コンテンツマーケティングの成功事例

コンテンツマーケティング施策を新たに始めたい
コンテンツマーケティングを始めたが、なかなかうまくいかない

このようなお悩みをお抱えのWeb担当者の方へ。

コンテンツマーケティングでしっかりとした効果を出すためには、他社の事例をしっかりと把握し、どのような取り組みを行なっているのか、また最終的にどんな成果に繋がったのかを理解しておくことが大切です。

この記事では、2024年最新のコンテンツマーケティング事例をご紹介します。BtoB、BtoCや採用などに用いられたコンテンツマーケティングの事例を解説していきます。

また、事例から読み取れる2024年の最新トレンドも合わせて説明していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

そもそも、コンテンツマーケティングとは?

そもそも、コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、企業が良質なコンテンツを継続的に発信することで、ユーザーが求めている情報や抱えている疑問・課題を解決し、顧客を獲得〜育成していく戦略的なマーケティング手法のことを指します。

オウンドメディア・ブログ・Webコンテンツ・SNS・YouTube・メルマガなど、獲得したい顧客に合わせて最適なコミュニケーション方法で、良質なコンテンツを発信し続けることが成功の秘訣です。

コンテンツマーケティングとは何か、より詳しくまとめたページを以下に作成しているので、ぜひご覧くだdさい。

2022年はコンテンツマーケティングにより注目が集まる

コンテンツマーケティングとは?
引用元:新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化

株式会社ベーシックが、2020年6月にBtoB企業のマーケティング担当者に向けて実施した「新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化」に関するアンケートでは、全体の7割以上がオンラインでのリード獲得を強化したいと回答しています。

これは、新型コロナウイルスの影響で、オフラインでのイベントやセミナーの開催、また営業活動に制限があったため、オフラインで顧客を獲得をする必要性が出てきたからと考えられます。

コンテンツマーケティングの始め方やノウハウに関するセミナーも多く開催され、今後も多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組むことが予想されます。コンテンツマーケティングの規模について、以下のページにまとめているのでご参照ください。

BtoC|コンテンツマーケティングの成功事例:10選

BtoC成功事例

まずは、BtoCにおいてのコンテンツマーケティングの成功事例についてみていきます。

企業によって、オウンドメディアだけでなく、SNSやYouTubeなど、様々な種類のマーケティング手法が用いられています。

1.北欧、暮らしの道具店(EC)|ECサイトをオウンドメディア化

北欧、暮らしの道具店(EC)トップイメージ
引用元:北欧、暮らしの道具店

業種 ECサイト
目的 ファン獲得
成果 コンテンツを用いて、ユーザーをECサイトのファンにすることで、LTVの向上を実現

ECサイトにおいて、一度サイトに訪れたユーザーの再訪をいかに促し、LTV(顧客生涯価値)を高めていくかは、成功を左右する重要なポイントです。

株式会社クラシコムが運営するECサイト『北欧、暮らしの道具店』では、読み物として記事コンテンツを定期的に配信。ECサイトとオウンドメディアを融合し、ユーザーの興味や関心を高めることで、ファンの獲得に成功しています。

サイトのコンセプトは、『カートボタンがついた雑誌』で、月間約1600万PVを誇る大人気のECサイトです。

『北欧、暮らしの道具店』の特筆すべき所は、あくまで良質な生活スタイルの提案をするという軸からぶれないこと。記事コンテンツには、商品の情報が一切載っておりません。そのため、ユーザーは純粋にコンテンツだけを楽しむことができるのです。

結果として、記事を楽しんだユーザーは、継続的にサイトを訪れ、ファン化します。そして、欲しいなと思う商品があった際には、他のサイトではなく、『北欧、暮らしの道具店』から購入するようになるのです。

従来の「商品をただ売るためだけのECサイト」という概念を覆し、コンテンツによってユーザーとコミュニケーションを図り、長期的な関係を構築していくことに成功している事例です

北欧、暮らしの道具店の事例は、書籍や多くのサイトでマーケティングの成功例として取り上げられることが多いので、頭に入れておくようにしましょう。

2.Suumo タウン(不動産)|バイラルコンテンツを配信し、SNSからの流入を確保

Suumoタウン(不動産)トップイメージ
引用元:Suumo タウン

業種 不動産
目的 ブランディング
成果 街のリアルな雰囲気を記事コンテンツにすることにより、検索・SNSからユーザーとの接点を創出。「賃貸といえば、Suumoだよね!」という第一想起の獲得に貢献している。

