サブドメインとは？5分でわかる正しい使い方やメリット・デメリットについて

サブドメインは、自社で新しいWebサイトを作る際に、メインサイトの独自ドメインを元に、任意の文字列を追加して作成したドメインです。

自社サイトを運営するには、データとなるサイトを設置する「サーバー」と、インターネット上の住所となる「独自ドメイン（URL）」が必要です。サブドメインは、独自ドメインを使い、メインサイトとは異なる任意のサイトを作成するために設定します。

サブドメインで新しいサイトを作ると、自社メインサイトのURLに似ていることから、ユーザーにサイト運営者が同じことが伝わりやすいです。このページでは、サブドメインを選ぶメリットやデメリットについて解説しています。

正しいサブドメインの取得、作成方法もご紹介しています、ぜひ最後までお付き合いください。

サブドメインとは

サブドメインとは、自社のメインサイト用に取得した独自ドメインを元に、任意の文字列を追加して作成したドメインのことです。

メインドメインとは異なる新しい商材や情報を発信する場合、サイトを訪れるユーザーやサイトを評価する検索エンジンがわかりやすいように、別ドメインを用意する必要があります。その際に、新しく独自ドメインを取得するのではなく、メインドメインに文字列を加えた、別ドメインを作成するのがサブドメインです。

分かりやすい例として、Yahoo!のドメインとサブドメインを見てみましょう。

Yahoo！のメインドメインは、「yahoo.co.jp」です。サブドメインには、以下が挙げられます。

ポイントは、それぞれのサブドメインで紹介する内容が異なり、コンセプトも異なっていることです。

検索エンジンは、サブドメインをメインドメインと別サイトとして判別し、それぞれを個別に評価します。

独自ドメインに文字列を加えて作成するサブドメインは、ユーザーにメインサイトを運営している会社が同じであることを印象づけることができ、ブランドイメージを崩すことがありません。

サブドメインとサブディレクトリの違い

メインドメインを元に、新しいサイト作成のため用意するサブドメインですが、よく似たものに「サブディレクトリ」が挙げられます。

サブドメインは、メインドメインの前に文字列を追記（xxx.メインドメイン.co.jp、xxxがサブドメイン追記部分）になるのに対し、サブディレクトリはメインドメイン後に/（スラッシュ）を加えて追記します（メインドメイン.co.jp/aaa、aaaがサブディレクトリ追記部分）。

そして、サブドメインとサブディレクトリとの大きな違いは、メインドメインとの関係です。

サブドメインは先述した通り、メインドメインとは別サイトとして判断されます。したがって、サブドメイン内のコンテンツ評価は、あくまでサブドメインに対するものになります。

一方のサブディレクトリは、メインドメインの子要素、下層ページです。サブディレクトリ内のコンテンツ評価は、メインドメインに反映されます。サブディレクトリ内に質の高いコンテンツを作成し、検索エンジンから高い評価を受けることで、メインドメインの全体の評価が上がります。

サブドメインとサブディレクトリの違いを踏まえ、自社の新しい商材を紹介する場合はどちらを利用した方が良いのでしょうか？

続いて、サブディレクトリを使うメリットとデメリットについて、解説します。

サブドメインのメリット

メインサイトとは別サイトとして判断されるサブドメインを取得、作成するメリットには何が考えられるのでしょうか。

新しいドメインを取得する必要がない

1つ目は、新しく独自ドメインを取得しなくても良い点です。

最初に説明しましたが、新しくサイトを立ち上げるためにはデータを収納するサーバー、それからインターネット上のどこにあるかを知らせるためのドメインが必要です。

サーバーは容量次第ですが、メインサイトを設置しているものを使うことができます。しかし、ドメインはメインドメインと同じものを使うわけにはいかず、別のドメインを用意する必要があります。また、新しく独自ドメインを取得および維持するには、費用がかかります。

すでにメインサイトのための独自ドメインを取得している場合、サブドメインを作成することで新規の独自ドメインを取得しなくて済むため、経費を削減できるメリットがあります。

一貫性のあるブランド・イメージを持てる

2つ目は、メインサイトと一貫性のあるブランド、イメージを保つことができます。

新しいサイトを作る際に新規ドメインを取得する場合、必ずしも自社のメインドメインに似ているものを取得できる保証はありません。ドメインが似ていないと、ユーザーに同じ企業が運営しているサイトだと認識されない可能性があります。

