「成功しているオウンドメディアはどのように運営しているのか、その事例を知りたい。」
「これからオウンドメディアを運営していくため、成功事例を学びたい。」
このページをご覧いただいている方の多くも、このようにお思いなのではないでしょうか。
オウンドメディアは、ただ運営するだけではなく、しっかりとしたビジョン、目的をもって取り組むことが非常に大切です。
ここでは、オウンドメディアの成功事例を11社、厳選してご紹介致します。他社の取り組みから学んで、オウンドメディア成功への第一歩にしてください!
それでは、さっそく見ていきましょう。
この記事でわかること
成功しているオウンドメディアの共通点
オウンドメディアの成功事例をご紹介させていただく前に、成功するオウンドメディアの共通点をお伝えします。
それは、顕在層のみならず、潜在層の顧客との接点を作ることに成功していることです。成功しているオウンドメディアは、必ず顧客と長期的な関係を築けています。
良質なコンテンツを発信することで、短期的な利益ではなく、長期的な目線で利益を最大化できるのです。
これだけでは、少々抽象的かもしれませんので、ここからは実際に成功事例を見ていきます。きっと、顧客と長期的な関係を築くことがどういうことかお分かりいただけるでしょう。
BtoB|オウンドメディアの成功事例
《海外》Hubspot
はじめに紹介するのは、ソフトウエアを販売するHubspot。
インバウンドマーケティングの概念を生み出した、マーケティング界において存在感抜群の会社です。
Hubspotのオウンドメディアでは、非常に質の高い、マーケターの役に立つ記事を配信しています。そうすることで、マーケターの悩みや成長に寄り添い、長期的な関係を築いているのです。
更に特筆すべきはHubspotの"フリーミアムモデル"というビジネスモデル。フリーミアムモデルとは、サービスの基本機能を無料で提供し、さらに高性能な機能は有料で提供するビジネスモデルのことを言います。
Hubspotはオウンドメディアによって潜在顧客を顧客化する役割を見事に果たし、下記のような右肩上がりの成長をもたらしているのです。
引用元:https://www.stockclip.net/companies/5000
《日本国内》LIG
続いてBtoBの成功事例で紹介するのは、Web制作会社のLIG。IT業界で知らない人はいないほどの知名度を誇る企業です。
LIGのオウンドメディアの特徴としては、教育的なコンテンツの他に、バイラル性の高いおもしろ系のコンテンツも配信していること。そのため、SEOのみならず、ソーシャルメディアからの流入も多くなっています。
特に有名なのが、こちらの『伝説のウェブデザイナー』というコンテンツ。大きなバズを起こし、一気に会社の知名度を上げた記事として有名となりました。
このような、ユーザーが読みたい、役に立つコンテンツを配信することで、潜在層との接点を作り、将来の顧客となるユーザーを取り込んでいるのです。
《日本国内》WORKSIGHT
こちらは、オフィス用品をECサイトとリアルで販売しているコクヨ株式会社のオウンドメディア、『WORKSIGHT』。『働くしくみと空間をつくるマガジン』をコンセプトに企業の経営課題をワークプレイスやワークスタイルといった観点から切り込んだ記事を発信しています。
1つ1つの記事が、WEBメディアとは思えないほどレベルが高く、非常に勉強になるコンテンツが多いのが特徴です。
基本的に自社商品の紹介がなく、マネタイズよりも会社のブランディングが目的だということが読み取れます。
ここでは、BtoBの事例を3つ紹介してきました。どれも潜在層との接点を作ったり、ブランディングが目的だったりと認知から購入に至るカスタマージャーニーの上流をカバーしている印象ですね。
《日本国内》株式会社デジタルスタジオ|Live Commerce
引用元:デジタルスタジオ
ECコマースが主流になりつつある現在、自社の製品をオンラインを通じて顧客へと届けるECサイト作りは重要です。
ECコマースシステムの企画や販売を行っている「株式会社デジタルスタジオ」ではオウンドメディア「Live Commerce」を運営。ECサイト運営者向けのコンテンツを数多く発信しています。
ECサイトは通常のサイト運営よりも複雑です。デザインやスマホ対応化など、EC事業者やこれからECサイト運営に取り組みたい方の認知に繋がるノウハウを発信しています。
オウンドメディア内にはメルマガ、資料請求、無料体験、eBookといったCTAを設置し、EC運営に関心のある層のリード獲得に成功しています。
また、ブログ記事以外にもオンラインセミナーを頻繁に開催するなど、ブログ記事以外の流入元も構築しコンテンツマーケティングの効果を最大限発揮しています。
引用元:バーコード講座
株式会社キーエンスは、測定機器や解析機器を提供する会社です。通信、機械、薬品会社など20万社以上の幅広い業種の企業に測定機器や解析機器を提供しています。
そんな株式会社キーエンスが運営してるオウンドメディア「バーコード講座」では、バーコードに関する専門知識を幅広く発信しています。
ターゲットは自社の商品に、最適なバーコードを導入したいと考えている企業の担当者。ターゲット層のニーズにヒットする記事を発信することで、バーコード講座の認知拡大を実現しています。
記事内では、株式会社キーエンスが培ってきた技術力が前面に出されており、品質の高さを伺えます。バーコードの仕組みやバーコードリーダーの正しい使い方、バーコードの歴史など、バーコードの専門性の高さがリード獲得に大きく繋がっている成功事例です。