SUUMOタウンとは、リクルートが運営する不動産サイト『Suumo』のオウンドメディアです。人と街のミスマッチをなくしたいという理念の元、運営がされています。

そんな、SUUMOタウンの特徴は、賃貸物件の押し売りをするのではなく、その街のリアルな雰囲気を届けることで、読み物として純粋に面白いところです。

その街に住み、その街を愛している方が書いているからこそ、コンテンツに深みが生まれます。その独特な雰囲気が好きだというユーザーも多く、コンテンツマーケティングにおいて重要な存在であるファンの獲得に成功していることが伺えるでしょう。

また、コンテンツとして面白いのもあり、バイラル性(拡散性)も抜群。そのため、検索エンジンからの流入だけでなく、ソーシャルからの流入も確保しています。

「ユーザーが読みたいコンテンツを発信する」「ユーザーがファンになる」「そしていざ家を借りる・買う時はSUUMOが浮かんでもらうようにする」、この一連の流れができているSUUMOタウンは間違いなくコンテンツマーケティングの成功事例との一つでしょう。

3.ライフネット生命(保険)|潜在層への認知拡大に貢献

ライフネットジャーナル引用元:ライフネットジャーナル

業種 生命保険
目的 認知の拡大
成果 まだ保険を必要としていない、もしくは必要性を自覚していない潜在層に、コンテンツを用いて様々な角度からアプローチ。
ライフネット生命の認知度を獲得するとともに、「安心できる保険屋さんである」といったイメージアップに貢献している。

インターネットで売るのが難しいと言われている保険業界での成功事例として、ライフネット生命を紹介いたします。

ネット保険最大手であるライフネット生命が運営する『ライフネットジャーナル』は、立ち上げから6ヶ月累計47万PVを達成しました。ただ、その中身は保険のことよりも人生やお金、仕事など一見関係ないようなテーマが並びます。

生命保険は、結婚や出産などライフステージの変化を機に購入するもの。日常で生命保険のことを考える人は少ないのが実情です。

そこで、ライフネットジャーナルでは、いますぐ生命保険を求めている人ではなく、いますぐには生命保険を必要としていない人(潜在層)に読んでもらい、認知を促し、ユーザーと接点を増やすことで、いざ生命保険が必要になった際に、ライフネットを思い出してもらうのを目標としているのです。

そのため、ライフネットジャーナルはSEOにおいても、保険関連のキーワードではほとんどが圏外。一方で、ライフネット生命本体のページでは、保険関連のキーワードで上位表示しています。

これはつまり、保険業界がリーチしにくい認知などにあたるカスタマージャーニーの上流にアプローチし潜在層にファンになってもらい、長期的な関係を築く

そして、いざユーザーが保険関連のキーワードで検索してきたときには、ライフネット生命本体ページで受け皿になり、顧客獲得をする。と、まさにコンテンツマーケティングの本質を捉えた成功事例なのです。

4.メルカン(IT)|採用力強化のために、自社の雰囲気をオウンドメディアで発信

メルカントップイメージ

引用元:mercan (メルカン) | メルカリの「人」を伝える

業種 フリマアプリ
目的 採用力の強化
成果 社内の情報をコンテンツとして発信することで、求職者とのミスマッチを防ぐことに成功。また、採用媒体を活用しないことで、採用にかかる予算の削減にも貢献している。

メルカンは、フリマアプリを運営する株式会社メルカリが展開するオウンドメディアです。

メルカンは、サービスのリード獲得やファン獲得を目的とするのではなく、自社の採用力やブランディングを目的としてオウンドメディアを活用している珍しい事例です。

社員へのインタビュー記事や、エンジニアやデザイナーの開発合宿の様子、社内で起こった些細な出来事を発信することによって、読者に「自分もメルカリで働いてみたい!」と思ってもらうことができます。

メルカン編集長によると、メルカリに入社を決めたメンバーのほぼ100%が、入社前後にメルカンを読んでいたとのこと。

そのため、採用エージェントや転職プラットフォームを活用するよりも、自社のカルチャーをしっかりと理解した転職希望者を集めることができるので、採用のミスマッチを防ぐことが可能になっています。

