「SEO対策と文字数はどのような関係があるの?」
「SEO効果の高い文字数が知りたい」
Webサイト運営のご担当社の方がSEOについて勉強中していると、こうしたお悩みをお持ちになるはずです。
SEOと文字数の関係については、多くのブログやサイトで議論がかわされており、2024年現在も専門家の間で意見が分かれるトピックの1つ。
このページでは、海外の有名ブログが行った研究や自社でオウンドメディアを運営している経験から、「SEOと文字数の関係」について、独自の視点で解説します。
自社サイトの運営を任されているご担当者の方は、ぜひこのページでご案内する情報を活かし、コンテンツ作成やリライトにお役立てください。
この記事でわかること
SEO対策で最適な文字数とは?
先に結論を言うと、SEOで評価される文字数の基準はなく、『SEO対策で最適な文字数はコンテンツによってかわる』というのが最も正確な答えです。
SEO対策においてはユーザーのニーズを満たしているコンテンツが理想であり、文字数とSEOの間に直接的な関係はありません。
上記内容については、GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミュラー)が2016年7月8日のウエブマスターハングアウトでのやり取りで明らかにされています。
《原文》From our point of view, we don’t have an algorithm that counts the words on your page and says “Oh, everything until 100 words is bad. Everything between 100 and 500 is fine, and over 500 needs to have five pictures.”
We don’t look at it like that. We try to look at the pages overall and make sure that this is really a compelling and relevant search results to users. And if that’s the case then that’s perfectly fine if that’s long or short or lots of images or not. That’s essentially up to you.
《翻訳》Googleは「100文字に満たないすべてのページは悪い。文字数100~500程度が大丈夫で、500以上は5枚の画像がないといけない」と言ったようなページの文字数を数えるアルゴリズムを有してはいません。
Googleはそのようにコンテンツを評価しません。Googleはページの全体を評価し、ユーザーにとって有益で関連性の高いコンテンツが届くようにしています。それが担保できていれば、コンテンツの長さや画像の有無は関係ありません。全てはあなた次第です。
Googleは検索エンジンに貼る広告によってほとんどの収益をあげています。仮に、文字数が少なく低品質なコンテンツばかりになると、Googleを利用するユーザー数が減り広告収益が落ちてしまいます。
そのため、Googleは何よりもユーザー(読者)の利便性と、彼らに価値をもたらすコンテンツを重視(順位上げ)しています。
しかし、海外の有名なブログを調査してみると、SEOの順位と文字数には相関関係が見られるというのが一般論として語られています。
これはどういうことなのでしょうか?
海外ブログによるSEOと文字数の調査
文字数はSEO評価に関係性がないとGoogleは明言していますが、とはいえ上位表示しているページを見ると文字数が多いページを良く見ます。
アメリカの有名SEOブログの1つであるBacklincoが約100万もの検索結果ページを調べた結果によると、検索順位と文字数の間には正の相関関係が見られたといいます。
*参照元:We Analyzed 1 Million Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO
この調査結果によると、1ページ目にランクインしているコンテンツの平均文字数は1,890とのこと。これを日本語に換算すると約4,000~5,000語となります。ただ、文字数を多く書くことがSEO評価を上げ、上位表示に直接つながっているかと言われれば、答えは違います。
このようなSEOと文字数の相関関係が見られるのは、「情報の網羅性」が関連してきます。つまり、ユーザーのニーズを満たすために、網羅性の高いコンテンツを作成したら、結果的に4,000~5,000程度の文字数が必要だったと考えるのが自然です。
SEO評価を上げようとして、文字数を多くするだけで内容が薄いコンテンツを作ってしまっては、本末転倒だと言えます。SEO観点で大切なのは「文字数ではなく、ユーザー目線になりきり、高品質なコンテンツを作成すること」にあります。
Googleが掲げる10の真実
それではSEOにおいて高品質なコンテンツはどのようなものを指すのでしょうか?
