SEOはもう古い?そんなことはありません

最近ではチャットGPTのような生成AIやSGE(Search Generative Experience)の出現によって、「SEOは古い」「SEOは終わった」と言われているようですが、その真相はどうなのでしょうか?

このページでは、「SEOはもう古い、終わった」と言われるようになった背景や古いSEOについて詳しく解説します。

SEOは常に変化を続けているにも関わらず、インターネット上ではいまだにSEOの古い考え方や間違った対策方法を見かけます。

現在、検索エンジンが求めているのはどのようなWEBサイトなのか、最新のSEO対策として取り組むべき内容をご紹介します。

もうSEO対策は古い?

近年、SNSの普及や人工知能の進化により、マーケティング業界において、「SEOはもう古い」「時代遅れ」という意見を見聞きします。

また、これまでのSEO対策では、キーワードを詰め込むことで順位を上げる策略が有効でしたが、今ではそうした古い手法が通用しなくなってきました。

では「SEO対策は不要」「やるだけ無駄」なのでしょうか。結論、SEO対策は現在でも重要であり、これからも重要であることは変わらないといえます。

というのも、SNSや生成AIを支える裏側には、検索エンジンが存在しており、上位表示しているサイトがコンテンツの基となっていることや、多くのWebサイトは今なおSEO対策を進め、効果を実感していることが挙げられるからです。

SEO対策は古いと言われるようになった背景には、ユーザーの行動の多様化やGoogleによるアルゴリズムの更新頻度が増えたことなど、インターネットの環境が大きく変化していることが影響しています。

また、キーワードの詰め込みやバックリンクの生成といった、かつてのSEO対策に対し、検索エンジンのアルゴリズムが更新されたことで、古いSEO対策は効果を失い、新しいSEO対策が必要となったことも関係しています。

しかし、これらは「SEOが終わった」のではなく、「ユーザーの行動が変わった」や「古いSEO対策が効果を失った」のであり、新しいSEOに生まれ変わっていると言うべきでしょう。

現在のSEO対策では、キーワードごとの検索意図を把握し、ユーザーが求めるコンテンツを作ることや、インターネットを利用するすべてのユーザーが快適に情報を閲覧でき、満足できるWebサイト作りが求められています。

SEOは終わったと言われるようになった背景

もうSEOは古い、終わった、と思っている方もいるかと思いますが、当サイトの見解としては、Webサイトを運営している以上、正しいSEO対策を続けることを推奨します。

ここでは、なぜSEOは古い、終わったと言われるようになったのか、その3つの背景について解説します。

コロナウイルスの発生と検索エンジンのアップデートがあったため

1つ目のSEOが古い、終わったと言われるようになった背景は、2019年末に発生し、日本でも2020年1月に発生したコロナウイルスが影響していると考えられます。

当時、世界中が未曾有のパンデミックに陥ったことで、インターネット上には様々な情報が氾濫し、中には間違った情報や誇張された情報、いわゆる「デマ」などが含まれたことで、世界中のユーザーはインターネットやSNSに対し不信感を募らせていました。

そんな中、Googleは、ユーザーに誤った情報が届くことがないようと、信頼のおける企業が運営するWEBサイトで発信する情報が上位表示しやすくする検索エンジンのアルゴリズムアップデートが関係しているといえます。

コロナ以前は、個人ブロガーやアフィリエイトサイトなど、ある程度のSEO対策を行っていれば、上位表示できていましたが、検索エンジンのアルゴリズムが更新されたことで、それまでの古いSEO対策を進めるWebサイトは、軒並み検索順位を下げる結果となりました。

このように様々なWEBサイトが大きな打撃を受けたことで、SEOは終わったといわれるようになったと考えられます。

X(旧Twitter)やInstagram、YoutubeなどSNSでの検索行動が主流となったため

2つ目のSEOが古いと言われるようになった背景には、SNSの普及とユーザー行動の変化が挙げられます。

X(旧Twitter)やInstagram、YoutubeなどのSNSが普及した現代社会では、情報を得るためにGoogleなどの検索エンジンを利用するのではなく、SNS上で直接検索する人々が増えています。

また、インフルエンサーがSNSで発信した商品やサービスを購入・利用するユーザーが増えているため、消費者の購入行動そのものが変化しているといえます。

これはSNSの、ユーザーが発信する情報が即座に共有され、検索結果に表示される仕組みや、SNSを利用するユーザーが増加したことで、ユーザー間での情報共有のスピードが加速し、情報の流通がより効率的になったことが影響しています。