オウンドメディアを採用に活用して、コーポレートブランディングを実現した好例になっています。

5.ジャパンネット銀行(銀行)|YouTube動画を活用して、若年層にアプローチ

業種 ネット銀行
目的 若年層への認知拡大
成果 YouTube動画を活用して、バズの生み出しに成功。若年層へネット銀行の認知度の拡大に貢献している。

ジャパンネット銀行は、2000年9月に日本で初めてネット銀行を始めた企業。

まだあまり馴染みのないネット銀行という新しいカタチを、如何に若年層に認知してもらうかが課題でした。 そこで、ジャパンネット銀行は、若者の「はじめて」を応援するメッセージを込めた「はじめてのチュ~診断」をYouTubeで配信します。

この動画では、誰もが不安でドキドキするファーストキスを誕生月ごとに診断。

「日本で“はじめて”のネット銀行だからこそ、若い人たちの“はじめて”に寄り添う銀行でありたい」をコンセプトにしたこの動画は、公開直後からSNSで話題となり、1ヶ月足らずで100万回再生を突破。その後、600万回再生を超える大ヒット動画となりました。

6.ライフドアーズ(金融)|オウンドメディアを立ち上げ、新規顧客を開拓

ライフドアーズトップイメージ
引用元:おかねの小槌

業種 金融
目的 自社事業のリード獲得
成果 30〜40代の女性にターゲットを絞り、ユーザーニーズを徹底追及し、コンテンツ化。資産運用への関心を高めることで、お問い合わせや成約率の向上に貢献している。

有限会社ライフドアーズでは、「老後の心配をなくしたい」「経済的な不安を抱えるすべての方に正確かつ最高の情報を提供したい」という理念のもと「おかねの小槌」という金融系のオウンドメディアを運営しています。

元々紙媒体の施策を中心に40代女性の顧客を獲得しており、紙媒体だけでも十分な集客を実現できていました。

しかしこの先、紙の時代が終わり事業が縮小していく可能性を考えたとき、「30代女性の顧客も多く獲得していく必要がある」と考えました

30代女性は、40代女性よりもWebを使う割合が高く、結婚や出産などでお金の悩みが出てくる年代でもあります。ライフスタイルが大きく変化するタイミングだからこそ、お金に対する意識を持ってほしいという気持ちが強く芽生えたそうです。

そこで、資産運用に関する良質なコンテンツを発信するオウンドメディアを立ち上げ「まずは資産運用への関心を高めてもらおう」と、ユーザーの回遊率の高いオウンドメディアの構築に取り組みました。

ユーザー心理を徹底的に分析しながらオウンドメディアを構築していくことで、問い合わせ数の増加や契約率の向上に成功しました。

7.侍エンジニアブログ(プログラミングスクール)|プログラミング初心者向けSEOコンテンツを量産

侍エンジニアブログトップイメージ

引用元:侍エンジニアブログ

業種 プログラミングスクール
目的 自社サービスのリード獲得
成果 主にプログラミング初心者をターゲットにしたSEOコンテンツを数千記事配信し、月間300万PV以上。プログラミングスクールの生徒獲得のメインチャネルとしている。

侍エンジニアブログは、「侍エンジニア」というプログラミングスクールが運営するブログ系オウンドメディアです。

プログラミングに関して、PHPやJavaScriptといった言語別、フリーランスへの独立や転職っといったキャリア別など、様々な切り口で初心者をターゲットにした記事を量産。

記事数は3,000以上にも及び、その多くでSEO上位表示を実現することで月間300万PV以上という業界でもトップクラスのアクセスを誇り、同ブログを主な集客源としスクールの入学希望者を数百件(月間)獲得しています。

また、卒業生インタビューもブログ記事だけでなくYouTubeも絡めて配信したり、無料のプログラミング学習資料、プログラミング学習診断アプリ等、プログラミング学習初心者に役立つコンテンツを積極的に展開しています。

8.弁護士ドットコムニュース(法律相談)|外部メディアへの掲載で知名度UPに成功

弁護士ドットコムニューストップイメージ引用元:弁護士ドットコムニュース

業種 法律相談
目的 認知拡大
成果 Yahooやニコニコニュースといったネットメディアで受けるコンテンツ制作を行い、外部メディアへの掲載を積極的に行い、一気に知名度を高めることに成功

