SEOとページ数の関係多い方が有利?

SEOをこれから始める方や既に進めている方の中には、WEBサイト上にどのくらいのページ数が必要か疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

ページ数はSEOに直接EOに影響するものではありませんが、数が増えることで、WEBサイトの専門性や権威性などが高まり、結果としていい影響をサイトに与えます。しかし、だからといって、無暗にページ数を増やすことは適切ではありません。

このページでは、ページ数とSEOの関係性や、ページ数を増やすことのメリット、注意点を解説します。また、効果的かつ効率的にページ数を増やす方法もご紹介しますので、コンテンツSEOを進めている方は、ぜひ参考にしてください。

SEOにページ数は関係あるのか?

結論からいうと、ページ数が直接的にSEOに影響を与えるわけではありません。

しかし、Webサイト内のページ数が増えることで間接的にSEO効果が得られることはあります。具体的には、ページ数が多いWEBサイトは、インデックスされるキーワードが増え、検索エンジンがサイトの内容をより深く理解できるようになるため、特定のキーワードでの上位表示が期待できます。

また、Webサイト内に多くのページが存在する場合に、内部リンクでサイトの構造を整えることで、サイト全体のSEO評価を向上させることも可能です。内部リンクは検索エンジンがサイト内の構造や関連性を理解するための要素であり、適切に配置された内部リンクはクロールの効率を高め、ページのインデックス速度を向上させます。

その他にも、ページ数が多いと、ユーザーがWebサイト内に長時間滞在する可能性を高め、結果としてSEOの評価が高まり、検索順位を上げる要因となります。

ただし、無暗にページ数を増やすことは適切ではありません。むしろ、品質の低いコンテンツや重複した内容のページが増えると、SEOに逆効果となることがあります。

検索エンジンは、ユーザーにとって価値のある情報を提供するWebサイトを高く評価するため、ページ数を増やす際にはコンテンツの質を保つことが不可欠です。

ページ数を増やすメリット

SEO対策において、ページ数を増やすと得られるの2つのメリットがあります。

上位表示しやすくなる

ページ数が増えると得られる1つ目のメリットは、上位表示しやすくなることです。

検索エンジンは、Webサイト全体の情報量と質を評価基準の一つとしているため、ページ数が多いWEBサイトは、一般的に情報が豊富で専門性が高いと見なされやすくなります。これにより、検索エンジンはそのWebサイトを信頼性のある情報源と評価し、上位表示させる可能性が高まります。

さらに、WEBサイト内のページ数が増えることで、関連するコンテンツを内部リンクで結びつけやすくなり、訪問者がサイト内を回遊しやすくなります。その結果、ユーザーの滞在時間が延び、エンゲージメント率が向上し、検索エンジンからの評価が高まります。

加えて、ページ数が多いWebサイトは、他のWebサイトからリンクを受ける機会が増え、外部リンクを獲得しやすくなります。その結果、ドメインの権威性と検索エンジンからの評価が高まり、上位表示しやすくなります。

アクセスが増える

2つ目のメリットは、アクセスが増えることです。

上位表示されるページが増えるほど、それぞれのページが異なるキーワードで検索エンジンにインデックスされ、複数の検索クエリでWebサイトが表示される機会が増えます。

これにより、異なるユーザー層からのアクセスを獲得できる可能性が高まります。 また、特定の商品やサービスに関連する詳細な情報やFAQ、使用例や成功事例などのページ数を増やすことで、コンテンツの多様性が向上し、さまざまなユーザーのニーズに対応できるようになり、ユーザーの再訪率も増加します。

SEO対策において必要なページ数とは?

