被リンクのSEO効果と獲得方法を解説
被リンク(バックリンク)とは、外部のサイトから自分のサイトに向けて張られたリンクのことです。
Googleは他サイトからのリンクを「投票」のように扱い、リンクを集めているページを「多くの人から推薦されている、信頼できる情報源」と評価します。被リンクが今も検索順位を左右する要因であり続けているのは、この思想がGoogle検索の土台にあるからです。

ただ、先に1つだけ。

被リンクは「数を集めれば順位が上がる」という時代がとっくに終わっていて、いまは質と関連性がすべて。やり方を間違えると、順位が上がらないどころかペナルティで圏外に飛ぶこともあります。

そこで当ページでは、アメリカのマーケティングカンファレンスで最新情報を取り入れている当社EXIDEAが、以下のポイントから「被リンクのSEO効果」を解説していきます。

  • 被リンクとは何か、なぜSEOで重要なのか
  • 効果がある被リンクと、逆効果になる被リンクの違い
  • 被リンクを安全に増やす方法・調べ方・対処法
  • LLMO(AI検索)時代に変わる被リンクの役割

当社はSEOツールを提供する会社であると同時に、比較サイトを運営する「リンクを張る側」でもあります。どんなページならリンクを張りたくなるのか――その目線も交えてお届けします。

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この記事の監修者
株式会社EXIDEA 代表取締役社長
小川 卓真
SEO歴20年。2006年にSEOツールの開発企業を共同創業。2013年に「株式会社EXIDEA」を設立し、現在はEXIDEAの代表取締役社長として、SEOツール「EmmaTools」の事業に携わる。直近はLLMO対策の研究とツール開発に従事。
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EmmaBlog監修者

この記事でわかること

SEOにおける被リンク(バックリンク)とは?

リンクには、向きがあります。

今ご覧になっている「このページ」を起点に考えると、他のページからこのページに向けて張られたリンクが「被リンク」、このページから他のページへ飛ばしたリンクが「発リンク」です。

被リンク 他のページから「このページ」に向けて張られたリンク
発リンク 「このページ」から他のページに向けて飛ばしたリンク

被リンクは、リンク元がどこかによってさらに2つに分かれます。自サイト内の別ページから張られたものが「内部被リンク」、外部サイトから張られたものが「外部被リンク」です。

このうち、SEO対策の文脈で「被リンク」と言うときは、一般的に外部被リンクを指します。第三者からの評価として機能するのは、外部からのリンクだからです。

そのため、このページでも「被リンク=外部被リンク」として解説していきます。

なぜ被リンクがSEO対策において重要とされるのか

Googleは、ページ間のリンクを「投票」と解釈しています。
初期のGoogleを支えたPageRankというアルゴリズムは、『被リンクが集まるページ=多くの人が推薦する価値あるページ』というロジックで検索順位を決めていました。現在は200以上の要素で総合的に評価されるため被リンクだけで順位が決まることはありませんが、依然として重要な評価要素の1つです。

「被リンクはもう効果がない」という話も時々見かけますが、正確ではありません。

実際に、Googleは「Googleが掲げる10の事実」の中でリンクをページ評価の基準にしていると明言しています。

ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。

引用元:https://about.google/philosophy/?hl=ja

また、アメリカの著名なSEO会社であるBacklinkoが100万件規模のWebページを分析した調査でも、被リンクと検索順位には強力な正の相関関係が見て取れたと報告されています。
被リンクと検索結果順位の関係

引用元:https://backlinko.com/search-engine-ranking

その後の更新版調査(1,180万件の検索結果を分析)でも、検索1位のページは2〜10位のページに比べて平均3.8倍の被リンクを集めているという結果が出ており、この傾向は変わっていません。

被リンクの効果は順位だけではない

被リンクを獲得すると、検索順位以外にもメリットがあります。

被リンク獲得の副次的なメリット
  • リンク元のページから読者が直接流入してくる
  • 自サイトを知らなかった層に認知してもらえる
  • サイト全体の信頼性評価(いわゆるドメインパワー)が積み上がる
  • クローラがリンクをたどって訪れるため、クローラビリティが向上する

