最新情報を評価するQDF

QDF(Query Deserves Freshness)は、時事に関する情報の新鮮さや早さを評価するアルゴリズムです。

同じ検索クエリだとしても時事的な情報がある場合、時事情報を掲載しているページが上位表示しやすくなります。これはユーザーが事件や事故、ニュースなどの時事情報には、常に最新の情報を求めているためであります。

このページでは、QDFの意味や対策するメリット、時事ネタが発生した際に上位表示を狙うコンテンツの作り方と注意点について解説しています。

時事情報に関する順位変動は一時的なものから、その後の安定性につながることもあるので、QDFを理解し対策していきましょう。

QDFとは?意味やアルゴリズムについて

冒頭でもご説明しましたが、QDF(Query Deserves Freshness)とは、Googleの検索順位を決めるアルゴリズムの1つで、時事性のある情報の場合、情報掲載までの早さや新鮮さを重視するものです。

時事情報には政治や経済、スポーツや災害、芸能ニュースなど様々なものがありますが、インターネットだけでなく、テレビなど他のメディアで見かける話題がQDFの対象になりやすいです

だだし、最終的にどのトピックがQDFの対象となるかを決めるのはGoogleですし、当然ながらユーザーが興味関心を持っていない時事情報には適用されません。

QDFはSEO対策になる?

最新の時事情情報を掲載しているサイトが上位表示されるQDF対策は、SEO対策にもなるのでしょうか?

結論、企業が運営するサイトや業界に関わる時事情報が出たときにQDFを対策することは、SEO対策になると言えます。しかし、全く関係のないジャンルのトピックに対し、QDFの対策をしたとしてもSEO対策にはなりません。


例えば、SEO対策に関する情報を発信するWebサイトでが、メジャーリーグの最新情報を掲載しても意味がありません。

上記の例のように、全く関係のないトピックに対し、QDFの対策でコンテンツを作成したとしても、そのトピックに関連性があり、ある程度の評価を得ているWebサイトでなければ上位表示されることはありません。

言い換えると、自社に関係する情報が話題になり、QDFの対象となっている場合には、とても効果的な対策になります。

続いて、QDFを対策するメリットについて解説します。

QDFを対策するメリット

QDFの対象となるトピックやキーワードは、一時的にユーザーの注目が集まっていることから「一時的なアクセス数増加」と「外部サイトからのリンク獲得」のメリットがあります。

一時的にアクセス数を増やせる

1つ目のメリットは、一時的にアクセス数を増やせることです。

QDFの対象となるキーワードは、本来月間検索数が少ない場合でも、世間が注目している間は、一時的に月間検索数が大幅に増加します。

また、話題となっている時期に上位表示されているページにはユーザーが集中するため、アクセス数の急増にもつながります。一時的だとしてもWebサイトを知ってもらうという意味で、QDFを対策する価値があります。

外部リンクを集めやすくなる

2つ目のメリットは、外部リンクを集めやすくなることです。

ユーザーが流行やトレンドを知るために、X(旧Twitter)やInstagramといったSNSがあります。もし、QDFの対象となるトピックでいち早く上位表示を獲得できれば、SNSなどの拡散により、ニュースサイトなどで取り上げられやすくなります。

また、ニュースサイトやテレビなどの他メディアで取り上げられると、連鎖して様々なサイトで取り上げられるため、被リンクを獲得しやすくなります。

被リンクの獲得は、SEO対策の中でも難しい施策の1つといえるため、被リンク獲得につながるQDFの対策には価値があります。

続いては、どのようなコンテンツがQDFの対策になるのかをご説明します。

QDFを意識したページやコンテンツの作り方

世間やユーザーの注目を集めるトピックであるQDFを対策する場合、以下を意識する必要があります。

急上昇ワードを見つけて記事を作成

1つ目のポイントは、急上昇ワードを見つけ記事を作成することです。

QDFの対象となるキーワードは、普段検索しないユーザーが世間で話題になっていることから検索するキーワード、いわゆる急上昇ワードです。短期的に検索数が増えるキーワードは、ショートレンジキーワードとも呼ばれます。