SEO対策において必要なページ数は、「これだけあれば十分」という具体的な数字は存在しません。これは、すでにWebサイトが検索エンジンから受けているSEO評価や対策するキーワードによって競合サイトの数が関係するためです。

例えば、人材や不動産、金融、観光など競合サイトが多い業界では、SEOの競争が激しく、キーワードの対策難易度が高いです。たとえ最低100ページ作成したとしても、競合サイトが数百ページを展開している場合、SEO対策としては不十分な可能性があります。

一方、製造業や化学業界など、SEO対策を進める競合サイトが少ない場合、キーワードの対策難易度が低く、上位表示しやすい傾向があります。わずか10ページだけでも、上位表示され、アクセスが増えることがあります。

また、商品やサービス、企業名が業界内で広く知られていると、すでに検索エンジンからの評価を得ている可能性が高く、ページ数を増やさなくても上位表示されることがあります。まだ認知度が低い場合は、検索エンジンからの評価を高めるため、ページ数を増やす必要があります。

このように、業界や競合サイトの状況、既存の検索エンジン評価によってSEO対策に必要なページ数は異なるため、具体的なページ数は決まっていないと言えます。

なお、当サイトの経験則として、業種や業界を問わず、最低でも30から50ページを用意することで、上位表示の可能性が高まる傾向があります。これをSEO対策を行う上で最低限必要なページ数の目安として考えると良いでしょう。

ページ数を増やす際の注意点

ここまで、SEO対策を進める上で、ページ数を増やすことの必要性を解説してきました。

しかし、無闇にページ数を増やすことは、SEOに悪影響を及ぼすこともあります。ここでは、ページ数を増やす際に注意したい4つのポイントを紹介します。

低品質なコンテンツを作成しない

1つ目の注意点は、低品質なコンテンツを作成しないことです。

検索エンジンは、ユーザーに価値のある情報を提供することを重視しています。そのため、低品質なコンテンツのページ数が増えてしまうと、Webサイトの評価を下げることになります。

低品質なコンテンツとは、情報が乏しい、誤情報が含まれている、読みづらい、またはユーザーのニーズに合わないものなどを指します。これらのコンテンツが多いと、検索エンジンからの評価が低くなり、Webサイトの検索順位を下げる可能性があります。

また、ユーザーは、質の低いコンテンツが多いWebサイトに長時間滞在することはありません。ユーザーの滞在時間が短く、直帰率が高いと、ユーザーエクスペリエンスの低いWebサイトと判断されてしまい、SEOへの悪影響が出てしまいます。

低品質なコンテンツの作成を避けるためには、ユーザーの検索意図やニーズを深く理解することが重要です。また、信頼性のある情報源を用い、正確で詳細なコンテンツを作成することが求められます。

内容が重複したコンテンツを作成しない

2つ目の注意点は、内容が重複したコンテンツを作成しないことです。

内容が重複したコンテンツを作成してしまうと、検索エンジンはどのページを優先して表示するべきか判断が難しくなります。その結果、検索エンジンはそれらのページのSEO評価を下げることがあります。

新しいページを作成する際は、重複コンテンツの問題を回避するため、既存コンテンツの内容を確認した上で、情報が重ならないように注意することが重要です。

コンテンツ管理システム(CMS)や管理シートを活用し、重複コンテンツを作らないようにすることも有効です。 もし、WEBサイトで既に公開しているページの中に、内容が重複するページや類似するページがある場合には、1つのページにまとめるようにしましょう。

コピーコンテンツを作成しない

3つ目の注意点は、コピーコンテンツを作成しないことです。

コピーコンテンツとは、他のWEBサイトや自分のサイト内の他のページから、そのまま内容を複製したものを指します。

Googleなどの検索エンジンは、ユーザーに対し、独自で価値のある情報を提供することを重視しているため、意図的にコピーコンテンツを作成していると、ペナルティを受けてしまい、検索順位が下がります。

また、プログラムでキーワードを詰め込み、自動生成したコンテンツやテンプレート化されたコンテンツも避けるべきです。これらの手法は、短期間で大量のページを作成することができますが、質の低いコンテンツが増えるだけで、ユーザーにとって有益な情報ではありません。検索エンジンはこれらのページを、不自然なコンテンツと判断することが多く、ペナルティを受ける可能性が高まります。