弁護士ドットコムニュースは、弁護士に手軽に相談できる法律相談サイト、弁護士ドットコムが運営するオウンドメディアです。

SEOでの流入はもちろんですが、ニュース系ポータルサイトやSNSからの流入に非常に力を入れてコンテンツ制作を行ったことで、一気に知名度を高めることに成功しました。

時事ネタやゴシップネタなど、今世の中でトレンドになっている話題について弁護士に相談・取材した記事を掲載することで、爆発的に注目を集める手法を取っています。

事実、弁護士ドットコムニュースの配信した記事は、度々Yahooのトップニュースに掲載されており、サイトの月間訪問者数は400万~600万人を誇ります。

9.Green Snap(観葉植物・花)|コミュニティ×ブログ×通販×SNSという他メディア展開で成功

Green Snapトップイメージ引用元:Green Snap

業種 観葉植物・花
目的 通販サイトへの誘導
成果 観葉植物・花を共通テーマとし、コミュニティ、ブログ、通販サイトと多彩なメディア展開で月間950万人が利用する巨大メディアに成長。

Green Snapは、観葉植物・花好きが集まるコミュニティサービスを中心に、ブログや通販サイトなど多種多様なメディアをミックスして大成功を収めたオウンドメディアです。

中心となるのが観葉植物・花好きが集まるコミュニティサービス「Green Snap」。

他に、観葉植物や花の育て方などの情報を多肉植物の育て方・家庭菜園の作り方を配信するブログ「HORTI>」。観葉植物・花・野菜・果物の通販サイト「Green Snap STORE」など、用途・目的に応じて多彩なメディアを展開しています。

これに公式SNSアカウント(Facebook、Twitter、Instagram等)を絡め、どのメディアでも観葉植物・花をテーマとしたコンテンツを配信。

30代後半~50代の女性を中心に、全体で月間950万人が利用する巨大メディアへと成長しました。

10.airCloset Style(洋服サブスク)|ブログとInstagramを中心に最旬コーディネートを発信!

airclosetstyleトップイメージ引用元:airCloset Style

業種 ファッション系サブスクリプション
目的 ファンの獲得、新規顧客の獲得
成果 最旬のコーディネートを、写真を多用した「見せるコンテンツ」を制作。ブログとInstagramで展開することで会員数45万人を突破(2020年10月時点)

30代・40代女性の普段着に特化したサブスクリプション型ファッションレンタルを手掛けるairCloset(エアークローゼット)は、ブログ型オウンドメディアとInstagramを中心にファンや新規顧客の獲得に成功しています。

ブログでもInstagramでも最新のトレンドに沿い、かつ自社サービスで取り扱っている洋服を使ったコーディネートを中心に、「写真」を多用したコンテンツを展開。

かつ、取り扱い人気ブランドの名前を効果的に出すことで注目を集め、ファンや新規顧客を獲得しています。

その結果、2020年10月の新規月額会員数は前年比約307%、員数は45万人を突破するという成果をあげています。

BtoB|コンテンツマーケティングの成功事例:11選

BtoB成功事例

続いて、BtoBにおける国内、そして海外マーケティングの成功事例についてみていきます。

1.freeeの経営ハッカー(会計ソフト)|経営層のファン化に成功

経営ハッカー(freee)トップイメージ
引用元:経営ハッカー

経営ハッカーは『クラウド会計ソフト freee』を提供するfreee株式会社のオウンドメディア、月間400万PVを誇ります。

経営ハッカーの特徴は、『経営×テクノロジー』最先端を切り開くメディアとあるように会計のこと以外のインタビューやコラムコンテンツが充実していることです。

経営ハッカーの記事はそれぞれ非常にクオリティーが高く、読んでいるとケーススタディーをしているような感覚に。そのジャンルは、後継者不足の問題や、会社の上手なたたみ方、法人クレジットカードの活用方法など多岐にわたり、様々な角度から経営について考えさせてくれます。

このように、経営やビジネスに関する情報を発信し続けることで、ビジネスに関心のある人にファンになってもらう。そして、経営やビジネスとは切っても切り離せない関係にある会計の問題に直面した際に、Freeeを思い出してもらい顧客獲得に繋げる。

顧客と長期的な関係を築くことに成功している経営ハッカーは、BtoBにおける成功事例の一つです。

2.サイボウズ式(サービス)|働き方やチームワークをテーマとしたオウンドメディアを構築

サイボウズ式トップイメージ
引用元:サイボウズ式

サイボウズ式は、グループウェアを提供するサイボウズのオウンドメディア。グループウェア市場が成熟してきたため、従来の営業方法ではなく、プル型のコンテンツマーケティングを始めました。