4つ目のクローラビリティについては『クローラビリティとは?SEOにおける重要性と向上させる11つの方法を解説』にて詳しく解説していますので、ご参照ください。

この中で特に見落とされがちなのが、リンク元からの直接流入です。検索結果を経由しないアクセスなので、検索アルゴリズムの変動に左右されません。広告費をかけずに新しい読者との接点が増えるというのは、被リンクの地味ながら大きな価値です。

ここまで読むと「とにかく被リンクの数を増やせばいい」と感じてしまいますが、そうではありません。

効果があるのは質の高い被リンクだけ。質の低い被リンクは、効果がないどころか逆効果になることさえあります。

SEO効果を左右する「被リンクの質」――良質と低品質の違い

同じ被リンクでも、Googleからの評価を高めるものと、評価をむしろ下げかねないものがあります。境界線はシンプルで、ユーザーが「このコンテンツは有益だ」と判断して自発的に張ったリンク(ナチュラルリンク)かどうかです。

良質な被リンクの3つの条件

SEO効果が高いとされる被リンクには、次の3つの特徴があります。

良質な被リンクの条件
  • 権威性のあるサイトからのリンク(大学・公共機関・業界団体など)
  • 実績のあるサイトからのリンク(運営歴が長い、利用者が多い、ドメイン評価が高い)
  • 自サイトと関連性の強いサイトからのリンク(同じ・近いテーマで運営されている)

3つの中で、実務で抜けやすいのが関連性です。

例えばファッションがテーマのサイトなら、同じファッション関連のサイトからのリンクが評価につながります。Googleがリンクを「投票」として見ている以上、そのテーマについて語る文脈のないサイトからの投票は、推薦として弱いからです。どれだけ有名なサイトでも、自サイトと無関係なテーマのリンクで評価が大きく上がることはありません。

リンク元サイトがどれくらいの力を持っているかは、Ahrefs(エイチレフス)のDR(Domain Rating、ドメインレイティング)という指標が参考になります。ドメインを入力するだけで数値化されるので、被リンク獲得状況の把握に使えます。Ahrefsの活用方法は『Ahrefsとは?できること・使い方・料金・SEO分析での活用法を解説【2026年版】』で詳しく解説しています。

逆効果になる低品質な被リンク

一方で、次のような被リンクは質が低いと判断されます。

低品質な被リンクの種類
  • SEO効果だけを狙って設置された不自然なリンク
  • 自作自演で設置したリンク
  • 公序良俗に反したサイトから張られたリンク(スパムリンク)

中身のないサイトからのリンク、被リンクの数だけを目的に無関係なサイトから張られたリンク、評価操作のために自分で量産したサイトからのリンク。いずれもGoogleのスパムポリシーに反する「リンクスパム」に当たります。

なお、現在のGoogleは低品質なリンクの扱いがかなり上手くなっていて、この種のリンクの多くは評価対象から自動的に除外(無視)されます。「張られただけで即ペナルティ」とはなりにくいのですが、自ら作為的に大量のリンクを集めた場合は話が別。手動による対策(ペナルティ)の対象となり、急激な順位下落の恐れがあります。

やってはいけない被リンク対策――ペナルティのリスク

被リンクの歴史は、不正とのいたちごっこの歴史でもあります。

初期のGoogleでは『被リンクが多い=評価が高い』というロジックが強く働いていたため、リンクを金で買い、自作自演で量産するSEOが流行しました。Googleはこれに対して「ペンギンアップデート」(低品質な被リンクによるSEO対策を防止するためのアルゴリズム更新、2012年4月〜2016年9月)を実施。以降この仕組みはコアアルゴリズムに組み込まれ、リンクスパムへの対応は恒常化しています。

その結果が、いまの「量より質」の世界です。具体的には、以下の行為はGoogleのスパムポリシーに違反するため、行わないでください。

やってはいけない被リンク対策
  1. 被リンクの購入(SEO業者からのリンク販売を含む)
  2. リンクを張り合うことだけを目的とした過剰な相互リンク
  3. ブログのコメント欄や掲示板への無差別なURL投稿
  4. 同一アンカーテキストでの大量リンク設置

