パーマリンクはSEOに影響する?

パーマリンクとは、サイト内の各ページごとに設定されたURLのことです。

パーマリンクの設定には制限がなく、自由に選ぶことができます。どのような表記でもSEOに直接影響することはないと言われています。検索エンジンを利用し、表示されたタイトルをクリックしてアクセスするだけだとURLが表示されないため、パーマリンクに気づかないことも少なくありません。

SEOに関係がなく、自由度の高いパーマリンクは、どのようなものであっても良いのでしょうか?

パーマリンクは、初期設定から変更しないままであればSEOに影響はないものの、後から変更するとSEOに大きな影響が出ます。そのため、最初から最適なものを設定しておく方が良いです。

パーマリンク設定をする意味や、設定時に抑えておくべきポイントを、このページを読んで掴んでおきましょう。

パーマリンクとは

パーマリンクは、パーマネントリンク(Permanent Link)の略で、ページごとに設定するURLのことです。

「Permanent」という文字が指すように、パーマリンクは一度設定した後は、基本的に「永久に」変えることはありません。 例として、このページのパーマリンクは以下になります。

https://emma.tools/magazine/permanent-link

ページ作成時にパーマリンクを何も入力しないデフォルトの状態だと、Webサイト作成ツールごとに自動的にID番号などが割り当てられます。

SEOへの影響はある?

最初に触れましたが、パーマリンクの設定は自由で、どのようなURLであろうとSEOには直接的に影響しないと言われています。

とはいえ、「好きなように設定してもよい」というものではなく、できれば選ぶべきオススメの決め方や、避けた方が良い文字列もあります。

パーマリンクは基本的に変更しないもの、Webページ作成時に設定したらその後は変わることがありません。

最初にパーマリンクを設定しておくことにどのような意味があるのか、次にご紹介します。

パーマリンクを最初に設定しておくべき理由

SEOへの影響はないものの、後から変更することがないパーマリンクをなぜ、最初に設定しておくべきなのか、その理由を以下、ご紹介します。

外部サイトからの被リンクを失わずに済む

外部サイトから自社サイトにリンクを貼ってもらえるとき、パーマリンクで設定されます。

先にご紹介した通り、パーマリンクは任意のものに設定しないとIDなどが自動で割り当てられてしまいます。この自動設定された番号から、ユーザーやクローラーに分かりやすい文字列に変更してしまうと、外部サイトからの被リンクが無効になってしまいます。

適切なパーマリンクを設定しておけば、後から変更する必要がなく、被リンクによるSEO効果が失われずに済みます。

SNSのカウントが無効になるのを防ぐ

被リンクと同じように、自動設定されたパーマリンクを後から変更してしまうと、SNSでシェアされた回数(カウント)が無効になります。

SEOだけでなく、SNSにも注力し、カウント数を増やそうと考えているなら、パーマリンクはページを作成し、インターネットに公開する際に後から変更しなくて済むようなものを設定しておくべきです。

それまで得ていた検索エンジンからの評価を失う

外部サイトからの被リンク、SNSでのカウント数に加え、パーマリンクを後から変更することは、それまで得ていた検索エンジンからの評価を失うことになります。

検索エンジンは、評価する対象をURLで判断します。そのURLがパーマリンク変更によって変わってしまうと、検索エンジンには変更後のページが「新しいページ」となってしまい、評価をゼロからスタートします。

コンテンツ内容が伝わるようなパーマリンクを最初に設定しておくことは非常に重要で、意味があります。

では、どのようなパーマリンクを選ぶべきなのか、次にご紹介します。

パーマリンクを設定する際の4つのポイント

任意の文字列を自由に選べるパーマリンクには、設定する上で知っておいた方が良いことや、避けるべき文字列があります。抑えておくべき4つのポイントを以下、ご紹介します。

