オウンドメディアのSEO対策

オウンドメディアのSEO対策は、どのように行えば良いのでしょうか?

このページでは、オウンドメディア運営において押さえておくべき基本のSEO対策から、オウンドメディアを使ったWebマーケティングの成功事例、さらには最新のトレンドを踏まえたSEO対策について解説いたします。

この記事を読み、ぜひオウンドメディアの運営にお役立ていただければ幸いです。

オウンドメディアが注目されている理由

そもそもオウンドメディアとは?

オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が保有し、自社で運営するWebメディアを差します。

採用系のオウンドメディアや、自社製品サービスの販売を目的としたオウンドメディアなど、その目的は様々。

オウンドメディアはトリプルメディアと呼ばれる代表的なメディア形式の一つでもあります。

自社運営のオウンドメディア(Owned Media)、SNSなどの他社メディアを用いて認知を広げるアーンドメディア(Earned Media)、広告で集客をするペイドメディア(Paid Media)を合わせて、トリプルメディアと呼びます。

オウンドメディアのメリット

多くの企業がオウンドメディアに注目をしていますが、そのメリットや優位性は何なのでしょうか?

オウンドメディアを運営するメリットには、次のようなものが挙げられます。

情報発信が無料のため、費用対効果が高い

まず一つは、オウンドメディアは自社で保有するメディアなので、情報発信に継続的なコストがかからないということです

SEO対策やSNSマーケティングなどの活動しなければアクセスは増えないため、対策の人件費はかかりますが、Web広告費のように継続的に高額な費用がかからないのが大きなメリット。

もし月に10万人の集客ができていた場合、その10万人に無料で情報を届けることができるため、非常に費用対効果の高いWebマーケティング手法だと言えます。

コンテンツがWeb上の資産となり、永続的な自社サービスの販促が可能

コンテンツは一度発信してしまえば、あとはずっと残り続けます。

そして、SEO対策にも力を入れた評価が高いコンテンツは、検索順位の上位に表示され、自社サービスページへの安定的な集客が可能になります。

この2つは、オウンドメディアを運営する上での大きな優位性だと言えるでしょう。

オウンドメディアのSEO対策~基本の考え方~

次に、オウンドメディア運営におけるSEO対策の基本について見ていきましょう。ここで紹介するのは、SEO対策を行う上で基本且つ本質的な考え方です。

オウンドメディアを運営していくのであれば、必ず押さえておきましょう。

1.ユーザーファーストの質の高い記事を制作する

SEOやコンテンツマーケティングの海外カンファレンスでは、“Content is King.” という言葉が繰り返し使われています。

これは"コンテンツが王様"、つまりはSEO対策で最も重要なのは質の高いコンテンツ(記事)であるという事です。

「質の高いコンテンツって具体的には何?」と思う方もいらっしゃるかと思います。

これについては、Googleがコンテンツを自己評価するための質問を公式ブログで発表しています。以下より一部抜粋します。

・コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか?
・コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を十分に提供しているか?
・コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか?
・コンテンツが他の情報源から得られたものである場合、単なるコピーや書き換えでなく、付加価値とオリジナリティを十分に提供しているか?
・見出しやページタイトルは、内容を説明する有用なものになっているか?
・見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張したり、読者に強いショックや不快感を与えたりするものでないか?
・ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか?
・コンテンツは、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか?

引用元:https://webmaster-ja.googleblog.com/2019/10/core-updates.html

つまり、ユーザーファーストの質が高いコンテンツを作成するということです。

オウンドメディアのSEO対策においては、何よりもコンテンツが大切であるということを理解しておきましょう。

2.リライトを繰り返し、上位表示を狙う

オウンドメディアを始めたての企業が陥りがちなのが、「記事を執筆・公開して放置してしまう」ことです。

初稿の記事を公開して、そのまま上位表示されるケースは稀です。そのため、記事公開後は検索順位の変動を見ながら必要に応じて、記事のリライトを繰り返す必要があります。

リライトを行う際は、以下の4つのポイントを意識してみてください。

リライト時の4つのポイント
  1. ユーザーが思わずクリックしたくなる魅力的なタイトルになっているか?
  2. 記事の情報が古くなっていないか?誤りはないか?
  3. ユーザーが求める情報を網羅しているか?情報に過不足はないか?
  4. コンテンツ内でユーザーが離脱している箇所はどこか?またその原因は何か?