サイボウズ式では、新しい価値を生み出すチームのメディアをコンセプトに、サイボウズのサービスに関わる働き方やチームワークをテーマにした記事を発信しています。

その特徴は、テーマやKPIを設けず、柔軟に幅広くチームワークや働き方のコンテンツを創っていること。『大事な商談の日なのに、保育園に預けられない─両親の代わりに営業チームで子守をした話』というコンテンツが特に有名です。

この中では、どうしても保育園に預けられず、かつ仕事も抜けられない状況で、代わりに同僚に子どもを見てもらったというエピソードが2つ出てきます。そこからはサイボウズがチームワークを非常に重視し、実践、体現していること。働き方の多様性が実現されていることが伺えます。

他にも、長時間労働や働き方改革、これからの家族のあり方といったテーマのコンテンツも多数。どれも読み物としておもしろく、また読みたい!と思わせてくれるものばかりです。

このように、サイボウズ式は、独自のコンテンツを高いクオリティーで配信することで、サイボウズのファンを作り出し、長期的な顧客を生み出しています。

3.V-CUBE(IT)|オウンドメディアでリード獲得数を10倍に

テレワークナビ
引用元:テレワークナビ

テレワークのソリューションを提供している株式会社ブイキューブでは、「テレワークナビ」というオウンドメディアを運営しています。

コンテンツマーケティングを導入する前には、テレビCMなどのマーケティング施策を展開していましたが、「瞬間的な効果はあるものの、中長期的なリターンを得られていない」という課題を抱えていました

そこで、コンテンツマーケティングの外部パートナーにコンサルティングを依頼して、オウンドメディアの強化に着手。「テレワーク」や「ウェビナー」「リモートワーク」といったキーワードで、記事コンテンツを作成することにより、SEOからの流入を増やしていきました。

「月1,500件のリードを獲得する」という目標を掲げて施策を開始。最初の2か月で既存コンテンツ約120記事リライトし、新規コンテンツの作成にも着手。とにかく行動量を重ねることを意識したそうです。

その結果、リード数を10倍・受注率を3倍増やすことに成功。2020年は新型コロナウイルスの影響により、テレワーク需要が高まったことから、更なる顧客獲得を見込むことができています

4.土屋鞄制作所(革製品)|SNSを活用し、ブランドに共感するファンを獲得

土屋鞄製作所
引用元:土屋鞄製作所

土屋鞄製造所のオウンドメディアは「企業理念を徹底して貫く姿勢の大切さ」を示しています。

土屋鞄製造所は、1965年にランドセルの製作を開始。その後、皮革製品の製作に範囲を広げモール型のECサイトも立ち上げました。

しかし、モール型のECサイトでは土屋鞄製造所で表現したい世界観(自分たちで作り、自分たちで直接お客様に発信する)を十分に表現できませんでした。

そこで自社でオウンドメディアを立ち上げ、自社の企業理念を徹底して貫く運用を開始。土屋鞄製造所のSNS、ブログ、カタログ、ECを見ると、シンプルで高品質で職人気質な姿勢が伝わってきます。

製品のこだわりは職人のこだわりを経て生まれるものですが、その職人のこだわりを敢えて前面に出したのが土屋鞄製造所のオウンドメディアです。「敢えて職人の顔を見せること」で読み手の共感を集め、多くの口コミを集め、職人のこだわりに共感してくれた人が自社の製品を購入してもらえる仕組みを実現しました。

製品づくりに命を捧げている職人の想いを前面に出すことで、自分たちの想いに共感してくれる人たちと繋がることができる。これもまたコンテンツマーケティングの醍醐味です。

5.ハブスポット(サービス)|インバウンドマーケティングの実践で、広告費の削減に成功

ハブスポット
引用元:ハブスポット

ハブスポットは、アメリカに本社を置くマーケティング・セールス支援のソフトウェア開発〜販売を行う会社です。マーケティング界隈で働く方であれば、MAツール「Hubspot」の名前を聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