被リンクの購入は割に合わない

「被リンク◯本で◯万円」のような商品を購入するのはおすすめしません。Googleは有料でリンクを購入して順位を操作することに対して、順位下落というペナルティを課す方針です。購入したリンクが原因でペナルティを受けた場合、該当リンクを削除した上でGoogleに再審査リクエストを送る必要があり、回復には時間も手間もかかります。

リンクの購入に使うお金と時間があるなら、引用されるコンテンツ作りに回したほうが、長期的には安く付きます。

アンカーテキストの使い回しに注意

アンカーテキストとは、リンクに設定されるテキストのこと。Googleはアンカーテキストからリンク先の内容や関連性を読み取っています。

ユーザーが自発的に張ったリンクのテキストが、どのサイトでも一字一句同じになることは、まずありえません。同一アンカーテキストのリンクが大量にあるのは「作為的に設置された」シグナルそのもの。ペナルティの引き金になりえます。

アンカーテキストについては『アンカーテキストとは?SEOへの影響や正しい設置方法、注意点について』にて詳しく解説しています。

SEO効果の高い良質な被リンクの獲得方法

外部サイトからの被リンクは、自分では完全にコントロールできません。ですが、良質な被リンクが自然と集まる状態を作ることは可能です。

方向性は大きく3つ。最後に、その3つを束ねる当社の基本方針も添えました。

独自データ・一次情報を公開する

被リンク獲得の王道は、他の人が記事や資料を作るときに「根拠として引用したくなる」情報を持つことです。

独自の調査データ、顧客アンケートの結果、成功事例や実績。自社が保有する一次情報には、他サイトには書けない価値があります。リンクを張る側の一番の目的は引用と根拠提示なので、エビデンスとして使える情報は自然とリンクが集まりやすくなります。

あるテーマについてユーザーニーズを網羅的にまとめた記事も、引用されやすいタイプです。Wikipediaが良い例で、1つのテーマを深く掘った詳しいページだからこそ、様々なサイトで参照されます。このとき、時間が経っても古くならないテーマを選ぶのがコツ。流行りのドラマのまとめは数ヶ月で陳腐化しますが、「ネクタイの結び方」「引っ越しのコツ」のようなノウハウは一度作れば被リンクを集め続けてくれます。

取材・インタビューで接点を作る

取材を行ってインタビュー記事を作成すると、取材相手が会社のHPやブログで「取材実績」としてインタビュー記事へのリンクを設置してくれるケースがあります。

専門家や有識者へのインタビューなら、コンテンツの専門性も同時に上がる。法人・個人を問わず取り組める、一石二鳥の施策です。

SNSやプレスリリースで「見つけてもらう」

SNSからのリンクに直接的なSEO効果はほぼ期待できません。それでも発信を勧めるのは、リンクは「コンテンツが見つかった後」にしか張られないからです。

どれだけ良い調査レポートを作っても、誰の目にも触れなければリンクのしようがありません。SNSでの発信、プレスリリースの配信、コンテンツ内のシェアボタン設置。こうした露出の積み重ねが、リンクを張ってくれる人との接点を増やします。

なお、リンクなしでサイト名やサービス名が言及されることを「サイテーション」と呼びます。例えば「Emma Magazineの最新SEO記事が参考になった」と、リンクを持たないただのテキストで言及されるケースです。被リンクほどの直接効果はないとされますが、後述するLLMO(AI検索最適化)の観点では重要度が急上昇しています。

当社EXIDEAが考える被リンク施策の基本方針

当社では、被リンク施策を「リンク本数を増やす活動」ではなく、外部から引用・紹介される理由を作る活動だと位置づけています。検索順位を操作するためにリンクを集めるのではなく、独自調査、専門家インタビュー、導入事例、比較表、ホワイトペーパーなど、第三者が参照したくなる資産を作る。施策の中心は常にここに置いています。

もう1つ、日本市場には「良いコンテンツを作って待つ」だけでは被リンクが集まりにくい、という事情があります。コンテンツを作った後に、業界メディア、比較サイト、取引先、専門家、SNS、ニュースレターなどへ適切に届ける設計までが被リンク施策です。この日本特有の事情は、後半で詳しく解説します。