また、SNSの検索行動が主流となった背景には、スマートフォンの普及も関係しています。スマートフォンを使えば、いつでもどこでも手軽に情報を得ることが可能で、SNSアプリを通じて検索できるため、従来型の検索エンジンに頼らない情報取得が増えたとも言えます。

このような、従来のインターネット検索を介さない検索行動により、Webサイトを訪れるユーザー数が減少したことでSEOは古いといわれるようになったと考えられます。

GoogleのSGEの発表により生成AIの検索が可能になったため

3つ目は、GoogleのSGE(Search Generative Experience)の発表と生成AIによる検索が可能になったことです。

SGEとは、Googleによる新しい検索エンジン上の試みで、検索したキーワードに対し、インターネット上にある情報から最適と判断した情報を生成AIが回答として表示する仕組みです。

SGEによって表示される情報は、複数のWebページの要点を抽出していることから、結論のみを知りたいユーザーにとっては便利なだけでなく、上位表示しているWebページをわざわざ開く必要がないため、SEOの有効性が問われるようになりました。

また、最近ではチャットGPTなどの生成AIに質問を投げかけるユーザーが増えていることや、生成AIのクオリティが上がっていることが関係しています。

このような生成AIの進歩や生成AIを活用した検索エンジンの変化は、SNSにおける検索行動と同様に、これからますます進んでいくことが予想されることから、SEOは終わったといわれるようになったと考えられます。

今は古い4つのSEO対策

ここまで、SEOが古いといわれるようになった背景について解説しましたので、続いて、今では評価されない古いSEO対策について解説します。

以下で紹介する対策方法や考え方は、いずれも順位が上がらないだけでなく、最悪、ペナルティを受ける可能性があるため、該当する対策を続けていないかチェックしましょう。

キーワードの詰め込み

1つ目の古いSEO対策は、キーワードを詰め込みです。

かつてのSEO対策では、コンテンツ内でキーワードの出現頻度を増やす「キーワードの詰め込み」が行われており、特定のキーワードを繰り返し使用することで、検索エンジンからの評価を上げる対策が主流でした。

しかし、昨今ではこの対策や考え方は古いだけでなく、逆にペナルティの対象となっています。

というのも、キーワードを無理に詰め込み、記事の自然さや読みやすさを損なうことは、ユーザー体験を低下させる原因になりました。

そのため、検索エンジンはアルゴリズムを進化させ、単にキーワードを詰め込むだけの記事よりも、ユーザーにとって有益な情報を提供する記事を評価するようになり、またキーワードの過剰な使用をスパムと判断しています。

現在の検索エンジンは、記事の全体的な文脈やテーマを理解し、検索クエリに対する検索意図に沿ったものを上位表示させているため、キーワードの詰め込みや、キーワードを詰め込むことによって順位が上がるという考え方は、もはや古いといえます。

コンテンツの量産

2つ目の古いSEO対策は、コンテンツを量産することです。

かつて、SEO対策の一つとして、WEBサイトに情報を増やし検索エンジンに多くのページをクロールさせることで、検索結果における露出度を増やす「コンテンツの量産」が行われていました。

しかし、この対策方法も、現在では時代遅れであり、ペナルティの対象となっています。

Googleなどの検索エンジンは、単に多量のコンテンツを提供するのではなく、その情報の質やユーザーに対する有用性を重視するようになっています。また、2024年3月のアルゴリズムアップデートでは、公式に不正行為とみなされることになったので、ユーザーの役に立たないコンテンツの量産は、インデックスから削除されることになりました。

現在のSEO対策では、内容が薄くユーザーに無益なコンテンツを公開するよりも、ユーザーにとって有益な高品質なコンテンツを評価しているため、コンテンツの量産や、コンテンツ数を増やすことで上位表示するという考え方は、時代遅れといえます。

意図的な被リンクの獲得

3つ目の古いSEO対策は、意図的な被リンクの獲得です。

今でもGoogleは、外部サイトからのリンク(被リンク)をインターネット上における信頼とみなすため、被リンクが多いWEBサイトは評価が高まり上位表示しやすくなります。

そして、この仕組みを悪用していたのが、被リンクの購入や自作自演サイトでのリンク設置のような「意図的な被リンクの獲得」です。

しかし、2012年4月にGoogleが実施したペンギンアップデートにより、意図的な被リンク獲得はスパム行為とみなされました。

現在は、自社サイトと関係ないWebサイトや、低品質なWebサイトからの被リンクは評価されないようになったため、有益な情報や実体験に基づく質の高いコンテンツを公開し、自然と被リンクが張られるナチュラルリンクが評価されるようになっています。