SEO対策で評価を得るには、Googleの考えを絶対に知らなければなりません。ここで改めて「Googleの考え」を抑えておきましょう。
Googleが掲げる10の真実
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
引用元:https://www.google.com/about/philosophy.html?hl=ja
上記から分かるように、Googleは、ユーザーにとって有益な情報を提供することを大切にしています。
どれだけ文字数を書いたとしても、ユーザーにとって関係ない情報は不要な情報が含まれているコンテンツはSEO評価に値しません。大前提として、ユーザーファーストを意識したコンテンツ作成を取り組んでいきましょう。
続いて、当社が独自に調査したSEOと文字数の関係をお伝えします。
SEOと文字数の関係を当社が独自に調査!
ここからは、当社が文字数とSEOに関して行った独自調査の結果を共有します。キーワードをランダムに5つピックアップし、そのキーワードで1ページ目に入っている記事の平均文字数を割り出しました。
こちらの表をご覧ください。
キーワード別平均文字数および単語数 キーワードの種類 平均
文字数平均ユニーク単語数*2 キーワードA 4,834文字 38個 キーワードB 4,211文字 31個 キーワードC 3,898文字 25個 キーワードD 2,214文字 10個 キーワードE 5,073文字 40個 *1:KW=キーワード*2:ユニーク単語数とは、重複している言葉を1カウントとして数えた単語数のこと
キーワードやアフィリエイトブログのテーマによって文字数に増減あり
キーワードによってバラつきこそありましたが、おおよその平均の文字数は4,000~5,000におさまっていることがわかります。
キーワードによって、もともと専門的な内容を扱っていないものに関しては、文字数が少なくなる傾向にあるようです。また、アフィリエイトブログなど、特定のテーマによっても文字数の変動がありました。この調査からは、上位表示している記事は4,000~5,000程度の文字数で書かれたものが多いことが伺えます。
文字数が増えることでユニーク単語数が増えSEOに効果あり
文字数とSEOの関係性を探るうえで、1つ欠かせない要素があります。それが、上の表にも記載したユニーク単語数です。
ユニーク単語数は、記事内の単語数を表す数字で、重複した単語を1つとしてカウントします。
たとえば、1記事に「検索」という単語が30個入っていたとしても、それは1単語としてカウントされるということです。つまり、ユニーク単語数は、その記事に含まれている「有効な単語の種類の多さ」を表すと言えるでしょう。
記事の中で文字数が増えれば、それだけユニーク単語数も増加します。そして、ユニーク単語数が増えることは記事内の情報の網羅度が高いことに繋がり、それが「共起語」や「関連語」に結び付くこともあるのです。
共起語とは、その記事のメインキーワードから連想される言葉を指し、*関連語は、キーワードで検索したときに予測変換で表れる語句のことを言います。
実は、SEO対策では、タイトルや見出しタイトル、本文中に共起語や関連語がたくさん含まれているほど、その記事の検索順位が上がりやすいという傾向があります。つまり、文字数の増加は単にSEO対策に効果的なだけではなく、共起語や関連語を増やして検索順位をさらに高めることに役立つと言えるでしょう。
以上、当社が独自で調査したSEOと文字数の関係をお伝えしました。
SEO評価が高いコンテンツのポイント
これまでの解説からSEOにとって文字数は評価に関係なく、網羅性を上げるために付加価値として考えられるものだということが分かりました。
続いては、SEO評価を上げるポイントを5つご紹介します。
SEO評価を上げる4つのポイント
- ペルソナを明確にする
- 情報の網羅性を高める
- 上位表示しているページを分析する
- 独自情報を盛り込む
ペルソナを明確にする
ペルソナとは自社サービスや商品に当てはまるユーザー像のことを指します。ユーザーのニーズを満たすためにはまずどんなユーザーがどんな情報を求めているかを知る必要があります。仮にペルソナが曖昧な設定だと「自分が求めている情報ではない」とユーザーに判断され、離脱が多くなってしまいます。結果としてSEOの低評価につながります。