一方で、リンク購入、過剰な相互リンク、自作自演サイト、低品質ディレクトリのような近道は、先に書いた通り中長期では大きなリスクになります。数ではなく、関連性・文脈・編集上の必然性。当社が施策の可否を判断するときに見ているのは、この3点です。

被リンクが自然に集まるページ・集まらないページ

当社は比較サイトの運営側として、外部のページへリンクを張るかどうかを日常的に判断しています。その経験から言えるのは、リンクが集まるページには明確な共通点があるということ。最も大きいのは、独自のデータや一次情報があることです。

被リンクが集まりやすいページ 被リンクが集まりにくいページ
独自調査レポート・統計データ 一般論だけの記事
業界データのまとめ・市場動向レポート 他社記事の要約に近い記事
顧客アンケート結果 独自データがない記事
専門家インタビュー 誰が書いても同じ内容の記事
ホワイトペーパー 商品・サービスの売り込み色が強いページ
比較表・選び方の基準を明確にしたページ 単なるLP
用語・概念の体系的な解説 根拠や引用元が弱い記事
法改正・制度変更をわかりやすくまとめたページ 調査・体験・専門家の見解がない記事

記事を書くとき、自社の主張だけを並べても読者は信頼しにくいものです。だからこそ書き手は、第三者の調査データや信頼できるレポートへリンクを張って、自分の記事の説得力を高めようとします。リンクされる側から見れば、「引用される理由」を持つページだけが選ばれ続けるわけです。

ページの役割を分けて設計する

被リンクを自然に集めたいなら、最初から「検索上位を狙うページ」と「引用されるページ」を分けて設計するのが近道です。

ページ役割の設計例
  • CV目的:サービスページ、比較ページ、料金ページ、導入事例
  • SEO流入目的:ノウハウ記事、選び方記事、課題解決記事
  • 被リンク獲得目的:調査レポート、業界データ、専門家インタビュー、ホワイトペーパー

ノウハウ記事もCV獲得やSEO流入には必要です。ただ、被リンク獲得という一点では、引用される理由があるページのほうが圧倒的に強い。全部を1つのページに背負わせない設計にすると、運用がぐっと楽になります。

自サイトに張られている被リンクの調べ方

自サイトがどんなサイトからリンクされているかは、ツールで確認できます。まずは無料のGoogle Search Console、より深く分析したいなら有料のAhrefsという順番がおすすめです。

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)で調べる

Google Search Consoleは、Googleが無料で提供している公式の分析ツールです。検索キーワードやクリック数の確認に使っている方も多いと思いますが、被リンクもここで確認できます。

Google Search Consoleでの被リンクの調べ方
  1. 画面左のサイドバーの下方にある[リンク]を選択する
  2. 「外部リンク」にあるページやリンク元サイト、リンク元テキストからサイトを確認する

サチコで被リンクを調べる方法
どのページに・どこから・どんなテキストでリンクされているかが一覧できるので、まずはここで現状を把握するのが基本動作です。

Ahrefsで自社と競合をまとめて調べる

有料ツールのAhrefsを使うと、自サイトだけでなく競合サイトの被リンク状況まで調査できます。新しく獲得した被リンクや、逆に失ったリンクの推移も追えるため、被リンク施策を本格的に運用するなら持っておきたいツールです。

Ahrefsでの調べ方
  1. Ahrefsにログインして調査したいドメインまたはURLを入力する
  2. 画面左のサイドバーにある[被リンクのプロフィール]から被リンクデータを確認する

競合がどんなページで被リンクを集めているかを調べると、自社で作るべき「引用されるコンテンツ」のヒントが見えてきます。

なお、Ahrefsなどのツールでは、各リンクに「rel=”nofollow”」が付いているかどうかも確認できます。nofollow付きのリンクは評価が基本的に渡されません(現在のGoogleはnofollowを命令ではなく「ヒント」として扱います)。それでもリンク元からの流入や認知という価値は残るので過度に気にする必要はありませんが、仕組みは『nofollow属性とは?SEOにおける役割や設定方法について』で押さえておきましょう。