ドメイン貸し(寄生サイト)によるSEO対策

4つ目の古いSEO対策は、ドメイン貸し(寄生サイト)によるSEO対策です。

ドメイン貸しとは、WEBサイトが持つ権威性や専門性、検索エンジンからの評価を利用して、メインジャンルとは異なる情報を発信し上位表示を狙う手法で、2021年頃から2024年3月ごろまで流行していました。

この手法は、一時期かなりの効果があったため、多くのWEBサイトがドメインを貸していましたが、2024年3月にGoogleが実施したアルゴリズムアップデートによりスパム行為とみなされました。

このアルゴリズムアップデートは、貸し元となるWebサイトが提供している情報と、貸し先で表示する情報が異なる内容であれば、Webサイト全体の評価が下がるというもので、寄生サイトと見なされたWEBサイトは順位が大きく下がることになっています。

そのため、現在ではドメイン貸しによるSEO対策は終わりを迎え、適切なSEO対策が求めれらるようになっています。

現在、重要視されているSEO対策

ここからは、現在、重要とされているSEO対策をご紹介します。

冒頭でお伝えしたように、今後もSEO対策の重要性は変わらないといえるため、適切な対策を押さえておきましょう。

一次情報などを含めた独自性のあるコンテンツ作成

在のSEO対策では、一次情報を含めた独自性のあるコンテンツ作成が重要視されています。

独自性のあるコンテンツとは、他のサイトから情報を引用するのではなく、実際に体験して得た情報(一次情報)やインタビュー、調査結果などのデータをもとに、他のWEBサイトで発信していない情報を載せたコンテンツのことです。

独自性のあるコンテンツの作成は、他のコンテンツと差別化を図ることができるため、ユーザーの満足度を高められるだけでなく、検索エンジンからの評価を高めることができます。

というのも、Googleは2023年9月にヘルプフルコンテンツアップデートを実施しており、有益な情報を発信するWEBサイトを高く評価されるようになりました。

これはYoutubeやTikTok、InstagramなどのSNSを通し、個人でも有益な情報を発信できるような時代になっているため、WEBサイトにも有益な情報の発信が求められるのは、至極当然なことだといえます。

今後のSEO対策では、自社だからこそ提供できる価値を考え、他のサイトに載っていない情報を発信して行くことが重要です。

E-E-A-Tの担保

もう1つ、現在のSEO対策で重要視されているのは、E-E-A-Tの担保です。

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertiese(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(Trustworhiness、信頼性)の4つの英語の頭文字を取ったもので、ユーザーが信頼できる高品質な情報を発信する専門性や権威性があるWEBサイトを評価するための指標です。

例えば、専門性はサイトの内容が適切で、その分野の知識が豊富であることを示し、権威性は、そのサイトやコンテンツが業界内で高い評価を受けていることや、その分野における専門家や専門機関から引用や言及があることを指します。また、信頼性は、サイトが安全で、ユーザーが安心して利用できることの保証を指します。

これらは、検索エンジンを利用するユーザー体験を向上させるだけでなく、ユーザーに不利益を与えないようにするためのものです。

最近では、生成AIを活用したコンテンツの作成などが進んでいますが、それと同時に情報の信ぴょう性や信頼性の重要度も高くなっています。

SEO対策においても、これらE-E-A-Tを担保するために、一貫した高品質なコンテンツの提供や、適切な情報の引用、ユーザーに安全なサイト体験を提供するための対策などが必要です。

E-E-A-Tについては『E-E-A-T(旧E-A-T)とは?SEOにおける重要性と対策方法を解説【2024年最新版】』にて詳しい解説をしていますのでご一読ください。

有益な情報と体験を提供し続ければSEOが終わることはない

SEOが古い、終わったという点に対し、様々な背景や現状のSEO対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

現在でもSEO対策を進めている企業は多くあり、その効果や重要性は今でも変わっていません。

しかし、実際、SNSの普及や時代の変化、技術の進歩などにより、これまでのSEO対策から考え方や施策が変わっているのは、事実としてあります。そのため、変わり続ける市場や時代の変化に合せて、SEO対策の取り組みを更新していくことが重要です。

現在のSEOでは、情報の信頼性や専門性を担保し、ユーザーにとって有益なコンテンツの作成することで、アップデートの影響をあまり受けずに、継続的なアクセス獲得や成果につながります。

また今後、生成AIを活用したコンテンツ作成が増えていくと考えられるため、一次情報を含んだ独自性のあるコンテンツを作成しましょう。

当サイトには、SEOで上位表示しやすいSEOライティングについて、詳しく解説しているページもありますので、ぜひ参考にご確認ください。