また、ペルソナがふわっとしている場合にはコンテンツの中身が薄くなり、情報の網羅性に欠けてしまいます。結果としてGoogleからも有益なコンテンツとみなされず、SEO評価を高めることができません。例えば「どこの地域に住んでいるのか」「どんな課題があるのか」「どんな悩みを解決したいのか」を明確に設定し、ユーザー像を明確にしていきましょう。
情報の網羅性を高める
SEO評価には文字数は直接的に関係なく、網羅性を高めることが重要だと解説しました。そもそもGoogleが網羅性を大切にしている理由は、「検索する多様なニーズに対応できるコンテンツを上位表示させるようにしているため」です。
例えば「SEO対策」だけで検索するユーザーには「SEO対策って何?」というニーズもあれば、「SEO評価を高める方法を知りたい」というニーズもあります。もし仮に「SEO対策の定義」だけを説明したコンテンツは一部のユーザーにしか役に立ちません。多様なニーズを満たすためにも、検索するキーワードから想像できる範囲で過不足なく、情報を盛り込むことが網羅性を高めることにつながります。
それでは、具体的に網羅性を高めるにはどのようにすればいいのでしょうか?網羅性を考える上で、2つの視点があります。
網羅性を高める2つの目線
- ユーザ目線のSEO対策
- Google目線のSEO対策
1つ目のユーザー目線については、ユーザーが求める情報を過不足なく発信することになります。
例えば「SEO対策におけるタイトルの重要性を知りたい」というユーザーがいたとします。自社がコンテンツを作成する場合には、SEOにおけるタイトルの重要性だけでなく、タイトルの付け方や書き方、タイトルの設定方法など、重要性以外にも必要な情報をいれる必要があります。
このようにユーザーが一番求めている情報だけでなく関連して役に立つ情報をコンテンツに盛り込むことがユーザーニーズを満たすことになり、網羅性を上げる方法になります。
一方でGoogle目線については、対策キーワード以外に関連キーワードやサジェストキーワード、共起語をコンテンツに盛り込むことで網羅性を高めることができます。
共起語とは、対策キーワードの周辺に頻出するキーワードのことを指します。網羅性が高い記事ほど、関連キーワードや共起語が頻出する傾向があるため、同じキーワードだけを使ってコンテンツを作成することは避けましょう。
上位表示しているページを分析する
SEO評価を高めるためには上位表示しているページの分析は欠かせません。
その理由として、「上位表示しているページ=Googleがユーザーのニーズを満たす有益なコンテンツとSEO評価している」ためです。上位表示ページを分析することで自社に足りない情報が分かるだけでなく、前述でも解説した共起語や関連キーワードを見つけることができます。
また、参考程度に文字数がどれくらいあるの見ることも良いでしょう。自社に足りない情報があれば、積極的に自社コンテンツにも入れていきましょう。
ただし、文章をコピーすることはコピーコンテンツと呼ばれ、Googleが嫌うSEO施策のため、必ず独自の見解や独自の言葉を交えて作成していきましょう。
独自情報を盛り込む
独自情報を含むコンテンツはオリジナルコンテンツと呼ばれ、GoogleがSEO評価をするための指標の一つになっています。
このオリジナルコンテンツがSEO評価を上げる理由としても、ユーザーファーストの考えが根本にあります。競合他社が書いたコンテンツと同じ情報に溢れていてはユーザーの利便性が低下していまいます。それを防ぐためにもGoogleはオリジナルコンテンツを重要視しており、SEO評価の指標に加えています。
是非、自社だけの情報を盛り込み、SEO評価されるコンテンツを作成してきましょう。
E-E-A-Tを高める
E-E-A-Tとは経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)の頭文字を取った言葉です。
Googleが2018年8月に行ったコアアップデートから、E-A-TはSEO対策で非常に重要視されるようになりました。そして2022年には経験(Experience)が追加され、E-E-A-Tとして最注目されるようになりました。E-E-A-TはSEOにおいて非常に重要視されており、SEO品質を高めるうえでは欠かせない要素となっています。