QDFの対策には急上昇ワードを見つけることが重要ですが、急上昇ワードを見つけるのに役立つ2つのツールをご紹介します。

急上昇ワードを見つけるツール
  1. Googleトレンド
  2. Yahoo!検索の急上昇ワード

Googleトレンド

GoogleトレンドはQDF対象となるキーワード探しに役立ちます
Googleトレンドは、Google検索やYoutubeで使われた検索クエリから、短期間で検索回数が急上昇したキーワードを無料で確認できるツールです。

「急上昇中」をクリックすれば、その時点で注目を集めているキーワードが表示されます。そのほか、商材名などを入れて検索をかけると関連する急上昇キーワードが表示されます。

Yahoo!検索の急上昇ワード

Yahoo!の「リアルタイム検索で話題のキーワード」
Yahoo!のトップページには、「リアルタイム検索で話題のキーワード」が表示されています。

また、Yahoo!リアルタイム検索には「トレンド」として検索数が増えているキーワードが並んでいるので、QDFを対策するのにおすすめです。

QDFを対策しようと思ったら、まずその時点でGoogleトレンドや、Yahoo!リアルタイム検索から、どのようなキーワードが一般ユーザーに調べられているかを確認することからはじめましょう。

自社サイトに関係する業界の新しい情報を記事にしておく

2つ目のポイントは、一般公開される前の業界関係だけが知るニュースやトレンドに上がりそうな最新情報を用意しておくことです。

まだメディアにも取り上げられていないものの、情報が一般公開されれば誰もが興味を持つ、業界人だけが知る情報というものがあります。

例を挙げると、スマホの販売を行う企業は、iphoneのスペックや販売日を一般に情報が公開される前に取得しています。ただし、こうした情報は、情報の守秘義務があることから絶対に情報開示時期よりも前の効果はご法度です。

とはいえ、その情報を元にコンテンツを作成しておくことはできます。情報開示が許可される日時と同時にそのコンテンツをリリースできれば、QDFとして取り上げられ、多くのアクセスを得るチャンスにつながります。

業界関係者だからこそ得られるメリットを活かし、QDF対策をしておきましょう。

QDFに関する注意点

まず前提として、QDFの対策にはサイトの信頼性やコンテンツの質が不可欠です

QDFという考えは、検索アルゴリズムの1つにすぎないため、時事性のある情報をいち早く公開しているからといって、必ず上位表示できるものではありません。

情報を発信するサイトが、そもそも評価されていなかったり、手動ペナルティを受けていたりする場合、QDFというアルゴリズムを抑えていたとしても、それ以外の部分で評価がされないため、QDFの対策にはなりません。

また、一時的にQDFの対策が成功し、上位表示できたとしても、情報の変化に合わせて公開した情報を更新しなければ、どんどん順位が低下していきます。

次に、急上昇キーワードに入ったとしてもQDFが適用されるわけではないということです

トピックによっては、最新の情報だけでなく、過去の情報や普遍的な情報がユーザーのニーズに考えられる場合、QDFの評価が大きくならないこともあります。

言い換えると、時事ネタに関する最新の情報をいち早く発信したとしても、過去の情報や普遍的な情報の重要性が高い場合、QDFの対策ページは上位表示しないということです。

あくまでも、ユーザーのニーズによって、QDFが適用されるかが異なると覚えておきましょう。

まとめ

QDFは、検索順位を決める要素の1つで、注目を集めている話題の中でも、情報が最新であることがユーザーの役に立つ場合に適用されるアルゴリズムです。

QDFが適用されるキーワードで対策ができれば、アクセス数の急増や外部サイトからのリンク獲得といったメリットがあります。しかし、自社に関係のない話題で無理やりコンテンツを作成しても、上位表示されることはありません。

QDF対策を行う場合は、Googleトレンドなどのツールから自社や自社商材に関わりがあるキーワードを選び、最新情報を集めてコンテンツを作る必要があります。

自社や自社商材に関するキーワードがトレンドになった際、QDF対策で効果を得られるように毎日しっかりと自社サイトのSEO対策に取り組みましょう。

キーワードの重要性や選び方については以下のページにまとめてありますので、ぜひご一読ください。