サブドメインを使用すると、メインサイトのドメインに文字列が加わるだけなので、運営企業が同じであることをユーザーに伝えることができ、企業のイメージやブランドを維持できます。

メインサイト（独自ドメイン）の評価を受け継ぐことができる

3つ目は、メインサイトからの評価を継承できる点です。

サブドメインはメインドメインとは別サイトとして評価されることをお伝えしましたが、サブドメイン作成時、メインドメインの評価を一部受け継ぐことができます。

新規ドメインの場合は評価ゼロからのスタートに対し、サブドメインならメインドメインからの評価が受け継がれるため、SEO上でのメリットがあります。

ただし、メインサイトそのものが検索エンジンから評価を得られていない場合は、サブドメインを作成してもSEO評価の継承効果が薄いです。メインサイトの評価がまだ低い場合は、サブディレクトリを作成し、メインドメインの評価を高めることをおすすめします。

初期費用を抑えることができ、運営企業のブランドを維持しつつ、SEOでもメリットのあるサブディレクトリですが、注意しなければならないデメリットもあるので、次にご紹介します。

サブドメインのデメリット

サブドメインを利用するメリットだけでなく、注意すべきデメリットについても解説しておきます。

メインサイト（独自ドメイン）の悪影響を受ける

サブドメインは、良い意味でもメインドメインの影響を受けますが、同時に悪い影響も受けます。

メインドメインのコンテンツの内容が薄く低品質なものが多い場合、サブドメインを利用して新しいサイトを作成すると、新規ドメインからスタートするよりも検索エンジンからの評価を受けにくくなります。

まずはメインドメインのSEO対策を行い、検索エンジンからの評価を得ることに集中しましょう。

SSLサーバー証明書費用が別途必要

サブドメインは新規の独自ドメイン取得や維持費用が不要である代わりに、メインドメインとは別途、SSLサーバー証明書を発行しなければなりません。

サブドメインを作成してもSSL化を忘れてしまうと、サイトにアクセスしようとした場合に「セキュリティ保護なし」と表示されてしまい、ユーザーの離脱につながります。

新しくサブドメインを設定する場合は、メインドメインとは別にSSL化が必要であることを覚えておきましょう。

SSL化はSEOにも影響します。詳しくは以下のページにてご確認ください。

メインサイト（独自ドメイン）が廃止されると継続できない

サブドメインを設定し、SEO対策を進めて高く評価されるようになっても、メインドメインが廃止になると、サブドメインは継続できません。

サブドメインを運営する際は、メインドメインとサブドメインのいずれかに注力するのではなく、両方をバランスよく育てる必要があります。

どちらのサイトでも成果を得られるようSEO対策を進めましょう。

サブドメインの取得＆作成方法

サブドメインとサブディレクトリの違い、メリットとデメリットのご紹介に続いて、サブドメインの取得方法を解説します。

サブドメインを取得するにはまず、メインドメインを設置しているサーバーが、サブドメイン設定に対応しているか確認しましょう。サブドメイン設定ができるサーバーの場合、設定の上限数も確認しておくと良いです。

Xサーバーのサブドメイン設定画面
画像元：Xサーバー

サブドメイン設定方法はサーバーごとに異なります。基本的には、新しいドメインの追加、またはサブドメインの追加という項目があるので、そこに希望する新しいサブドメインを入力、追加します。

注意点として、サブドメインの追加には時間がかかります。次に進めるべき作業を確認しつつ、サブドメインの設定完了を待ちましょう。

設定完了通知が届いたら、メインドメインと同じようにCMSの導入など、ホームページ運営に必要な初期設定を進めましょう。

まとめ

自社サイトを運営し、コンセプトの異なる新しい商材のためのサイトを作成する場合は、新規の独自ドメイン取得の他、サブドメインまたはサブディレクトリ作成の3つからいずれかを選びます。

サブドメインは、サイト作成後の評価がメインドメインと別になるのに対し、サブディレクトリはあくまでメインドメインの下層構造であり、評価はあくまでメインドメインが対象です。

今回ご紹介したサブドメインは、新規ドメインと違い、ドメイン取得や維持に費用がかからないメリットがあります。また、メインドメインが受けている評価を良くも悪くも引き継げます。

メインドメインがある程度の評価を受けていなければ、費用以外にサブドメインを選ぶメリットがありません。新サイトの運営にサブドメインを使用する場合は、メインドメインの評価を確認し、ドメインパワーが十分でない場合はサブディレクトリを作成して、メインドメインを成長させましょう。