ハブスポットは、従来のプッシュ型のマーケティングではなく、コンテンツを用いた「インバウンドマーケティング」を提唱しています。

実際に自社でも、ブログの運営や、ウェビナーの開催、ホワイトペーパーの設置など様々なコンテンツマーケティングの手法を実践することで、自社で展開するサービスのリード獲得数の約75%がWebサイト経由になりました。結果的に、広告費用を払って宣伝する必要がなくなり、マーケティングの費用対効果を高めています。

6.LIG(Web制作)| 自社ホームページをオウンドメディア化し大成功したパイオニア

LIGトップイメージ引用元:LIG

業種 Web制作
目的 自社事業のリード獲得
成果 おもしろ系記事の他、自社事業に関連性の深い分野でSEO・SNS両輪で集客し、新規顧客の獲得に成功。そのノウハウを生かしたコンテンツマーケティング支援事業、Web制作の実績を生かしWeb制作スクール運営など多角的に展開。

LIGは東京上野にあるWeb制作会社で、自社ホームページをブログ化して大成功した、オウンドメディアのパイオニア的存在です。

当初はネタ満載のおもしろ系記事をSNSを中心に配信することで圧倒的な知名度を得ており、Web制作企業としては異例のFacebookページのいいね数は58,000以上、Twitterのフォロワー数は19,000。

現在はWeb制作系に関わるノウハウの他、コンテンツ制作、コワーキング、地方創生等の自社事業に直結する記事を中心に配信し、そのすべてが社員が顔出しで執筆し信頼性を高めています。

SEOからの集客にも強く、検索エンジンとSNS両面から圧倒的なアクセスを獲得し、ブログ経由でWeb制作を中心に、コンテンツマーケティング支援など、新規顧客の獲得に成功しています。

7.Digima~出島~(海外ビジネス支援)| 海外ビジネスあらゆる情報を網羅し日本最大級のプラットフォームに

Digimaトップイメージ引用元:Digima~出島~

業種 海外ビジネス支援
目的 自社事業のリード獲得
成果 海外ビジネスに関するあらゆる情報を網羅し、かつ無料相談やメルマガ、ウェビナー等の豊富な受け皿を用意することで、日本最大級の海外ビジネス支援プラットフォームに成長。

Digima~出島~は、海外進出を希望する企業・団体と、それをサポートする企業とのマッチングを目的としたオウンドメディアです。

海外ビジネスのノウハウや最新のニュース、成功事例・失敗事例など、「海外ビジネス」に完全に特化した情報を配信しています。例えば、助成金・補助金や海外のソーシャルメディアの活用法、M&Aまで目的に応じてわかりやすく情報がまとめられています。

他にも、中国、シンガポール、インドネシア等のアジア諸国を中心に、イギリス、ドイツなど20カ国以上の国別に情報を分類して個別にページを作成。全く知識のない方でも順を追って知識を得られ、必要に応じたサポートが受けられるコンテンツを用意されています。

集客した読者の受け皿も豊富に用意されており、個別の無料相談はもちろん、ウェビナーやサポート企業への直接問い合わせまであります。

その結果、提携中のサポート企業は600社、会員数1万人以上、相談件数は22,000件を超える日本最大級の海外ビジネス支援プラットフォームに成長しました。

8.ラクスル(ネット印刷)| コンテンツの種類に応じて「ゴール」を絶妙に使い分け

ラクスルトップイメージ引用元:ラクスルマガジン

業種 ネット印刷
目的 自社事業のリード獲得
成果 お客様事例では資料請求によるリード獲得、コラム・ノウハウ記事では商品ページへダイレクトに誘導、とページによる成果地点の使い分けと、テレビCMによる認知拡大で5年で全社売上高25倍に。

テレビCMでもよく見かけるネット印刷の「ラクスル」も、自社サービスサイトの中にブログ形式のコンテンツを持つオウンドメディアの成功例です。

ラクスルマガジンという読み物系コンテンツには、お客様事例やコラム・ノウハウ、ラクスルの活用方法の他、キャンペーンや印刷用語辞典まで、「印刷」に必要な知識が豊富にまとめられています。

各コンテンツの種類に応じて「ゴール」を絶妙に使い分けているのが特徴。

span style="font-weight: 400;">例えば、お客様事例はインタビュー形式のコンテンツで、会社名や連絡先などを入力した上で資料請求をすることで全文が読める形式になっており、リード獲得が目的になっています。

一方、コラム・ノウハウ記事は、各商品ページへ直接誘導するボタンが設定されており、たとえばポスター印刷のノウハウ記事の場合、記事の終わりにポスター印刷の商品ページへリンクするボタンが設定されています。

