検索クエリは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで何かを調べたいときに入力する文字列です。
「ん?それってキーワードではないの?」と思う方もいらっしゃるはず。検索クエリとキーワードは曖昧になりがちですが、この2つには「違い」があります。
SEO対策を進めるのであれば、その違いや検索クエリの種類を理解しておくべきです。
このページでは検索クエリの調べ方やWebマーケティングを行う上での活用方法をご紹介します。
SEOにおいて重要なユーザーの検索意図を知るためにも、検索クエリが何かを正しく理解しておきましょう。
この記事でわかること
動画でわかる検索クエリの全体像
記事の要点を先に音声で掴みたい方は、以下の動画をご覧ください。
検索クエリとは?
検索クエリとは、検索エンジンで調べものをする際に、入力する単語や文章のことです。
クエリ(query)は英語で「質問」や「疑問」という意味があり、検索エンジンに知りたいことに関する「単語や文章」を投げて質問をすることから「検索クエリ」と呼ばれています。
「検索エンジンで使われる言葉はキーワードではないの?」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。似て非なる「検索クエリ」と「キーワード」の違いについて解説します。
検索クエリとキーワードの違い
「キーワード」は検索エンジンを使うために使用されている言葉、と思っている方は少なくありません。
しかし、「キーワード」とは、問題を解決するためのカギになる言葉、または何かを調べるための手がかりになる言葉を指します。 一方、「検索クエリ」は、検索エンジンを使ってデータ収集をするために入力する言葉です。
| 検索クエリとキーワードの違い | |||
|---|---|---|---|
| 種類 | 使用者 | 意味 | 例 |
| 検索クエリ | ユーザー | 検索エンジンにユーザーが入力する言葉 | 「東京でおすすめの夜景スポット」 「東京 夜景 おすすめ」 |
| キーワード (SEO対策) |
マーケター | ユーザー検索意図を調べるための言葉 | 「東京 夜景スポット おすすめ」 「東京 夜景 名所」 |
上記の例を見ると、検索クエリとキーワードはほぼ同じ、またはよく似た表現なのですが、「主語(=使用者)」が違います。主語がユーザーなら「検索クエリ」、マーケターの場合は「キーワード」と表現します。
また、検索クエリは1語だけでなく文章になりえるのに対し、キーワードは文章になることはなく、誤字脱字や表現のゆれを含みません。
以上の点が検索クエリとキーワードの違いです。
検索意図に応じた検索クエリの分類
検索クエリは、その言葉を使うことでユーザーが何を求めようとしているのか、「検索意図」から以下の3種類に分類されます。
- ナビゲーショナルクエリ(案内型)
- トランザクショナルクエリ(取引型)
- インフォメーショナルクエリ(情報型)
それぞれを分かりやすいく一覧表にしました。
| 検索クエリの分類 | ||
|---|---|---|
| 名称 | 目的 | サンプル |
| ナビゲーショナルクエリ | 特定のサイトへアクセスするための検索クエリ、Goクエリとも呼ばれる | Amazon、Wikipedia、Yahoo!など |
| トランザクショナルクエリ | 商品購入や問い合わせ、資料請求などを目的とした検索クエリ、Doクエリとも呼ばれる | ノートパソコンおすすめ、留学 アメリカ、英会話教室パンフレット請求など |
| インフォメーショナルクエリ | 何かの情報を知るための検索クエリ、Knowクエリとも呼ばれる | SEO対策、料理作り方など |
1つずつ解説すると、最初の「ナビゲーショナルクエリ」は、特定のWebサイトやページにアクセスするのに使用される検索クエリです。
例えば、AmazonやWikipediaのように、ユーザーがすでに情報を得ており、そのWebサイトやページに記載されている情報を見てみたいと思っている際に使われます。
次の「トランザクショナルクエリ」は、何かを購入したい、やってみたいといった、行動を達成するために使われる検索クエリが該当します。トランザクショナルクエリで検索し、サイトにアクセスする場合、コンバージョンにつながりやすいです。
例えば、「ノートパソコン おすすめ」や「留学 アメリカ」のように、何かを購入したり、新しく始めたりするための基本情報はすでに集めており、ユーザーが具体的な行動に移すために必要な情報を求めるワードが含まます。