4に関しては、ヒートマップツールを使ってコンテンツ内でユーザーが「離脱した箇所」や「熟読している箇所」を視覚的に分析しましょう。

ユーザーが離脱する原因は「記事の内容が薄い」「難解で理解できない」「次の遷移先がない」といった原因が考えられるので、記事をリライトしたり関連性の高い内部リンクを設置したりしましょう。

2.ツールを活用し、検索順位をモニタリングする

オウンドメディアのSEO対策をする際は、検索順位のモニタリングをしましょう。検索順位は日々変化しますし、大きなアップデートがあった際は急激に変化します。

常にモニタリングをしながら、検索順位が上がらない原因を探りましょう。

3.オウンドメディアの運用目的からキーワードを選定する

SEO対策のキーワードを選ぶ時は、オウンドメディアの運用目的から考えることが大切です。

例えば、オウンドメディアの運用目的が「リード獲得」の場合と「認知・ブランディング」の場合とでは、選ぶべきキーワードが異なります。

キーワードの違い
  • SEOとは(月間検索数:22,200回)
  • SEOツール(月間検索数:2,400回)

例えば、上の2つのキーワードでは「SEOとは」の方が10倍近くの検索回数なので、「SEOとは」のキーワードで記事を作った方が良いと考えがちです。

しかし、2つのキーワードは全く違う検索意図を持ったユーザーが調べていることを忘れてはいけません。

前者は「SEOをこれから始める人で、意味を知りたい人」が検索するキーワード、後者は「SEOにある程度取り組んでいて、SEO対策をより効率的に行いたくてSEOツールを探しているユーザー」が検索するキーワードであることが推測できます。

認知やブランディング目的でオウンドメディアを運営するなら、検索数の多い前者のキーワードは適していますが、SEOツールを提供をしていて、リードを獲得したいのであれば、後者のキーワードが適しています。

オウンドメディアの運用目的と検索ユーザーのニーズが一致するキーワードを選ぶことが、オウンドメディアのSEO対策を行う際には重要です。

キーワード選定について詳しい情報は、以下のページをご覧ください。

オウンドメディアSEOの内部施策

ここからはオウンドメディアのSEO対策で取り組んでおきたい内部施策についてお話しします。

1.クローラーを意識したサイト構造・コンテンツにする

ここまでは、"ユーザーにとって"利便性の高い記事を作成することの重要性や、オウンドメディアのSEO対策で重要となるキーワード選定についてご紹介しました。

ここで、一点注意すべきことがあります。それは、ユーザーがオウンドメディアやコンテンツを見る以前に、ロボットがコンテンツの良し悪しを判断しているということです。

Googleなどの検索エンジンでは、クローラーと呼ばれる、Webサイトの情報を収集するプログラムが動いています。

つまり、このクローラーに認識されなければ、そもそもオウンドメディアに実施したSEO対策の評価はされません。クローラーに認識してもらうには、以下の点に留意する必要があります。

サイト構造をシンプルにする

オウンドメディアのサイト構造をシンプルにすることで、クローラーが全ページを見つけやすくなります。

目安は、オウンドメディアのトップページから3クリックでどのページにも到達できること。階層を深くし過ぎないことはSEO対策の基本ですが、これはオウンドメディアのSEO対策全においても重要なことです。

これを行うことで検索エンジンにより伝わりやすい、且つユーザーから見てもわかりやすいオウンドメディアになります。

SEOタグを最適化する

SEOタグとは、タイトルタグ、メタタグ、hタグの3種類のタグのこと。

クローラーに記事内容を分かりやすく伝えるために、オウンドメディアのトップページはもちろん、各ページに至るまで、正しくタグを使うことは必要不可欠です。

以下のページにタグ設定について、詳しくまとめているのでぜひご覧ください。

パンくずリストを設置する

パンくずリストとは、現在見ているページの位置を示すリンクを指します。オウンドメディアの立上げには多くの会社がwordpressを用いますが、wordpressのテンプレートにはパンくずリストは標準で搭載されていることが多いです。

トップページ > カテゴリーページ > 個別記事

パンくずリストは、上記のようなツリー構造をしています。

パンくずリストを設置することで、クローラーがサイトの隅々まで巡回できるようになり、インデックスが最適化されることが期待できます。

また、ユーザーにとっても、どの階層のページを閲覧しているかを把握しやすいため、ユーザービリティの向上にも繋がります。

パンくずリストをまだ作っておらず、これから作成しようとする場合は、以下のページをお役立てください。

XMLサイトマップを送信する

XMLサイトマップとは、検索エンジン向けにサイト内のページ構造を詳細に伝えるファイルのことです。

ユーザー向けにサイト内の記事一覧を見せるHTMLサイトマップとは異なるので注意です。XMLサイトマップを送信するには、Google search consoleにサイトマップ登録をする必要があります。