これの施策に加え、テレビCMでの細かなA/Bテストを実施することで、ネット印刷の後発ながら5年で全社売上高25倍という圧倒的な成果を上げることに成功しています。

9.ソーシャルメディアラボ(SNSコンサル)| 自社SNSアカウントを最大限に活用

ソーシャルメディアラボトップイメージ引用元:ソーシャルメディアラボ

業種 SNSコンサル
目的 自社事業のリード獲得
成果 SNSでの情報発信を積極的に行い、FacebookとTwitter合計で5万フォロワー以上という結果を出しつつ、ファン化とリード獲得に成功。

企業のSNSマーケティング支援を行う株式会社ガイアックスが運営するSNSマーケティングのノウハウを提供するメディアです。

Facebook、Twitter、LINE、インスタグラムといったSNSの種類別の情報はもちろん、ブランディングや集客(フォロワー獲得)や、広告運用ノウハウ、炎上対策まで、SNSマーケティングを行う上で企業が気になる情報が網羅的にまとめられています。検索エンジンからはもちろん、SNSの情報を取り扱うメディアだけに、自社SNSアカウントからの集客も効果的に行っており、Facebookページでは、4万いいね以上、Twitterでは1.2万フォロワー。

SNSを積極的に活用し、自社アカウントを使ってフォロワー数という結果を示しつつ、継続的に情報を届けることでファン・新規顧客を獲得し続けています。

10.Salesforceブログ(営業支援CRM)| 営業・マーケティング担当者に絞ったコンテンツ作成でリード獲得

SaleForceトップイメージ

引用元:Salesforceブログ

業種 営業支援CRM
目的 自社事業のリード獲得
成果 営業担当者・マーケティング担当者で情報感度の高いユーザーに対するコンテンツを配信。多彩なリード獲得の手法も合わせて、ファン・顧客化に成功。

アメリカ生まれの営業支援CRM「セールスフォース」もオウンドメディアを活用しています。

特徴は、自社製品の主な利用者層である企業の営業担当者・マーケティング担当者で、かつ情報感度の高いユーザーに対するコンテンツを配信していることです。コロナ禍の状況下に配慮したオンライン営業のノウハウや、SNSマーケティング、FinTechやAI、AR等、トレンドとノウハウを融合した記事制作を行っています。

加えてリード獲得の手法も多彩で、セールスフォースの無料トライアルの他、無料メルマガ登録、eBOOKのダウンロード、イベントやセミナーまで、ネット・リアル関わらずあらゆるものを用意。感度の高いユーザーを自社サービスのファン・顧客化する仕組みが確立されています。

11.Web幹事(Web制作マッチングサービス)| ロングテールキーワードで上位表示するコンテンツを量産

Web幹事トップイメージ引用元:Web幹事

業種 Web制作マッチングサービス
目的 自社事業のリード獲得
成果 Web制作に特化したロングテールワードで記事を半年間で300記事制作。月間400件以上の相談、うちSEOだけで月間100件以上を獲得。

Web幹事はWebサイト制作やリニューアルをしたい企業に特化したノウハウを配信するオウンドメディアです。ホームページはもちろん、ランディングページ、ECサイト、オウンドメディアまで、あらゆるWebサイト制作のノウハウが揃います。

深いニーズ・悩みを持った人からのアクセスが見込めるロングテールワードにターゲットを絞り、専門家が顔と名前を出すことで信頼性・専門性が担保しつつ高品質なコンテンツを、半年で300記事を目標に制作。

アクセス数よりも実質的な成果(リード獲得)を重視した運用を行い、Web制作に関する様々なキーワードで検索エンジン上位を獲得し、 月間400件以上の相談実績を獲得。そのうちSEOだけで月間100件以上を獲得するに至りました。

コンテンツマーケティングの最新トレンド

コンテンツマーケティングの最新トレンド

コンテンツマーケティングは、移り変わりが早く、新しい手法を用いる企業も増えてきています。

2022年のコンテンツマーケティングでは、SNSの活用やYouTubeをはじめとする動画コンテンツの活用が目立ちました。 ここからは、コンテンツマーケティングの最新トレンドについて解説します。