最後の「インフォメーショナルクエリ」は、知らないことを知るため、またはデータ収集のための検索に使われる検索クエリです。
例えば、「~とは」や「使い方」など、意味や概念などを調べたり、購入した商品などの使用方法などを知るためのワードや文章が多いという特徴を持ちます。
分類できない検索クエリ
検索クエリは、必ずしも上記3種類のいずれかに分類されるわけではありません。
例えば、「SEO」や「ノートパソコン」などの検索クエリは、どの分類にも属しません。
SEOには「SEOとは何かを知りたい」という観点からは「インフォメーショナルクエリ」と言える一方で、「SEOを進めたい」という「トランザクショナルクエリ」としての一面も持ちます。
ノートパソコンなら「最新のノートパソコン情報」という「インフォメーショナルクエリ」と考えられるだけでなく、「買い替えのため、ノートパソコンの販売価格がどれくらいか、相場を知りたい」という「トランザクショナルクエリ」も内包している可能性があります。
このように、検索クエリは、ユーザーの検索意図によってカテゴライズされます。
新しくコンテンツを作成する際は、対策するキーワードが、どのカテゴリーに分類されるかを意識し、ユーザーが求める情報、検索意図からズレないよう書き進めることが重要です。
検索クエリとは何なのか、キーワードとの違いと検索意図によって種類分けわれることが分かったところで、次に検索クエリを調べる方法をご紹介します。
検索クエリの調べ方
ユーザーが検索エンジンを利用して自社サイトにアクセスする際、使用した検索クエリは、以下にご紹介する2つの無料ツールを使うと分析できます。
Search Console(サーチコンソール)を使った分析方法

まずは、ユーザーが自社サイトにアクセスする前の情報を集めることができるGoogle Search Consoleを使った検索クエリの調べ方をご紹介します。
①Google Seaerch Consoleを開き、メニューバーから「検索パフォーマンス」内にある「検索結果」をクリックします。
②デフォルトで検索クエリが表示される設定になっているため、ユーザーが使用した検索クエリ一覧が表示されます。

各検索クエリの表示回数(検索エンジンを使ったユーザーの検索結果画面に表示された回数)とクリック数(検索結果画面から実際に自社サイトへアクセスした回数)も表示されます。
ページにアクセスしたユーザーがどのような検索クエリから流入しているかを調べる方法は、「検索パフォーマンス」をクリックし、「+新規」から「ページ」を選択します。
検索クエリを調べたいページのURLをコピーし、表示された空欄に貼り付けると検索クエリが一覧リストで表示されます。
上記のように、Google Search Consoleを活用すると、サイト全体における検索クエリや各検索クエリの表示回数やクリック回数を確認することが可能です。
Google Analytics(グーグルアナリティクス)を使った分析方法

検索クエリを確認する方法にはもう1つ、自社サイトへのアクセス情報を調査できるGoogle Analytics(GA)があります。
先程ご紹介したGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsは、連携させることができ、Google Analytics上でも検索クエリが確認できます。
連携させておくと、Google Analyticsでもランディングページを基準に、各ページの検索クエリを確認できます。
2つのツールは、以下の手順で連携できます。
①まずはGoogle Analyticsを開き、「管理」のプロパティ列にある「プロパティ設定」を選んで、「Google Search Consoleを調整」ボタンをクリックすると紐づけることができます。

②Search Consoleと紐づけできたら、Google Analyticsの左側メニューにある「集客」より「Search Console」をクリックします。
「ランディングページ」をクリックすると、自社サイトへ訪れたユーザーがそれぞれのページにアクセスする際に使用した検索クエリを確認できます。(左側メニューにある「検索クエリ」をクリックすることで、Search Consoleと同じように検索クエリを確認することも可能です。)
検索クエリの「other」とは?
