるため、思考の幅を自然に広げることが可能です。人間のパートナーと違い、時間や回数を気にせず何度でも相談できる点も大きな利点です。

具体的な言葉に落とし込みたいときや、自分では思いつかないアイデアを引き出したいときにこそ、Geminiの活用価値が際立ちます。

文章作成のサポート

2つ目は、文章作成のサポートです。
Gemini 文章作成
例えば、メールの文案を作成したり、ブログや記事の下書きを用意したりする場面で、ユーザーの意図やキーワードをもとに適切な構成や表現を提案してくれます。語調やトーンの調整にも対応しているため、ビジネスシーンでは丁寧で説得力のある文章を、カジュアルな用途では親しみやすい言い回しを選ぶことが可能です。

また、文章のアイデアが思いつかないときや、書き出しに迷った際にも、Geminiが自然な導入文や展開を提示してくれるため、執筆のハードルを下げる効果が期待できます。文法ミスや言い回しの不自然さを指摘してくれる機能もあるため、ライティングに自信がない方にとっても大きな支援となります。

このように、Geminiは多様な文章作成の場面で、思考を整理し、的確な表現を導き出すパートナーとして活躍します。

情報収集と整理

3つ目は、情報収集と整理です。
Gemini 情報収集
例えば、上記の画像のように「赤坂でおすすめの焼き鳥屋を3つ教えて」と指示すると、すぐに教えてくれます。

さらに、検索結果をもとに「箇条書きでまとめて」「比較表を作って」などと依頼すれば、情報の整理もスムーズに行えます。ビジネス資料を作成する際や、新しい知識を短時間で把握したい場面で重宝されており、検索の手間を大幅に削減できる点が大きな魅力です。

Geminiを活用することで、必要な情報を素早く集め、構造的に理解する力を高めることができます。このように、日常的な調査から業務の下調べまで、幅広く活用できます。

翻訳

4つ目は、翻訳です。
Gemini 翻訳
単なる単語の置き換えではなく、文脈や言語のニュアンスを理解したうえで自然な文章を生成するため、一般的な機械翻訳よりも読みやすく、実用的な訳文が得られるのが特徴です。

例えば、日本語から英語へのビジネスメール翻訳では、丁寧さやトーンを保ちつつ、文法的にも正確な英語表現を提示してくれます。また、旅行や海外とのやり取りにおいても、リアルタイムで複数言語の翻訳が可能なため、コミュニケーションの幅が大きく広がります。

Geminiを活用することで、専門的な内容や感情を伴う表現でも、自然かつ伝わる翻訳が実現できます。

まとめ

Googleが提供するGeminiは、調べ物からコンテンツ作成、翻訳、業務効率化まで幅広く活用できるAIツールです。

無料でも気軽に利用できますが、より高度な機能を求める方には、有料版のGemini Advancedや法人向けのGemini for Workspaceといった選択肢も用意されています。ChatGPTとの違いを理解した上で、自分の目的に合った使い方を見つけることが重要です。Geminiは、ビジネスから日常までさまざまなシーンで役立つ可能性を秘めています。

気になる方は、まずはGoogleアカウントでログインし、実際にGeminiの便利さを体験してみることをおすすめします。