シンプルでわかりやすくする

パーマリンクはできるだけ分かりやすく、シンプルなものを選ぶようにしましょう。

ページ内容が端的にわかる英単語を使うと良いです。URLを見たときに、何について書かれているコンテンツなのか、分かりやすい簡単な英単語を選びましょう。

_(アンダースコア)を使わず-(ハイフン)を使う

分かりやすい単語が複数の場合、連続すると分かりづらくなります(例:seopermalink)。

2つ、3つの単語が連続する場合は、‐(ハイフン)で区切ってあげると読みやすくなります(例:seo-permalink)。

注意点として、単語の繋ぎには_(アンダースコア)は使わないようにしましょう、アンダースコアだと、Googleは「連続した表記」として認識してしまいます。ハイフンにしておくと、1単語ずつを認識します。

日本語ではなく英語にする

2001年からパーマリンクに日本語(ひらがなやカタカナ、漢字)を使用できるようになり、一時的にURLに日本語が含まれたページが増えました。

しかし、日本語表記のURLだと、利用している環境次第で半角英数字に自動変換され、文字化け状態で表示されてしまいます。

文字化けを起こすとURLが非常に長くなってしまい、サイトやシステムによっては短縮URLに変化されることがあります。短縮URLを提供しているサイトが閉鎖すると、転送されなくなるため自社サイトへのリンクが途切れてしまいます。外部サイトが被リンクを貼ってくれる場合も、日本語が含まれるURLはエンコードする手間が生じてしまうため、せっかくのチャンスを逃すことになりかねません。

パーマリンクには日本語ではなく、意味の分かりやすい簡単な英単語を使うようにしましょう。WordPressでパーマリンクを未設定のまま、コンテンツタイトルに日本語を入力すると、そのまま日本語のパーマリンクに設定されてしまうので注意しましょう。

類似したURLにしない

サイト内にコンテンツが増えてくると、いつの間にか同じようなパーマリンクを作成してしまうことがあります。

似通ったパーマリンクは、入力ミスが起こりやすくなるため、出来る限り似ているパーマリンクは作成しないように心がけましょう。

パーマリンクの設定方法

コンテンツを作成したら、インターネットに公開する前に、任意のパーマリンクを設定しておきましょう。

Webサイトの運営に使用しているCMSによってパーマリンク設定方法は異なります。CMSの中でも利用者数の多い「WordPress」でのパーマリンク設定の方法をご紹介します。

WordPressのパーマリンク設定から行う

WordPressでは、管理画面の左側にある「設定」の中から、「パーマリンク設定」を選ぶと、以下のいずれかより基本設定を選べます。

ワードプレスのパーマリンク要素
  1. 基本(ページ毎に割りふられたID)
  2. 日付と投稿名(年・月・日と投稿名)
  3. 月と投稿名(年・月と投稿名)
  4. 数字ベース(アーカイブ(archives)とID)
  5. 投稿名(投稿名、postname)
  6. カスタム投稿(年月日や時間、IDなどから任意に選択可能)

何も設定していない初期状態の場合、最初の「基本」(デフォルト)となる「ページごとのID」がパーマリンクに選ばれます。

このリスト中、2および3の日付を含むパーマリンクは使わない方が良いです。というのも、コンテンツの内容は、作成した時点で最新の情報でも時間が経過することで変化し、編集しなければなりません。

パーマリンクに「日付」選ばれていると、内容を変更する度に変更しなければならないため、更新するごとに検索エンジンからのページへのSEO評価が変わってしまいます。

WordPressのパーマリンクを設定するなら、5の「投稿名」を任意で選べるように設定しておくことをおすすめします。

投稿ページのパーマリンク設定から行う

WordPressの投稿ページでは、それぞれ独自のパーマリンク(WordPressではスラッグとも呼ばれます)を直接入力できます。

WordPressで編集したい記事を開くと、タイトル部分のすぐ下にあるパーマリンクと書かれた部分がります。その部分のブランクに希望する文字列を入力することで、各記事のパーマリンクを決められます(このパーマリンクが、先に説明した「投稿名(=postname)」です)。

ワードプレスの投稿ページは簡単にパーマリンク編集が可能

未入力のままではタイトル(日本語含む)がパーマリンクとして設定されてしまうため、必ず任意の文字列を入力しましょう。

プラグインを活用する

WordPressには、パーマリンクのカスタム構造に使えるプラグインも用意されています。

先に解説させていただいた通り、パーマリンクは一度設定すると、基本的に変更しません。しかし、何も設定せずIDがパーマリンクになってしまった記事を、任意のパーマリンクに変更するなど、諸事情から新しいパーマリンクへの変更は可能です。