サイトマップ登録したら、サイトを更新する度にサイトマップ送信しましょう。クローラーをすぐに呼び込めるので、評価のスピードも早くなります。

2.スマホの利便性を考える

スマホでの検索利用者の割合が2015年に50%を超えたとされ、2018年にMFI(モバイルファーストインデックス)が導入されました。

これによりSEO対策におけるモバイル対策はこれまで以上に重要になってきています。

モバイル対策項目の中でも筆頭なのは、レスポンシブデザイン(デバイスの大きさに合わせて自動で表示を変更するデザインの仕組み)。

レスポンシブデザインはGoogleが公式に推奨しており、また、1つのHTMLコードで対応できることによる効率面から考えても、オウンドメディア運営ではレスポンシブデザインを導入するべきだと言えます。

以上、オウンドメディアにおける基本のSEO対策について紹介しました。

続いては、2024年以降のSEO対策のトレンドについて解説し、具体的な対策方法をお伝えしていきます。

2024年以降のSEO対策は?トレンドから対策方法を解説

2024年以降のトレンド

アメリカの有名なSEO調査会社であるBACKLINKOの発表によると、SEO対策の2024年のトレンドは、以下の5個。

2024年SEO対策の5つのポイント
  • 音声検索
  • 動画SEO
  • 検索意図
  • GoogleのAIアルゴリズム
  • モバイルファーストインデックス

2024年のSEO対策では、上記の5つが重要視されると予測されています。では、具体的にどのような対策をすれば良いのか、ご案内します。

上記のトレンドを踏まえた、オウンドメディアで実践すべき5つのSEO対策方法お伝えします。

音声検索

ユーザーの検索端末がパソコンからスマートフォンやタブレットに変わったことで、音声検索の利用率が増え続けています。

検索窓に直接、知りたい情報を入力するよりも、音声検索だとより細かな情報まで求める傾向があります。

例えば、お昼時に「ランチ」を探す場合、「会社近くのランチ」という検索クエリよりも、「会社近くで安くて美味しい中華ランチを知りたい」などがその例です。では、どのような対策をすれば良いか、といえうとこれまでのSEO対策と同じ、ユーザーの検索意図を分析して求められる情報を掲載することに変わりはありません。

求めている情報が何か、あらかじめ分析し、ユーザーの役に立つコンテンツを作り続けることが重要です。

音声検索、およびその対策方法をもっと知りたい方は別ページをご用意していますのでぜひ、ご参照ください。

動画SEO

ユーチューバーなどのインフルエンサーによるマーケティングは現在も伸び続けており、運営者にはショート動画でも収益が発生するようになるなど、状況は変化し続けています。

ただ動画を作ってアップロードする(これだけでも大変です)のではなく、タイトルやタグを適したものに調整し、SEO調整を行うことが重要だとしています。

検索意図

Googleは、常にユーザーに役立つコンテンツを求めています。これまでもそうであったのように、コンテンツ作成時にはユーザーの検索意図を調べ、出来上がった記事をユーザーが読んだときに満足できるものを作りつづけなければなりません。

古臭いキーワード詰め込みのSEOはもう過去のものです。検索クエリに対し、ユーザーは何を求めているか、関連キーワードなどと併せて調べた上でコンテンツ作成を進めましょう。

コンテンツSEOの基本でもある検索意図の確認方法については、以下のページをご参照ください。

GoogleのAIアルゴリズム

Googleは、「Rank Brain」と呼ばれるAIアルゴリズムを導入し、Googleのエンジニアはそのアルゴリズムがもっとも重要なランキング決定要素であるとしています。

検索結果で上位表示されても、タイトルやディスクリプションがユーザーに響かずクリックしてもらえなければ意味がありません。ユーザーが読みたいと思えるタイトル選びや、自社サイトに訪れたあともサイト内を周遊してくれるようなサイト作りが重要です。

モバイルファーストインデックス

検索ユーザーの利用端末がパソコンからスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に変化したことに合わせ、WebサイトがモバイルフレンドリーであることをGoogleは求めています。

レスポンシブ形式など、モバイル端末でもユーザーが情報を得やすく、使いやすいサイトにしておくことも引き続き重要であるとしています。

モバイルファーストインデックスとは何か、もっと詳しく知りたい方は以下のページをご参照ください。

まとめ

このページでは、オウンドメディアにおける基本的なSEO対策に関して解説してきましたがいかがでしたでしょうか?

要点をまとめると、オウンドメディアのSEO対策においては、以下の4点を押さえることが重要です。

SEO対策に求められる4つのポイント
  • 質の高いコンテンツを制作すること
  • キーワード戦略をしっかりと練ること
  • クローラーに伝わりやすいサイト構造、記事にすること
  • 2022年のSEO対策のトレンドも追うこと

これからオウンドメディアを立ち上げる方、オウンドメディアを既に運用されてい方も、上記で紹介したSEO対策のポイントを押さえたオウンドメディア運営を心がけましょう。

なお、当社ではオウンドメディアのSEO対策を成功させるためのSEOライティングツール「EmmaTools」を提供しています。ご興味があれば是非ご覧ください。