続いては、BtoCにおける成功事例を見ていきましょう。
BtoC|オウンドメディアの成功事例
《日本国内》ニキペディア
BtoCではじめに紹介するのは、プロアクティブを扱うガシー・レンカー・ジャパン株式会社が運営するニキペディア。ニキビの原因や種類、対策・予防法など、肌荒れの悩みに対する答えを提供しています。
ユーザーの悩みを解決することで、ユーザーと長期的な関係を作り、肌荒れのソリューションとして主力商品であるプロアクティブを提供するのがオウンドメディアの狙いです。
徹底したユーザー目線で質の高いコンテンツを提供し続けた結果、1週間で8万UU(ユニークユーザー)を集める巨大サイトになったニキペディア。
メディアのCVRは2.4%と言いますから、単純計算でも1週間で1.920本売れていることに。
広告費を一切掛けずに、SEOによる集客でこれだけのインパクトを出している>ニキペディアは、オウンドメディアの成功事例の1つと言っていいでしょう。
《日本国内》グリコ パワープロダクション
続いては、グリコが運営するブログ。トレーニングやスポーツに関する知識を提供しています。
『トレーニングと超回復の関係』や『トレーニング効果を最大化させるための食事メニュー』などが内容として提供されており、運動をする方が抱える悩みを解決してくれるのが特徴。
そして、運動後には欠かせないプロテインを商品として提供することで潜在層を顧客化していくのです。
《日本国内》株式会社クラシコム|北欧、暮らしの道具店
引用元:北欧、暮らしの道具店
「北欧、暮らしの道具店」は、「フィットする暮らし、つくろう」をコンセプトに暮らしに欠かせないアイテム(小物・洋服・生活道具など)を販売しているECサイトです。
商品をただ売ることを主眼としたECサイトではなく、モノを使っている人の様子や暮らしを記事や動画を活用し、オウンドメディア的な側面を持たせているのが特徴です。
『北欧、暮らしの道具店』の特筆すべき所は、あくまで良質な生活スタイルの提案をするという軸からブレないこと。
記事コンテンツには、商品の情報が一切載っておりません。そのため、ユーザーは純粋にコンテンツだけを楽しむことができるのです。
ECサイトとオウンドメディアを融合し、ユーザーの興味や関心を高めることで、ファンの獲得に成功している事例です。
《日本国内》土屋鞄製造所
引用元:土屋鞄製造所
株式会社土屋鞄製造所では、オウンドメディアを運営しています。
「土屋鞄製造所」では高品質な革製品を販売しており、サイトの雰囲気にも高級感があります。商品の写真が高画質で大きく、商品の撮影の仕方も高級感が漂っています。
商品の紹介以外にもスタッフのコラムやインタビュー、革製品の豆知識などのブログ記事も発信しており、作り手の想いを間近で感じ取ることができます。
購入者向けに革のメンテナンス方法や革製品の使い方を伝授することで、購入後の離脱も防いでいます。ユーザー目線に寄り添ったコンテンツがユーザーとの長期的な接点を生み出している成功事例です。
BtoC成功事例の最後で紹介するのは、世界最大の旅行サイトであるExpediaが運営する『We love Expedia』。
『We love Expedia』は、グルメ、ショッピング、絶景、色んな角度から旅行の楽しさを発信しているオウンドメディアです。見ているだけで、ワクワクして、旅行に行きたくなるようなコンテンツを配信し、潜在層へアプローチをしています。
また、サイトコンテンツの中には、必ずそのテーマに関するツアーの紹介や、フライトチケットの予約ボタンがあり、潜在層を顧客化する役割も持つのが特徴です。
上記の『心まで染まりそうな鮮やかなブルー!世界のフォトジェニックな青い街』では、それぞれの都市に行くツアーを検索するボタンをページに設置してあり、顧客化の流れを作っています。
採用|オウンドメディアの成功事例
これまでは、BtoB、BtoCにおけるオウンドメディアの成功事例を見てきました。
しかし、現在において、オウンドメディアはその2つの目的に留まりません。採用マーケティングが進む中で、オウンドメディアで採用の活性化を図る事例もあります。
ここでは、メルカリが運営している採用のためのオウンドメディアである『Mercan』を見ていきましょう。
《グローバル》Mercan
Mercanは、メルカリの「はたらく」を伝えるためのオウンドメディアです。
メルカリ社内の出来事や、働いている人、サービスに関するストーリーなどがサイトコンテンツとして配信されていて、メルカリにいなくとも、『どういった会社か』、『雰囲気はどうか』、『どのような考え方を持っているのか』など会社のリアルがわかるような内容になっています。
採用のためにオウンドメディアを運営することは応募者、採用側の両側に対してメリットを提供するでしょう。
応募者にとっては、あらかじめどういった会社かがわかることで、入社後のカルチャーフィットが想定でき、入社後のギャップが生まれにくくなるのがメリットです。
一方で採用側としては、カルチャーフィットのある応募者が増えるため、採用の前から応募者をフィルタリングでき、採用効率アップが期待できます。
オウンドメディアを採用戦略として導入することで、双方向にメリットが生まれるのは、斬新な発想なのではないでしょうか。
まとめ:今からでもオウンドメディアを始めるのは遅くない
当ページでは、オウンドメディアの成功事例を見てきました。できるだけ違うジャンルの成功事例を紹介してきましたが、お知りになりたい業種の事例はありましたか?
オウンドメディアは単なる集客手段にとどまらず、潜在層の獲得ができたり、また採用にも一役買う、非常に強力なマーケティング手法です。