新しいパーマリンクを設定すると、元のパーマリンクへのアクセスがリンク切れになってしまい、検索エンジンからのSEO効果を失い、評価が損なわれます。新しいパーマリンクに変更する場合は、301リダイレクト設定を行い、元のパーマリンクから新しいパーマリンクに転送させ、評価を継承させなければなりません。

Webサイト運営のために利用しているサーバー内で、WordPressを設置しているルートフォルダ(ドメイン直下)に.htaccessファイルを作成し、301リダイレクトを設定しておきましょう。

プラグインの1つ、Custom Permalinksを使うと、公開済みページのパーマリンクを変更しても、元のパーマリンクからの転送する機能があるので、リンク切れを起こさずに済みます。

プラグイン、Custom Permalinks

WordPressを利用していて、自分で301リダイレクト設定が出来そうにないなら、上記のプラグインを利用してみましょう。

パーマリンクを一度設定した後に変更すると起きること

Webサイトを運営しはじめてから、パーマリンク設定を初期設定のままにしている、または日本語で設定している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このページをお読みいただいた後、古いパーマリンクからユーザーに分かりやすく管理しやすい新しいものに変更しようとすると、SEO上、大きな影響が出てしまいます。

後からパーマリンクを変更することで起きてしまう「SEO上の問題点」について、解説します。

被リンクや評価が無効になる

パーマリンクを設定する理由でもご紹介した通り、後からパーマリンクを変更すると、外部サイトからの被リンクや、検索エンジンからの評価が無効になります。

コンテンツを作成し、Webページをインターネットに公開する際は、パーマリンクを変更しない(変更できない)で済むように、ページ内容が伝わるシンプルな英単語を選び、設定しておくようにしましょう。

リンク切れの原因になる

パーマリンクを変えると、それまでのパーマリンクで貼られていた外部ページからの被リンクだけでなく、サイト内の内部リンクでもリンク先が見つからない、いわゆるリンク切れ状態になります。

パーマリンクを変えたページだけでなく、そのページへのリンクがある他のページにも影響を与えることを覚えておきましょう。リンク切れに関しては『リンク切れ(デッドリンク)はなぜ起こる?見つけ方や対処方法のご紹介』で詳しく解説しているのでご参照ください。

リダイレクトの設定が必要になる

上記に紹介したページへの評価や被リンクが無効になってしまい、リンク切れを起こすという問題を解決するため、パーマリンクを変更する場合は、リダイレクト設定をしましょう。

リダイレクト設定をしておけば、旧パーマリンクへのアクセスが発生したときに新しいURLへ転送し、旧URLが受けていた評価も新しいURLに継承させられます。

先に紹介した.htaccessファイルの設置、またはWordPressならプラグインを使って、旧URLへのアクセスを新URLへ促しましょう。

リダイレクトの設定方法など、詳しくは『リダイレクトとは?種類や設定方法、エラーの対処法を解説』にてご確認いただけます。

まとめ

パーマリンクはページ公開時に設定するもので、あえて任意の設定をしなくても、CMSの初期設定でID(数字)などが自動的に選ばれます。SEO上、パーマリンクはどのような文字列でもの影響はないものと言われています。

それでも、新しいコンテンツを作成する場合は、必ず各ページに適切なパーマリンクを設定しておきましょう。パーマリンクには、ユーザーがページ内容をイメージしやすいように、日本語ではなく、英単語が好ましいです。

適当なパーマリンクを設定してしまい、後からパーマリンクを変更するとSEO評価に大きな影響がでます。新しいパーマリンクに変更する場合は、301リダイレクト設定をし、リンク切れによるユーザーの迷子を防ぎ、元のパーマリンクで受けて居た検索エンジンからの評価を受け継がせましょう。

上位表示を目指し、SEO対策を進めているなら以下のページをぜひ、ご一読ください。SEOに関する基礎知識や最新のトレンドをご確認いただけます。