Google Analyticsで検索クエリを調べていると、(other)と表示される項目が出ることがあります。
この(other)という項目は、Google Analyticsの計測上限数(無料版の場合50,000件)を超えた場合に表示され、集計外の検索クエリ(その他)があることを意味します。
コンテンツ数の増加に伴い、検索クエリが増えてother表示が出てしまった場合、Google Analyticsをプレミアムアカウントにアップグレードすることで最大75,000件までの上限に変更できます。
リスティング広告で使用された検索クエリの調べ方
検索エンジンだけでなく、リスティング広告で使用された検索クエリを調べることもできます。
GoogleやYahooのリスティング広告を利用していれば、自社広告が表示された際に利用された検索クエリを、それぞれの管理画面で確認できます。
どちらも管理にログインしたあと、「キーワード」という項目から、Google広告の場合は「検索語句」、Yahoo広告なら「検索クエリ」をクリックすると、自社広告が表示される際に利用された検索クエリ一覧を閲覧できます。
以上が、検索クエリを調査する方法です。次は、検索クエリをSEO対策に活用する方法について解説します。
検索クエリの活用方法
自社サイトへの検索クエリを調査すると、SEO対策やリスティング広告、UI/UXへ活用できます。それぞれの具体的な活用方法をご紹介します。
SEO対策に活用する場合
検索クエリは、SEO対策としてコンテンツを作成する際、サイト内にある既存ページがユーザーの検索意図に沿った内容になっているか、確かめるのに活用できます。
対策キーワードを決めてページを作成し、アクセスが発生している場合、キーワードを利用するユーザーの検索意図を正しく理解し、求めている情報を掲載していれば、検索クエリは対策キーワード、またはその関連キーワードとなります。
もし、検索クエリの中に対策キーワードが含まれていないのであれば、そのページにはユーザーが求める情報が掲載されておらず、検索意図からはズレたページになっている可能性が高いです。
自社サイト内の既存ページが、対策キーワードとは異なる他の検索クエリで上位表示され、アクセスが発生しているのであれば、ページ内容を上位表示されている検索クエリに沿って書き換えるか、本来、対策していたキーワードの検索意図を再度、徹底的に調査して書き換える必要があります。
また、対策キーワードと検索クエリが一致せず、アクセスも発生しないページなのであれば、削除するか、コンテンツ内容をゼロから作り直さなければなりません。
その他、自社サイトへのアクセスが多い検索クエリを調べることで、新しく対策すべきキーワード候補を探すのに活用できます。
上位表示されている検索クエリの月間検索数を調べ、検索ボリュームが多いものを見つけたら関連キーワードやサジェストキーワードを調べます。その中からアクセス数が多いキーワードを見つけたら、新しいコンテンツを作成しましょう。
すでに上位表示されている検索クエリは、検索エンジンからの評価を受けており、関連キーワードやサジェストキーワードも上位表示されやすいです。
新しいコンテンツを作成する際は、以下の別ページでご紹介しているSEOライティングのコツがお役に立つのでぜひ、ご参照ください。
リスティング広告に活用する場合
リスティング広告では、広告内容とユーザーの検索意図が近いほど品質スコアが高くなります。
実際に利用されている検索クエリを調べ、設定しているキーワードとのズレがなければ、作成した広告内容がユーザーの求める情報になっていると言えます。逆に、表示された検索クエリと設定したキーワードにズレがあるのであれば、広告内容を見直すべき、ということになります。
検索クエリが出来る限り設定したキーワードに近づくよう、広告内容を調整していくことで、より効果的な広告に近づけられます。
また、広告内容とクリックした先で表示されるランディングページの内容が一致していなければ、ユーザーは離脱してしまうため、こちらも合わせて改善しなければなりません。
リスティング広告の運用を運用している、またはこれから導入しようとお考えなら、検索クエリの重要性を理解して積極的に役立てましょう。
UI/UXに活用する場合
最後に、検索クエリは、UI(User Interface、ユーザーインターフェース)およびUX(User Experience、ユーザーエクスペリエンス)にも活用できることをご紹介します。
自社サイトへのアクセスに使用される検索クエリを調べることで、ユーザーの検索意図を把握することができ、ページのデザインや構成(流れ)、訴求分(キャッチコピー)をユーザーの求める内容に寄せることができます。
例えば、「SEOツール」の対策ページを作成し、その検索クエリに「SEOツール 順位チェック」や「SEOツール 競合分析」があるなら、コンテンツの内容を各機能ごとにツールを紹介する構成に変えることで、アクセスしているユーザーが欲しい情報に伝えることができるようになります。
また、サイトのトップページの検索クエリが「BtoB マーケティング コンサルティング」なら、トップページのキャッチコピーやサービス紹介に「BtoBマーケティングのコンサルティングに特化した~」などのフレーズを入れることで、UI/UXを変えられます。
他にも、ECサイトで商品ページの検索クエリに「ジャケット黒」「ジャケット赤」などがあれば、サイト内の検索フィルターや商品カテゴリを検索クエリごとにわけることで、ユーザーの利便性を向上できます。