SNS(ソーシャル)の活用

SNSアカウントを開設し、コンテンツを投下することによって、「いいね!」や「リツイート」といったエンゲージメントを高め、拡散していくといったようなSNSマーケティングの活用が目立ちました

SNSには、受動的に情報収集しているユーザーが数多く存在します。

コンテンツSEOであれば「Google」や「Yahoo!」など検索エンジンで能動的に情報収集してくるユーザーを集客できますが、受動的に情報収集しているユーザーには情報を届けることができません。

そこで、SNSのコンテンツを活用することで、潜在的にニーズを抱えているユーザーにもアプローチすることが可能になります。

Twitter・Facebook・Instagram・YouTubeなど、各SNSに潜在している顧客層にも幅広くアプローチすることで、さらなるブランディングを実現できます。

動画を使ったリッチコンテンツの活用

YouTubeを活用した動画マーケティングは今後も大きく伸びていくことが考えられます。

なぜなら「動画は文字情報よりも短時間で多くの情報を、分かりやすく伝えることができるから」です。 コンテンツSEO向けに良質な記事を書くと、どうしても長文になりがちです。

文字や画像を使って丁寧に記事を書いたとしても、隅々まで読んでもらえる可能性は低くなります。記事が流し読みされれば、伝えたい情報を十分に伝えられずブランディングもうまくいきません。

売上を増やすには、まずは自社のサービスを顧客に認知してもらう必要がありますが、YouTubeを活用すれば効果的に認知を拡大できます。

記事にすると長文になってしまう情報量も、YouTubeを活用すれば短時間で分かりやすく正確に伝えることができます。

コンテンツマーケティングを成功に導くためのポイント

コンテンツマーケティングを成功に導くポイント

ここまで、記事を読んでくださった企業の担当者の中には、コンテンツマーケティングを自社でも始めてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。

コンテンツマーケティングは、ただ始めれば必ず成果が出るものではありません。

コンテンツマーケティングを成功に導くには、「誰に」「何を」「どのように」伝えるかを綿密に設計することが重要です。

まずは、誰にコンテンツを届けたいのかを明確にする必要があります。「20代女性で、肌トラブルを抱え、化粧品を探している人」「IT企業の管理職で、システムやツールの導入を検討している人」「30代男性で、ファッションに興味を持っている人」など、コンテンツを届けたいユーザーのペルソナを設計しましょう。

また、ターゲットとなるユーザーが、どのようなコンテンツを求めているのかをリサーチする必要があります。情報が溢れる現代において、ユーザーの興味のない情報は、無視されてしまいます。

企業とユーザーがスムーズにコミュニケーションを取れる設計を行い、ユーザーの反応率を高める努力が欠かせません。記事コンテンツで伝えるのか、SNSを活用するのか、はたまた動画を活用するのか、最適なマーケティング手法を選ぶようにしましょう。

コンテンツマーケティングは、短期的に成果が出るものではありませんが、高品質な情報を継続して発信し続ければ少しずつ確実に成果が表れ始めます。

高品質な情報を継続して発信し続けるための体制づくりも必要なので、会社全体で一丸となって取り組む姿勢も成功の秘訣です。

是非、当記事で紹介したコンテンツマーケティングの成功事例やコンテンツマーケティングを成功に導くポイントを参考にしてみてください。

まとめ

本記事では、BtoC・BtoBにおける国内そして海外のコンテンツマーケティングの事例を紹介しました。

業種や業界を問わず、2021年現在、多くの企業でコンテンツマーケティングの導入は進んでいます。

「ユーザーとのコミュニケーションがうまくいかない」「従来のように顧客が獲得できなくなった」「広告を配信しているが、売上アップに繋がらない」といった課題を抱える企業は、ぜひコンテンツマーケティングの導入を検討してみてください

また、オウンドメディア施策を展開していきたいと考えているのであれば、当社では、SEOスターターガイドと題する初心者向けのeBookを公開しております。

当社の経営陣が、13年以上Webマーケティングをやっている中で手に入れたノウハウを初心者向けにまとめたものです。

「オウンドメディアを始めたけど、SEOのノウハウがあまりなくて進め方がわからない」
「これからオウンドメディアを始めるから、事前に知識が欲しい」
「コンテンツSEOで上位表示を狙った記事のライティング方法がわからない」

このように考えている方には非常におすすめです。

資料は完全無料ですので、ぜひダウンロードしていただければと思います

SEOスターターガイドのアイキャッチ