E-E-A-Tも独自情報と同じく、ユーザーファーストの考えが根本にあります。誰が書いた情報なのか分からない場合や、信頼に欠ける情報だと、ユーザーの利便性が低下してしまい、SEO評価が低下します。そうしたことを防ぐためにもE-E-A-Tを意識したコンテンツ作成をこころがけましょう。
タイトルやメタ情報の文字数について
ここまではコンテンツの文字数やSEO評価を上げるポイントについて解説をしてきました。
しかしSEOコンテンツを作成するなら、ここまで紹介した本文の文字数の他に、タイトルやmetaタグなどの文字数を最適化することも重要です。
以下より解説していきます。
タイトル(title)タグの文字数
タイトルは、その記事を読むかどうかを判断するのに重要な指標で、<title></title>で囲まれた部分を指します。
また、SEO評価においてもタイトルは非常に重要な要素となります。検索画面に表示されるタイトルの文字数はある程度決まっているので、長文にしてしまうと見切れてしまい、伝わらないタイトルになっていまいます。
タイトルの文字数は、長くても32字以内、重要なキーワードはなるべく左詰めにするなどの工夫をしましょう。補足として、よくタイトルと同じ設定をしているH1タグも上記と同様に文字数を考えながら設定しましょう。
メタディスクリプションの文字数
メタディスクリプション(meta-description)とは、検索結果に表示されるコンテンツを要約したテキストのこと。
SEOに直接的な影響はありませんが、CTR(Click Through Rate、クリック率)を上げる要素となります。検索結果に表示される文字数は、約120字前後。スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末だと表示文字数はさらに短くなる傾向にあるので、100文字程度を目安位に作成するとよいでしょう。
文字数チェックに便利なツール
Googleドキュメントでライティングを行っている方は、同ツール内の文字数カウント機能を使うのが便利です。
文字数の確認方法 ・メニューバーにある"ツール"をクリック ・"文字カウント"をクリック以上の方法で、文字数が表示されます。
Web上の文字数をチェックするなら
文字数を確認するにはGoogleChromeの拡張機能である「かんたん文字数カウント」がおすすめです。
かんたん文字数カウントは、選択したテキストの文字数を数えることができる無料ツールです。競合サイトのコンテンツやタイトルの文字数をチェックしたいときに使えます。
まとめ:高い評価を得るにはユーザー目線が大前提
本記事ではSEO対策における文字数の関係性について紹介してきました。ここまでの内容をまとめます。
文字数とSEOの関係
- SEOと文字数に直接的な関係はない
- 情報の網羅性を高めるために、ある程度の文字数は必要である
- SEOで最も大切なのは、ユーザーにとっての利便性
- タイトルタグやメタディスクリプションの文字数にも留意
Googleはユーザーにとって利便性の高いコンテンツをSEO評価し、上位に表示させます。
そのため、SEO効果を高めようとむやみに文字数を増やしても、それは読者にとって読みにくい記事になり、上位表示されることはないでしょう。ユーザーの利便性を損なう記事は、たとえ文字数が4,000~5,000であろうとSEO評価されません。 文字数のような表面的な指標にとらわれることなく、徹底的にユーザーのことを考えた質の高いコンテンツこそがSEOで評価されるということを忘れないようにしましょう。
そして、質の高いSEOコンテンツを作成するのに必要なのはライティング力も欠かせません。SEOで上位表示をさせるには、ユーザーが求めている情報を、漏れなく・適切な形で伝えることが重要です。とはいえ、SEOライティングに慣れていない方の場合、ユーザーのニーズを把握しきるのは至難の業です。
「思うように検索順位が上がらない」、「これからSEOに力を入れていきたい」という方に向けて、当サイトではSEOライティングの方法について詳しくまとめました。 SEOライティングの方法を知りたいという方は、是非チェックしてみてください!