上記のように、ページを作成した後に検索クエリを調べることで、ユーザーの検索意図を把握できるようになり、ユーザーにとって有益な情報が提供できるため、UI/UXともに満足してもらえるページ作りが可能になります。
比較検討段階の検索クエリ(コマーシャルクエリ)について
ここまでで検索クエリは3種類に分類されることをご紹介しましたが、SEO実務では「比較検討段階の検索」を独立したカテゴリとして扱うことが増えてきました。これは「コマーシャルクエリ(または商業調査クエリ)」と呼ばれ、購入や問い合わせの直前ではないものの、成果に近い流入を取りやすいことから注目されています。
代表例は「SEOツール 比較」「MAツール おすすめ」「法人カード 評判」などです。ユーザーは候補を絞り込みたい状態のため、比較表、選び方、向いているケース、失敗しやすいポイントといった情報が求められます。
実務でよくあるのは、このクエリに対して単なる用語解説ページを当ててしまうことです。すると順位がついてもクリック後の満足度が上がらず、CVや読了率に課題が残ります。比較したい検索には、比較できる形で答えるのが基本です。
AI検索時代の検索クエリの動向
近年は、Googleの検索結果上部にAI Overviewが要約を表示する場面が増え、ユーザーの検索行動も変化しています。対話型AIに長文の質問を投げる体験に慣れたユーザーが、Googleの検索窓にも会話文に近い長文クエリを入力するケースが目立ってきました。
「中小企業向けで導入しやすいMAツールを知りたい」「料金が月10万円以下のSEOツールを探している」のように、30文字を超える検索クエリも珍しくなくなりました。Search Consoleの「クエリ」タブを定期的に見ていると、こうした長尾クエリの増加が肌で感じられます。
AI Overviewが上部に表示される検索では、自社サイトが要約の引用元に入っているかどうかも、流入数を左右する要素になってきました。順位だけを追うのではなく、シークレットモードで実際のSERP(検索結果画面)を目視確認することの重要性が、これまで以上に高まっています。
検索クエリ分析でよくある失敗ポイント
検索クエリは便利なデータですが、見方を誤ると改善の方向を間違えます。実務で起きやすい失敗を3つに絞ってまとめました。
対策キーワードと完全一致しないと失敗だと思い込む
これはよくある誤解です。検索エンジンの自然言語理解の進化により、同じ意図でも表現がかなり分散しています。完全一致していなくても、近い意味の検索クエリから流入していれば問題ありません。むしろ、言い換えや周辺語から幅広く流入しているページは、テーマ理解が進んでいるケースもあります。
検索ボリュームだけで優先順位を決める
検索ボリュームの大きさだけでテーマを選ぶと、成果に結びつかないことがあります。特にBtoBでは、検索数が少なくてもCVに近いクエリのほうが価値が高いケースが珍しくありません。「MAツール」と「MAツール 導入手順」なら、後者のほうが検索数は小さくても検討度は高い可能性があります。
検索結果(SERP)を見ずにクエリを解釈する
管理画面の数字だけで判断するのは危険です。同じ語句でも、検索結果に出ているページ形式が違えば、求められている答えも違います。上位が動画ばかりなら、テキスト記事だけでは勝ちにくいかもしれません。地図やローカルパックが強い検索なら、記事SEOだけでなくMEOも視野に入れる必要があります。順位表だけでは見えない差が、実際の検索画面には出ています。
よくある質問
検索クエリと検索キーワードは同じ意味ですか?
日常会話では近い意味で使われますが、実務では分けて考えるほうが便利です。検索クエリはユーザーの実際の入力、キーワードは施策側が整理した代表語と捉えると混乱しにくくなります。
検索クエリはどのツールで確認するのが基本ですか?
基本はGoogle Search Consoleです。どの語句で表示・クリックされたかを確認しやすく、SEO改善の起点になります。Google Analyticsは流入後の行動分析に向いています。
短い検索クエリは意図が読み取りにくいですか?
はい。1語や2語の短いクエリは、複数意図が混ざりやすい性質があります。文字列だけで判断せず、実際の検索結果にどんなページが並んでいるかまで確認することが大切です。
検索クエリ分析は広告運用にも使えますか?
使えます。広告の検索語句レポートを見ると、想定外の需要や除外すべき語句が見つかります。SEOの新規テーマ発見にもつながるため、両方の運用で相互活用しやすいです。
まとめ:検索クエリに応じたSEO対策を進めよう
検索クエリとは何か、その種類や調べ方、活用方法をご紹介しました。
作成したコンテンツの検索クエリが、対策キーワードと一致していれば、ユーザーが求める情報を提供できている可能性が高いのに対し、全く異なるものになっている場合は検索意図とのズレがあることになります。
SEO対策を進める上で、ユーザーの検索意図を理解し、求める情報を網羅できなければ、検索エンジンで上位表示されません。検索クエリと対策キーワードにズレがないよう、質の高いコンテンツ作成を続けましょう。
リスティング広告を運用する際も、設定したキーワードと実際に使われた検索クエリに差が出ないよう広告内容およびランディングページを改善し、最大の効果が出せるようにしましょう。
対策キーワードと検索クエリがマッチし、ユーザーがページを訪れて求める情報を快適に見つけられるようUI/UXを改善できれば、自社サイトへの検索エンジンからの評価を高められます。SEO対策を進める上でも、検索クエリが重要な要素であることを知っておきましょう。