もし、他のコンテンツの一部を引用する場合には、引用元を明示し、その情報に基づいた独自の見解や分析を提供することで、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り出すことができます。

これらの点から、記事を公開する前には、コンテンツのコピー率チェックできるツールを使い、コピーコンテンツになっていないか、チヶっクすることが重要です。

関連性の低いコンテンツを作成しない

4つ目の注意点は、関連性の低いコンテンツ作成をしないことです。

検索エンジンはユーザーの検索意図に対して、関連性の最も高い情報を提供するWebサイトを上位に表示させています。そのため、関連性の低いコンテンツが多いと、検索エンジンの評価が低くなり、検索順位が下がります。

例えば、ファッションに関するブログを運営している場合に、突然、テクノロジーに関連する記事を追加することは、読者にも検索エンジンにも混乱を招く可能性があるため、避けるべきだといえます。

最近のSEOでは、広い分野にまたがるコンテンツを発信するよりも、特定の分野でコンテンツを発信する方が、専門性が高いと判断され、Webサイトの評価が高くなります。

こうした理由から、Webサイト内にはメインターゲットとなるキーワードとの関連性の高いテーマや一貫性のある情報を発信するよう心がけることがSEOに効果的であると言えます。

ページ数を増やす際に意識すること

ここからは、ページを増やす際に意識してほしい4つのポイントを解説します。

競合サイトに比べてページ数が足りず、これからページ数を増やそうと考えているなら、SEO効果を高めるためにも必ず確認しておきましょう。

適切なキーワードの選定

1つ目に意識することは、適切なキーワードの選定です。

適切なキーワードを選定するためには、ターゲットユーザーがどのような言葉やフレーズを使って検索するかを理解することが重要です。ユーザーが検索する可能性のあるキーワードに対し、そのニーズや解決策をイメージし、それを満たすコンテンツを作ることで、上位表示される可能性が高まります。

また、ロングテールキーワードにも注目すると良いでしょう。ロングテールキーワードは、複数の単語からなる具体的な検索フレーズのことで、検索ボリュームは少ないものの、コンバージョン率が高い傾向があります。

例えば、「ダイエット」よりも「30代女性 ダイエット 簡単」の方が具体的で、よりターゲット層が絞り込まれています。

さらに、競合サイトの対策キーワードを分析することも有効です。競合サイトがどのようなキーワードで上位表示しているかを調べ、その中で自分のサイトにとって取り組む価値のあるキーワードを見つけて対策することで、効率的にSEOを進めることができます。

このように、ターゲットユーザーが検索するキーワードを対策キーワードとして選び、それらのニーズに応えるコンテンツを提供することで、ユーザーの満足度を高め、SEOで上位表示されやすくなります。

1つのページで1つのキーワードを対策する

2つ目に意識することは、1つのページで1つのキーワードを対策することです。

SEOにおいて、1つのページで1つのキーワードを対策することは、検索エンジンがそのページの内容を正確に理解しやすくなり、特定のキーワードで上位表示する可能性を高めます。

一方で、複数のキーワードを1つのページで対策しようとすると、ページの焦点がぼやけてしまい、どのキーワードに対しても中途半端な内容になってしまう恐れがあります。

そのため、1つのページで1つのキーワードを対策することが、SEOにおいて重要です。 なお、具体的な対策方法としては、対策したいキーワードを1つに絞り、ページ内のタイトルや見出し、本文、メタデータなどにそのキーワードを適切に配置することで、検索エンジンにそのページのテーマを明確に伝えることができます。

例えば、「ランニングシューズ」というキーワードを対策する場合、そのページのタイトルや見出しには「ランニングシューズ」という言葉を含めると良いでしょう。

また、本文中にも自然な形でキーワードを散りばめることが大切です。ただし、無理にキーワードを詰め込むと、読み手にとって不自然な文章になってしまうため、適度なバランスを保つことが求められます。

