ワードサラダとは、文法的には正しいものの意味が破綻している文章や特定のキーワードをシステム的に使用し生成した文章を指します。
対策キーワードや関連キーワード、共起語など、文章内に含めるとSEO効果が期待できる語句を意味が伝わらない状態で意図的に増やす行為やシステム的に文章を生成する行為を、GoogleやYahooなどの検索エンジンではスパム行為としています。
この記事では、ワードサラダの意味やSEOへの影響など、具体例を混ぜながら説明していきます。
最近では、AIを使った文章の自動生成や画像の生成などが話題となっていますが、SEO対策を進める際はスパム行為に該当する「ワードサラダ」について理解を深めておきましょう。
この記事でわかること
ワードサラダとは?意味や由来
ワードサラダは、SEO対策として対策キーワードや関連キーワードなどを意図的に詰め込み意味が分からなくなってしまった文章や、文法は正しいものの支離滅裂で意味不明な自動生成された文章を指します。
心療内科では、統合失調症の方が他の人に理解できない、意味不明なことを話す場合に、「言葉のサラダ(=ワードサラダ)」という表現を使います。
SEOでも、コンテンツに書かれた内容が、文法こそ正しいものの、意味が通じない場合、このワードサラダという表現を用います。
ワードサラダになっている文章は、読み手に混乱しか与えません。SEOで求められるコンテンツには、ユーザーが求める情報を分かりやすく記載させなければならないため、ワードサラダの存在とは全く逆位置に存在します。
では、なぜSEO対策をしているとワードサラダという言葉を目にすることがあるのでしょうか?
ワードサラダが作られてしまった理由について、次で解説します。
ワードサラダはなぜ作られた?作られた背景や具体例
SEO対策の基本は、対策キーワード(検索クエリ)に対するユーザーの検索意図に適したコンテンツを作成することです。
また、コンテンツを作成する際に、対策キーワードや関連キーワードなどを文章内に含めると、SEO効果が高まると言われています。
しかし、キーワードを含むだけならおかしな文章にはなりません。では、どのような文章がワードサラダに該当するのでしょうか。
まずはワードサラダが作られた背景からご紹介します。
過去にブラックハットSEOの1つとして取り組まれていた
かつて、検索エンジンはインターネット上にあるWebサイトの中から、検索クエリにマッチしたページを見つける1つの方法として、キーワードが多く含まれるコンテンツを高く評価していました。
そのシステムを悪用し、内容は支離滅裂でもキーワードを詰め込み上位表示を狙うコンテンツが大量生産されていました。
更には、上位表示を狙うワードサラダとなるコンテンツを意図的に量産することを生業にした業者がいたこともありました。
このような、ワードサラダに該当するコンテンツを作成し上位表示を狙う対策は、ブラックハットSEOと呼ばれ、検索エンジンが対策するまで横行していました。
しかし、Googleはワードサラダによる悪質なSEOに対応するため、検索順位を決定するアルゴリズムのコアアップデートを開始。現在ではワードサラダによるコンテンツSEOで上位表示されることはありません。
現在のコンテンツSEOでは、Googleが求める「ユーザーが求め、役立つ情報を分かりやすく伝えるコンテンツ」を作成することでのみ、上位表示を狙えます。
インターネットの普及によってSEOの価値が高まり、本来求められる方法ではなく、抜け道のような形で上位表示を狙ったブラックハットSEOの手段の1つがワードサラダの作成だった、というわけです。
続いて、どのような文章がワードサラダに該当するのかご説明します。
ワードサラダの具体例をご紹介
実際にワードサラダとは、どのような文章を指すのか、具体例をご紹介します。
例 私はアメリカが友達なので、明日はご飯をスライスします。
この文章の文法は間違っていませんが、全く意味を成していません。
ワードサラダになってしまうパターンにキーワードの詰め込みを挙げましたが、プログラムを組んで、キーワードを組み合わせ文章を作成する方法もあります。プログラムによって自動生成された文章だと、上記のようなワードサラダになります。
ワードサラダのSEOへの影響と作ってはいけない理由
ワードサラダになっているコンテンツは、Googleが実施したアルゴリズムのコアアップデートで評価されなくなったことを説明しました。
それでも今、サイト内にワードサラダになっているコンテンツがあると、SEOにどのような影響を与えてしまうのでしょうか。
低品質なコンテンツとみなされ評価されない
Googleは、検索ユーザーに役立つコンテンツを優先的に案内しようと考えています。
ユーザーにとって役立つコンテンツを作るには、検索キーワードに対してユーザーが何を求め、どのような情報が必要なのかを分析し、分かりやすい文章を作成しなければなりません。
そのため、ワードサラダのようなキーワードが詰め込まれただけのコンテンツは、ユーザーにとって読みづらいだけでなく何の役にも立ちません。加えて、ワードサラダになっている低品質なコンテンツでは、検索エンジンからの評価を得ることも難しいです。
SEO対策をはじめるなら、キーワードを重視するよりも前に、そのキーワードを選んだユーザーが何を求め、考えているかを分析することが重要です。
自動生成されたコンテンツはペナルティ対象になる可能性がある
キーワードを詰め込んだコンテンツや、プログラムを組んで自動生成したコンテンツは、Googleのコアアップデートで上位表示されなくなっています。
現在、Googleはガイドラインで以下を述べています。
スパム行為のある自動生成されたコンテンツ(「自動生成コンテンツ」)とは、独自の価値を生み出したり、十分な価値を付加したりすることのない、プログラムで生成されたコンテンツのことです。ユーザーの役に立つためではなく、検索ランキングを操作することを主な目的として生成されます。自動生成スパム コンテンツの例としては、次のようなものが挙げられます。
また、その中で、「検索キーワードを含んでいるが、文章としては意味をなさないテキスト」についても言及しており、キーワードの詰め込みや自動生成によるコンテンツはスパムとして判断される可能性にも触れています。
キーワードに対ししっかりと分析し、ユーザーの検索意図に沿った内容でコンテンツを作成するのは、重い業務といえます。しかし、キーワードの詰め込みや自動生成は、SEO対策になるどころか、逆にペナルティ対象になりえます。
時間をかけて、着実に質の高い、ユーザーに役立つコンテンツを作成し続けましょう。
まとめ
現在ではワードサラダになっている文章は、Googleが認識できるようになっているためSEO効果が得られないだけでなく、ペナルティを受ける可能性まであります。
SEO対策において、キーワードが重要なことは間違いありませんが、詰め込まれていれば価値がある、というものではありません。ユーザーの検索意図を調べて求められる情報を網羅し、分かりやすい文章を作成する上で自然にキーワードが埋められる部分があれば入れる必要があります。
キーワードや関連キーワードを使い、自動生成プログラムでコンテンツを作っても、検索エンジンには見つかってしまいます。自動生成そのものも、またプログラムを使った大量生産もSEOには逆効果です。
Googleが求める、ユーザーに役立つ高品質なコンテンツ作りには時間も労力も必要です。ワードサラダに頼らないコンテンツ作成を続けましょう。
その他のスパム行為もやらないようにするため、以下のページでどのようなものがスパム行為とされているのか、確認しておきましょう。