質の低い被リンクを見つけたときの対処法

被リンクをチェックしていると、身に覚えのない海外サイトや怪しいサイトからのリンクが見つかることがあります。

慌てる必要はありません。

先に書いた通り、現在のGoogleは不自然なリンクを自動的に無視する仕組みを持っています。怪しいリンクを見つけたからといって、すぐに対処が必要とは限りません。対応を検討すべきなのは、過去に自社や依頼した業者が作った不自然なリンクが残っている場合、Search Consoleに手動対策の通知が届いている場合、明らかに作為的な大量リンクを受けている場合です。

サイトの運営者にリンクの削除を依頼する

リンク元サイトに連絡が取れそうなら、まずは運営者にリンク削除を依頼してみましょう。特に自社が過去に関与したリンクは、元から消すのが最も確実です。

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)でリンクを否認する

連絡が取れない場合や対応してもらえない場合は、Search Consoleの否認ツールでリンクの評価を無効化できます。
「サーチコンソールでのリンクの否認方法」を確認し、設定しましょう。
すでにペナルティを受けている場合は、否認後に再審査リクエストも必要です。手順は「再審査リクエストの送信方法」をご確認ください。

否認ツールは、使い方を誤ると正常なリンクの評価まで失う上級者向けの機能です。「念のため全部否認しておこう」はやらないでください。

日本市場での被リンク施策──特有の課題と有効なアプローチ

日本市場では、業界やテーマによっては、海外と比べて自然な被リンクが集まりにくいケースがあります。

日本市場で被リンクが集まりにくい理由

  • 外部サイトへリンクを貼る文化が強くない
  • 企業サイトが外部リンクに慎重
  • 広報・PRとSEOが分断されている企業が多い
  • 記事内で出典リンクを明記する習慣が弱い
  • BtoB領域では情報発信量自体が少ない
  • 比較・レビュー文化がジャンルによって限定的

良いコンテンツを作って、待つ。当社がアメリカのマーケティングカンファレンスで接する議論でも、リンクは買うものではなく自然に集めるものという考え方が大前提です。ただ、日本ではそれだけだと増えないことがあります。だからこそ、「リンクを貼る側にもメリットがある形」で積極的にアプローチする価値があります。

日本市場で特に有効なアプローチ

アプローチ なぜ有効か
比較サイトへの掲載依頼 比較サイト側も公式情報へリンクすることで情報の正確性を高めやすい。第三者文脈での言及やサイテーションの形成にもつながる
業界メディアへの情報提供 記事の根拠としてリンクされやすい。プレスリリースとセットで効果的
専門家・有識者へのインタビュー インタビュー先のサイトから紹介リンクが発生しやすい
取引先・提携先・導入先からの紹介 事業上の関係性があるため文脈が自然
PR TIMESを活用したプレスリリース 業界メディアへの波及、サイテーション獲得
ホワイトペーパー・調査レポートの公開 引用の根拠として参照されやすい
大学・研究機関・専門家との共同コンテンツ 権威性のあるドメインからのリンク獲得
セミナー・ウェビナーの共催 共催先のサイトでイベント告知としてリンクされる

特に比較サイトへの掲載は、SEOとLLMOの両面で重要度が高いと考えられます。当社の比較サイト運営でも、掲載する側は「正確な公式情報へのリンク」を必要としています。サービス提供企業にとっては被リンクだけでなく、第三者評価・サイテーション・指名検索を通じて、生成AIがブランドやサービスの文脈を理解する手がかりにもなります。

単に「リンクしてください」と依頼するのではなく、相手のコンテンツの信頼性も高まり、読者にとっても役立つ情報提供を行う。この形になっているかどうかで、相手の反応はまるで変わります。

被リンクとLLMO──AI時代の新しい役割

2026年以降、被リンクの役割はSEOだけにとどまりません。被リンクやサイテーションは、検索エンジンや生成AIが情報源やブランドの文脈を理解するための手がかりにもなります。

被リンクが多いページは、他のサイトから参照されるだけの価値がある情報源である可能性が高い。この判断ロジックは、検索エンジンだけでなくAIにとっても信頼性のシグナルとして機能します。