カスタマージャーニー

行動と時間を表にしてカスタマ―ジャーニーを作成

3つ目に意識することは、カスタマ―ジャーニーです。

カスタマ―ジャーニーとは、製品を購入してもらうターゲットの具体的なイメージを決め、そのターゲットが製品購買に至るまでのプロセスを段階的に示したモデルのことです。

ターゲットとなる顧客のイメージは「ペルソナ」と呼ばれ、年齢や性別だけでなく職業や普段の生活習慣などまで、できるだけ具体的に書き起こします。

そのペルソナが製品購買に至るまでの流れを「認知」、「興味関心」、「教育」、「比較検討」、「購入」の5つの段階に分けます。この5段階を意識し、各段階に応じた適切なコンテンツを提供することで、効果的なSEO対策を実現できます。

まず、「認知」段階では、ペルソナはまだ自社ブランドや製品について知らない状態なので、広範なキーワードをターゲットにし、SEO対策をすることが重要です。

次に、「興味関心」段階に進むと、ペルソナは自社の製品やサービスに興味を持ち始めた段階となるため、製品の特長や利点を詳しく説明するコンテンツが効果的です。

その後、ペルソナにより良く製品を理解してもらうための「教育」に進み、製品を利用することでペルソナが抱える悩みや問題を解決できることを伝えるコンテンツやFAQコンテンツを用意します。

続く「比較検討」段階では、ペルソナは複数の選択肢の中から最適なものを探している段階のため、比較表や製品レビューや導入事例など、他社製品との比較ができる情報を提供することが重要です。

最後の「購入」段階では、ユーザーは具体的に購入を検討している状態なので、購入手続きの簡略化や、クーポンコードの提供、購入後のサポート情報など、実際の購入を促進するためのコンテンツが求められます。

このように、パーチェスファネルを考慮したコンテンツ戦略を導入することで、各段階においてユーザーのニーズを的確に捉え、効果的に対応することができます。また、各段階で適切なキーワードを使用することで、SEO効果も最大化されます。

トピッククラスター戦略

トピッククラスターイメージ

4つ目に意識することは、トピッククラスター戦略です。

トピッククラスター戦略とは、中心となる「ピラーコンテンツ」と、それを補完する複数の「クラスターコンテンツ」を組み合わせて、特定のテーマに関連する情報を、包括的に提供する戦略のことを指します。具体的には、ピラーコンテンツでは、広範なテーマに関する詳細な情報を提供し、クラスターコンテンツではそのテーマに関連する細分化された特定のトピックについて深掘りします。

例えば、ピラーコンテンツが「SEOの基本ガイド」であれば、クラスターコンテンツは「キーワードリサーチの方法」や「内部リンクの最適化」といった具体的なサブトピックに焦点を当てることが考えられます。

また、このトピッククラスター戦略では、関連性の高いコンテンツ同士が内部リンクで繋がることで、検索エンジンはそのテーマに対するサイトのSEO評価を向上させるメリットもあります。

他にも、トピッククラスター戦略を意識することで、サイト内の重複コンテンツやコピーコンテンツを回避できるため、効率よくSEO対策を進められます。

さいごに

SEO対策においてページ数を増やすことは、検索エンジンからの評価を高め、上位表示やアクセス増加に繋がる可能性があります。しかし、ただページ数を増やすことは、適切ではありません。

質の高いコンテンツを提供することが最も重要であり、そのためには適切なキーワードの選定やユーザーの購買ファネルを考慮したコンテンツ作成が必要です。

また、コンテンツクラスター戦略を取り入れることで、サイト全体のSEO効果を高めることができます。

これらのポイントを踏まえ、計画的にページ数を増やしていくことで、長期的なSEO効果を期待することができるでしょう。

以下のページでは、上位表示しやすいコンテンツの書き方について解説していますので、ぜひ一緒にご一読ください。