LLMOではサイテーションも同等に重要

SEOでは、リンクなしの言及(サイテーション)は被リンクほど直接的な評価につながりにくいと考えられます。しかしLLMOでは、リンクがなくても自社名・サービス名・ブランドの定義・ポジショニングが外部に広がっていることが重要になります。

SEOにおける被リンクの価値 LLMOにおけるサイテーションの価値
主な効果 外部評価の獲得、ドメイン評価の向上 ブランド認知の拡大、生成AI上でのカテゴリ認識
波及範囲 ページ評価の向上、関連ページ・周辺KWへの波及 サービス定義の定着、比較・推薦時の候補化
副次効果 リンク元からの直接流入 第三者文脈での信頼形成

「どう語られているか」を設計する時代

LLMOで問われるのは、リンクの本数よりも語られ方です。

  • どのような文脈で紹介されているか
  • どのような言葉と一緒に語られているか
  • どのカテゴリのサービスとして認識されているか
  • 比較記事やレビュー記事でどう扱われているか
  • ブランド名とサービスの特徴が結びついているか

これからの被リンク施策は「リンクを増やす活動」ではなく、「自社がどう引用され、どう紹介され、どう認識されるかを設計する活動」です。
被リンクとサイテーションを分けて考えるのではなく、両方を統合して設計することが、SEOとLLMOの両方で成果を出す鍵になります。

よくある質問

被リンクは何本あれば効果がありますか?

本数だけでは判断できません。関連性が高いサイトから自然に紹介された数本のリンクのほうが、無関係な大量リンクより価値が高いことは珍しくありません。当社の事例では、質の高い被リンクが約20本増えた後、関連ページや周辺キーワードでも順位・流入の改善傾向が見られました。ただし、SEOは複数要因で変動します。効果の検証は、順位だけでなく流入や参照元の数など複数の指標で行ってください。

SNSのリンクは被リンクに含まれますか?

広い意味では外部からのリンクですが、SEO評価の中心として考えすぎないほうが良いです。ただし、認知拡大や引用のきっかけとしては有効です。日本では業界やテーマによって自然発生的な被リンクが集まりにくいため、SNSでの発信は「見つけてもらう入口」として積極的に活用すべきです。

被リンクは自分で営業して獲得しても問題ありませんか?

問題なのは営業そのものではなく、検索順位の操作だけを目的に不自然なリンクを作ることです。相手が内容を見て、読者に必要だと判断して紹介する形なら自然です。比較サイトへの情報提供や、インタビュー先への公開連絡なども、相手にメリットがある形なら問題ありません。

怪しい被リンクを見つけたらすぐ否認すべきですか?

すぐに否認する必要はありません。自社が関与した不自然なリンクか、手動対策の対象か、明らかに大量で作為的かを確認してから判断するのがおすすめです。Googleは不自然なリンクを自動的に無視する仕組みを持っているため、怪しいリンクを見つけたからといって、すぐに否認が必要とは限りません。

被リンクと内部リンクはどちらが重要ですか?

どちらも重要ですが役割が違います。被リンクは外部評価や発見性に、内部リンクはサイト内で評価を流し、重要ページを伝えることに効きます。まずは内部対策・コンテンツ品質を固めた上で、頭打ちになった段階で被リンク施策を検討するのが順序として適切です。

まとめ:被リンクは「引用される理由づくり」から

被リンクは2026年においても重要なSEO対策の1つです。そして、その価値はAI検索の時代にむしろ広がっています。

ただ、取り組む順番を間違えないでください。先にリンク集めに走るのではなく、引用される理由のあるコンテンツを作り、それを必要な相手に届ける。リンクはその結果として付いてきます。

もしSEOを外注するなら、「被リンク対策をします」と本数を約束するような業者には注意が必要です。低品質なリンクを量産され、Googleからペナルティを受けて順位が下落する――被リンクまわりで起きる事故の多くはこのパターンです。

質の高い被リンクを集め、サイテーションまで含めて「自社がどう語られるか」を設計する。この記事が、そのための整理に役立てば幸いです。